📚 2023年7月に読んだ本

まだ7月は終わっていませんが……月末月初は忙しそうなので😭 書影で一気に紹介します。詳しくは参照を☺️ [参照]

[2023年 7月読了本 その1]
中町信『「心の旅路」連続殺人事件』徳間文庫

梅雨明けも間近の頃、同じ敷地に住む有光社出版雑誌編集部長・赤間静世から社内旅行の誘いを受けた朝子は新進大衆作家の夫・新城真介の勧めもあり特別参加することに。しかしその夜、宿泊中のホテルで火災が発生。避難途中の朝子の身に火の手が迫る……。

📚 作者の長編第2作目。読み終えたあと、改めて内容や展開を反芻しますと……「凝り過ぎた構造の物語」というのが率直な感想です 😅 また当初は『殺された女』という題名だったそうですが、改題の方が想像力を掻き立てられてより相応しく思いました 😌 何より特筆すべきはカバー画。読後、特に感じましたが素晴らしい……御見事です 😍

読了日 7月3日

[2023年 7月読了本 その2]
愛川晶『落語刑事サダキチ 泥棒と所帯をもった女』中公文庫

昭和55年2月に「小窓の義介」こと袴田義介が窃盗で逮捕された。偶然再会した4年前の大晦日、空き巣に入った家の住人女性と入籍し女房とせがれが一遍にできて堅気になったと話していたのに……(表題作)。全3編の落語ミステリ×警察小説。

📚 〈落語刑事サダキチ〉シリーズ第2作目。相変わらず各話の締めが綺麗で、余韻も心地良いです ☺️ ただ平林定吉巡査部長の立ち位置が事件に奔走し過ぎて推理にノータッチなのは余り主人公っぽくないとも言えるんだけれど……まあ、その推理を授けるのが「稲荷町」じゃあ仕方がないか……あ、もしかしたら 💡

[追記] シリーズ作品ですので前作の感想等も返信で繋げますが〈落語刑事サダキチ〉シリーズのみで……この辺の説明は、ちょっとややこしいのです 😅

原尞(りょう)『私が殺した少女』ハヤカワ文庫

まるで、拾った宝くじが当たったような不運な一日が1本の電話ではじまった。西新宿の〈渡辺探偵事務所〉に電話をしてきた依頼人は面会場所に目白の自宅を指定。私立探偵・沢崎は愛車を走らせ依頼人宅に向かうが、実は彼は既に、事件に巻き込まれていた……。

📚 〈私立探偵・沢崎〉シリーズ長編第2作目にして、第102回直木三十五賞受賞作品。個人的には前作『そして夜は甦る』から3年ほど読む時間が空きましたが…… 😅 感想としましては……直木賞に相応しい個性的なハードボイルド作品だなあと。非常に面白かったです ☺️ だからこそ……もっと早くに読んでおくべきでした…… 😌

[追記] シリーズ作品ですので前作の感想等も返信で繋げます。

アリスン・モントクレア『疑惑の入会者』創元推理文庫
[訳] 山田久美子

シリーズ第3作目。戦後ロンドンで〈ライト・ソート結婚相談所〉を営むアイリスとグウェン。ある日初めてアフリカ出身の入会希望者が飛び込みでやってきた。流暢な英語を話す好青年の彼を面談したことでふたりは白人以外にも門戸を開こうと決意するが……。

📚 主要登場人物が増えたことで物語に幅ができ、より面白くなってきた印象です ☺️ またグウェンにとって目下のところ「最大の強敵」と思える人物も現れたことで、今後の展開にも目が離せません 😆 更に前作『王女に捧ぐ身辺調査』と今作を繋ぐ短編「机の秘密」が同時収録。これがまた面白い 😁 次作も楽しみです 😍

読了日 7月16日

[追記] シリーズ作品ですので前2作の感想等も返信で繋げます。

[2023年 7月読了本 その5]
月村了衛『機龍警察』ハヤカワ文庫

シリーズ第1作目。人体を模して設計された二足歩行型軍用有人兵器『機甲兵装』。テロや民族紛争の激化に伴い発達したこの〈着用する得物〉を鎮圧するため新たに設立された、警視庁特捜部。初秋の江東区で発生した「最悪の立て籠もり事案」に、新型装備『龍機兵』が出動する。

📚 面白かったです 😍 詳しい説明は野暮ですし本来何も知らず読んでもらうべきだとは思うのですが本当に何も知らないとイメージもし難いだろうし…… 😅 ともあれ緊迫感と疾走感溢れる戦闘描写と、対照的な警察内部でのわだかまり満載の対立構造描写のギャップとか、そんな中でもマイペースを貫く「コーヒー好き」の存在感とか……もう最高 😁

読了日 7月19日

[2023年 7月読了本 その6]
ヘレーン・ハンフ『チャリング・クロス街84番地 増補版』中公文庫
[訳] 江藤淳

ロンドンの古書専門店に勤める男性とニューヨーク在住の女性脚本家が1949年10月から約20年に渡り、絶版本の購入を介し遣り取りした手紙には書物への尽きぬ愛着や、親しみに満ちた対話が綴られていた。世界中の読書家を魅了した往復書簡集。

📚 読み進めるごとにじわじわと、言葉にできない感情で満たされました。本編と増補された「その後」も良かったのですが巻末の江藤淳氏による解説も素敵でした 😌 また個人的には店員さんがスパーズのファンである、という記述がリアルで楽しかったです。ただ、家からはハイバリーのほうが近いのに 😁

📚 気になったので調べたところ……店員さんの家はロンドンのハーリンゲイ区でした。そしてトットナム・ホットスパーの本拠地であるホワイト・ハート・レーンもハーリンゲイ区にあるので、ファンになったのは多分、必然ですね 😌 因みに距離的に近かったアーセナルの本拠地であるハイバリーはイズリントン区でした。納得しました☺️

読了日 7月20日

[2023年 7月読了本 その7]
辻真先『『殺人事件』殺人事件』双葉文庫

SUN社の社長の発案ではじめることになったサン・カルチャースクール。その講師として駆け出しに近いミステリー作家・牧薩次が担ぎ出されることに。しかし開講早々、生徒のうちの一人が自身の習作『湯河原温泉殺人事件』の設定通りに湯河原で殺されてしまう……。

📚 〈ポテトとスーパー〉シリーズ第14作目。薩次とキリコも20代後半となり色々と思うことがある様子……物語も興味深いけれど作中で何故かスーパーが講義している「ミステリーの書き方」も実践的で勉強になったり 😁 また〈ユーカリおばさん〉シリーズへの橋渡し的要素もあったりと読み所の多い作品でした ☺️

読了日 7月29日

[追記] シリーズ作品ですが作品数が多いので、今回はナシで……😅

[2023年 7月読了本 その8]
橘外男『人を呼ぶ湖』中公文庫

ヨーロッパの山深い地方を走る東チロル山岳鉄道の小駅に、3人の男女が従者を連れて降り立った。彼らは更に山深い場所にある美しき湖に向かうという。しかしその湖には400年以上前から伝わる恐ろしい話があったのだ……(表題作)。全8編の文庫オリジナル海外伝奇集。

📚 作者の変格魂を存分に堪能できる異国奇譚なのですが……正直に申し上げれば相当に癖は強く何度か挫折しかけました 😓 ただ反芻してみると、どの物語も味は非常に良かったかと 🤔 因みに「殺人鬼と刑事」「雪原に旅する男」は咀嚼し易かったのですが「聖コルソ島復讐奇譚」「人を呼ぶ湖」は中々の噛み応えでした 😅

📚 更に数日経過し、再度思い返してみましたら……とても面白かったのでは、という印象が強烈に勝ってきています。言い方は良くないかもしれませんが珍味のような作品群なんだと、今となっては思います 😌

読了日 7月31日

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[2023年 7月読了本]
約8冊の感想等をまとめました 📚

QT: fedibird.com/@NumiMele_horo/11
[参照]

幌 📚 :fedibird1:  
📚 2023年7月に読んだ本 #読書 #fedibird まだ7月は終わっていませんが……月末月初は忙しそうなので😭 書影で一気に紹介します。詳しくは参照を☺️ [参照]
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