読了 村田沙耶香/ギンイロノウタ(人によっては若干の性的描写ありかも)
ひかりのあしおと
"ビジイテチンノンヨチイクン"
とーっても愛情深い女性が現れたな。
リカとかとはまた違った愛情のベクトルでいい感じに狂気が滲み出ていた。
母親もいろんな意味でいいキャラクターだった。
ギンイロノウタ
歪んだ家庭と歪んだ成長をして行く少女の話なんだろうけど、少女の歪みは本当に歪みなのか、正常な周りが歪んでいるのか…。
指示棒がその対象になっていく過程は童女ながら恐ろしいな、という気がしないでもないけどこの時期だからこそ所謂普通の物とは違うものに性的関心が向くこともあるのかもしれない。
神戸のあの人とか、佐世保のあの人とか普通とは違うものに対して強烈な性的関心・知的関心を持ってしまったがゆえに、とんでもない事件を起こした人達もいるのは間違いないことで。
そう考えればこの少女が魔法のステッキ代わりの指示棒に執着しても不思議はないのか。
文学的要素が強かったように思った。