テンギス・アブラゼ監督、「祈り」。自分の場合、興奮すると最上級のことばを濫用してしまうというクセがある。それを承知のうえで、「人生で最も圧倒された一作」と呼んでみたい。
この映画のことを始めに知ったのは、海外詩特集をおこなった2018年8月の「現代詩手帖」だった。ジャン=ミシェル・モルポワやアン・カーソンの詩とともに、「映画『祈り』三部作」という項があり、はらだたけひで、五月女颯の文章に並んでヴァジャ・プシャヴェラの詩が訳出されている。「祈り」はプシャヴェラの叙事詩を原作にしているが、この号を購入したときには読んでいない。それでも、もともと「映像詩」と呼ばれるような作品には恋に落ちることが多いから、「現代詩手帖」が取りあげるような映画監督であれば気に入るに違いないと思ったのだ。
韓国旅行が近づいているので前田エマ『アニョハセヨ韓国』を読んでいるのですが、台湾の雑誌「秋刀魚」(まるまる一冊日本文化紹介の雑誌)の最新号は「韓流文化日本發酵中」というタイトルで前田エマの文章が掲載されているようです(書きおろし?)。日本以外の国も日本の視線を通して眺めてみるという発想に深さと余裕を感じます。
@Lolitakillsyou 海外の方との連絡、トーンの調整のしかたは悩ましいことのひとつですよね。わたしもつい最近、メールを送っておよそ4カ月で返信をいただいた例があります(!)。できる限り礼儀正しくはいきたいけど、催促などをする際は控えめすぎると切実さが伝わらない面がたしかにあります。事情はよくわかりませんが、うまく行きますように…。
中原中也の英訳、アメリカの研究者が挑む 「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」どう訳す?║好書好日
https://book.asahi.com/article/15432331
いわゆるオールタイムベストを択ぶとはどのような営みなのか、以前考えて書いた比較的長いエッセイがありますので、興味をお持ちの方はここからご覧ください。
SFマガジンオールタイムベストアンケート、投票してみました。
海外長編
1.ケイト・ウィルヘルム『杜松の時』
2.スタニスワフ・レム「完全な真空」
3.マイクル・ビショップ『時の他に敵なし』
4.アンナ・カヴァン『氷』
5.ロバート・シルヴァーバーグ『夜の翼』
国内長編
1.時里二郎『名井島』
2.大江健三郎『同時代ゲーム』
3.山尾悠子『飛ぶ孔雀』
4.筒井康隆『美藝公』
5.山野浩一『花と機械とゲシタルト』
海外短編
1.マイクル・ビショップ「宇宙飛行士とジプシー」
2.ジョン・ヴァーリイ「残像」
3.ジェフ・ライマン「オムニセクシュアル」
4.フリッツ・ライバー「ラン・チチ・チチ・タン」
5.ジョン・クロウリー「消えた」
国内短編
1.荒巻義雄「性炎樹の花咲くとき」
2.中井紀夫「山の上の交響楽」
3.小川一水「漂った男」
4.村田沙耶香「トリプル」
5.山本修雄「ウコンレオラ」
海外作家(順位なし)
〇テッド・チャン
〇J・G・バラード
〇サミュエル・ディレイニー
〇シオドア・スタージョン
〇サマンサ・ハーヴェイ
国内作家(順位なし)
〇筒井康隆
〇秋山瑞人
〇伊藤計劃
〇大滝和子
〇三五千波
本好き、旅行好き。 海外詩/翻訳文化論/日本文学普及/社会言語学etc.文章のアップはSNSよりも主にブログのほうで行っています。よろしくお願いします。https://air-tale.hateblo.jp/