ついに祖父宅にも熊が出没してしまった
叔母さんのドラレコにまあまあの大きさの熊さんがスタコラサッサーと祖父宅の庭へ駆け込んでいくのが映っていて絶句した
スプレーとか送るかな、と思ったけど高齢故に使い方分かるか微妙だしな
今度行くとき何か持っていくかな。
祖父本人は全く気にしてないのが流石肝が据わっているというか、危機感薄くて怖いというか
読了 澤村伊智/ぼぎわんが、来る
ただの怪異小説なのかと思いきや、人怖的な要素もあって良かった。
個人的には心霊や怪異よりも人怖のほうに魅力や興味がある。
人怖というか、単純にエゴイスティックでモラハラ気質の夫(父親)が出てきたり、反転アンチ的な夫の友人が出てくるだけで、純粋な人怖とはまた少し違うのかもしれないけど。
単純な怪異物語や怪談ではなく、その点はとても良かった。
怪異でもある「ぼぎわん」さんは悲しい歴史がありつつも理不尽さはしっかりあってその点も良かった。
ご都合主義的な怪異ではなくちゃんと人を殺していくタイプで、理不尽な面もあって怖さが強調されていたように思う。
「ぼぎわん」ていう音の響きがまた不気味で良いなと思った。
どうやらシリーズになっているようなので引き続き読み進めていくリストに追加しよう。
読了 ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ/若きウェルテルの悩み
ゲーテって音や抑揚が気持ちよくてヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテって言いたく(書きたく)なる。
本作は知識としては知っていたけど実際に読んだことはなかった。
ついに読んだ、という感じ。
金言が散りばめられていた…。
とんでもなく情熱的だけど厭世的な雰囲気もあるウェルテルが友人のウィルヘルムに宛てた手紙を読んでいくという、書簡方式の作品。
お菓子会社のロッテの由来にもなったシャルロッテと出会うのだが、これが彼に衝撃を与える。
当時のヨーロッパはゴリゴリのキリスト教世界。
その禁忌でもある不貞と自殺を遂げてしまうウェルテル。
これは時代を考えればかなり衝撃的な作品で、発禁になったのも頷けるかなと思った。
ウェルテル効果なんて言葉が現代でもあるくらいだし。
現代で考えると凄く怖いし迷惑な人なウェルテルくん。
婚約者がいる人に惚れる、情熱を燃やす、叶わぬ恋と悟り自殺を考える、最期だからという勝手な理由で人妻にキス、彼女が触った銃に恍惚としながら恋文をしたため自殺。ヒエッ
ロッテも結構危うい橋を渡っていたのでなんとも言えないけども。
再読したいな。
読む度発見がありそう。
読了 村田沙耶香/タダイマトビラ
家庭崩壊を起こした家で育つ主人公の少女。
しかし家族欲だけは発生する。
そこでカーテンにニナオと名付けカゾクヨナニーをする日々。
このネーミングセンスはすごい的を射ていて面白いなと思った。
誰とも結婚せず、瓶の中に蟻のアリスを飼う女性と知り合う。
彼女は蟻が死んだら違う蟻を探してきてずっと飼っているのだ。
そう、死んだら入れ替えるだけ、その繰り返し。
この女性のやっていることや彼女の存在が不気味だった。
主人公は本当の家族を欲するようになっていき年上の恋人ができた時に、やっとそれが叶いそうになる。
しかしある時彼が自分を使ってカゾクヨナニーをしていると気付き崩壊していく。
ラストの怒涛の崩壊劇は凄まじいものがあるけど、実はそちらが正しかった…?と思わせるような雰囲気もあった。
謎の訪問者、父親と弟の顛末から考えると元恋人がやって来たのかと思ったけど、どうなんだろうか。
様々な形であれ、多くの人にとっては当たり前にある家族。
その在り方や価値観など、根源的なものを一度ぶち壊してくれる作品だったと思う。
家族とは?人間とは?社会生活とは?社会とは?
読了 村田沙耶香/ギンイロノウタ(人によっては若干の性的描写ありかも)
ひかりのあしおと
"ビジイテチンノンヨチイクン"
とーっても愛情深い女性が現れたな。
リカとかとはまた違った愛情のベクトルでいい感じに狂気が滲み出ていた。
母親もいろんな意味でいいキャラクターだった。
ギンイロノウタ
歪んだ家庭と歪んだ成長をして行く少女の話なんだろうけど、少女の歪みは本当に歪みなのか、正常な周りが歪んでいるのか…。
指示棒がその対象になっていく過程は童女ながら恐ろしいな、という気がしないでもないけどこの時期だからこそ所謂普通の物とは違うものに性的関心が向くこともあるのかもしれない。
神戸のあの人とか、佐世保のあの人とか普通とは違うものに対して強烈な性的関心・知的関心を持ってしまったがゆえに、とんでもない事件を起こした人達もいるのは間違いないことで。
そう考えればこの少女が魔法のステッキ代わりの指示棒に執着しても不思議はないのか。
文学的要素が強かったように思った。
「地球星人」最高に良かったな。
感想書こうと思ったけど書きたいことがいっぱいあり過ぎてうまく纏められなかった
地球星人、ポハピピンポボピア星人、工場、巣、匹、生産、と独特な世界観や価値観、考え方があって良かった。
"常識"を違う視点から見ると全く違うものが現れる。
カニバリズムにまで発展するとは思ってなかったけど、ポハピピンポボピア星人の彼らからすれば地球星人もまた家畜や動物と一緒なのか。
強烈な1冊だった。
Kindle Paperwhiteだととても使いにくいハイライト機能を久し振りにいっぱい使った。(本にマーカー引く機能)
村田沙耶香の「地球星人」、前半から凄く好き!
この子の感覚鋭くて、的確でいい!
双極性障害(うつ型)とパニック障害、腰椎椎間板ヘルニアで闘病中の男です。
読書が趣味です。
から へ!