ソローキンの翻訳で知られる松下隆志氏のロシア文学入門『ロシア文学の怪物たち』(書肆侃侃房)が、2024年7月上旬発売予定ですって。
確かに有識者の解説を聞きたい小説が多く取り上げられている。
http://www.kankanbou.com/books/kaigai/0629
大恵和実「正念場を迎えた中国SF邦訳」(WEB東方)
https://www.toho-shoten.co.jp/web_toho/?p=5535
好調に見える、中国SF邦訳の出版状況だが、作家の偏りが大きく、本当の意味での定着には至っていない、との分析。
最後、「筆者も中央公論新社から『長安ラッパー李白』という日中競作唐代SFアンソロジーを出す予定」とのこと。何それ面白そう。
Speculative FictionのウェブジンApparition Litが、2024年いっぱいで休刊するそうなので読めるうちに読んでおいたほうがいいかもしれません。
“strange, misshapen stories”を求むとうたっていたとおり、いびつなファンタジーやホラーに強かったと思います。7年間の活動お疲れさまでした。
(Locus経由情報、リンク先英語)
https://apparitionlit.com/stories/
特定のサブジャンルが一世を風靡する世の中ではないので、マス向け最適解みたいなコンテンツを作る人以外はみんな自分の蔵をちゃんと作らないといけない。
クラフトビールやクラフト日本酒みたいに、クラフト文章を醸造する自分の酒蔵を……。
国内ミステリのミニ時評、更新されています。私は真藤順丈『ジョジョの奇妙な冒険 無限の王』(集英社)をピックアップしました。
道玄坂上ミステリ監視塔 書評家たちが選ぶ、2024年4月のベスト国内ミステリ小説
https://realsound.jp/book/2024/05/post-1661133.html
『小楽園』はアーティスト矢島沙夜子さんがディレクターを務める店で、ひとことでいえば菓子でアートをやっている。コンセプトが隙なく隅々までみなぎった企画が印象的だ。リンク先の記事が、これまでの企画を網羅している。
「小楽園」 というユートピア(関直子さん筆, 2023)
https://oil-magazine.claska.com/tokyobucketlist/94359/
XGと小楽園のコラボ飴菓子、すごい企画だ
https://www.youtube.com/watch?si=_oF4BrjhYjPIrGGF&v=Fjx4cZZUDDs&feature=youtu.be
文学フリマ等の同人誌やZINEの即売会に行った後、私はだいたい当日に買ったものを全部読みます。(後回しにすると購入ロットまるごと部屋の片隅で放置されませんか?)
Vivliostyleで市販書籍とそっくりに組んでみよう║gihyo.jp
https://gihyo.jp/article/2024/05/vivliostyle-04
創元SF短編賞受賞記念ということで、フラッシュフィクション専門週刊誌『CALL magazine』にて、稲田一声「印刷物一覧」をネットプリント再配信していただいております。ありがとうございます!
稲田一声「印刷物一覧」
ファミリーマート/ローソン/ポプラ/ミニストップ用ユーザー番号:239TY8FFCR
1回20円(白黒/A4)
配信期限:6/1 19:00まで
あっ、『HYPERTEXT #1』カウンターカルチャーと陰謀論特集の第2版がいま通販受付中なんだ。評判がよかったので読みたい気もするけどどうしようかな。
https://sapporoposse.base.shop/items/84104049
ゆりかごから墓場まで、を早期に実現した経営手法で、金融もスーパーも葬儀場も担う。
郵便局と農協と地元の共助があれば農村は回るようになっている。
そして、その農村からの農作物を集約して流通に載せ、都市圏へ運ぶ安定ルートを持っているのが農協。
功罪あり、代わりが効かない。
農協さんにおまかせ、で農業ができていたから言われたままの農薬を散布し、言われたままの農機具をローンで購入してたのだろうなと思う。
それが戦後から日本各地の小農を支えてきた仕組みの実態なのでは。
日本の地形は山がちで平地が狭く、オーストラリアみたいな大規模農業ができる場所は少ない。
それに、きはらさんが言われてるように、企業の論理で土地と農民を動かすと簡単に搾取状態になる。
食料自給率を上げるなら、小農規模が活発に生産できる体制、分散型の生産を集約できる体制がベストじゃないかと思う。
小規模農家が、自分でネット通販して「お野菜セット」の品目を常時確保するのは、とてもとても大変。
「農協みたいな集約組織」は必要なんだなと感じている。
ほんと、都市部で八百屋さんしているときは「農協悪?」って思ってましたね。
有機農家の締め出しがあったり、農家から独自性を奪って農薬や農機具買わせてる?って思ってた。
岡山来てみて、実際、結果的にそういうことになってたとしても、農協の存在の大きさは他に代えがたいのだと理解できた。
経営力のないほんとに小規模な農家からも集荷でき、流通規格に合わせてまとめて選果してくれる。農協会員でなくても蕎麦の脱穀してくれる。うちはヤギの冬の牧草を小売りしてもらえる(牛用を扱ってるからできる)。などなど、農薬や農機具以外にも、農と切り離せない田舎の集落運営にがっつり関わっている。
ちなみに、うちで下草が燃える火事を出してしまったときに初めて知ったのだけど、「皆様お騒がせしました、消防団の皆様ありがとう」の旨を町内の内線放送で知らせる、という風習があり、これをやってくれるのも農協だった。
QT: https://kotobaphil-mtdn.eu/@softark/112417219435514865 [参照]
道東出身・在住の伊藤瑞彦さんが書いた『赤いオーロラの街で』(2017)がもう少し話題になってもいいのではと思う1日でした。第5回ハヤカワSFコンテスト最終候補作です。
災害パニックとそのトラブル対応が描かれる話で、悲壮なスリラーではないです。
検索して見つけた、坂野秀久さんという方の紹介文が詳しかったのでリンクを置いておきます。 https://kai-hokkaido.com/novel022/
会社員ときどき文筆業。
Japanese SFF book reviewer & anthologist