実質的に薦めてもらった(と僕が勝手に思っている)本――ラッセル・ホーバンTurtle Diary(ヨーロッパを旅行しながら読んでいた、と感懐を込めて言っていた)、国書刊行会〈文学の冒険〉シリーズで刊行予定がありながら未訳のままのジョルジュ・マンガネッリ『センチュリア』(イタリアの作家だが英訳で読んだそう)、ヘンリー・ミラー『わが読書』、カール・ヴァン・ヴェクテンの書評、トマス・ディッシュの書評、コジンスキー『異端の鳥』、ピーター・S・ビーグル『風のガリア―ド』、ノーマン・スピンラッドBug Jack Barron、イエイツの詩など。これと別に強く薦めてもらった本があるのだけど、生きているうちに読めるかな、せめて読んでから死にたい。洋書である。
https://kyokoyoshida.net/other_works
吉田恭子さんがエッセイで書いている英語圏のrejection slip(文芸誌の不掲載通知)、いま読んでいるアップダイクのエッセイ集More matterにも登場するんですが、もうこういう紙の形式は前世紀の遺物であると考えていいんですかね(吉田さんが英語で創作の投稿を始めたのは90年代。エッセイは全文がサイトで公開されています)。なお、ワタシが英語圏の文芸誌に評論を送ってあえなく不掲載の結果におわったときは、Good luck for your future endeavoursなんて文言があって、お心づかいを感じると同時に、就活の「お祈りメール」みたいだなと思いました。
ブログ更新。「現代語訳泉鏡花」の是非について。
https://air-tale.hateblo.jp/entry/2023/11/12/020144
@hiroosa 用事で先日キャンパスに行き、メディアセンターで配布していた「塾」を手に取ったのですが、AI特集でご写真つきで対談が掲載されていたのでビックリしました。😀 自分もこの分野について学ばないとなあ、という気持ちになります。
以下、ルーマニアの方とエリアーデ『ムントゥリャサ通りで』について話したときの自分の発言の再現(一部)。平易な英語でも、最近は毎週文芸について書くか話すかはするようにしている。I feel a fear of reading another work of his, other than Pe strada Mântuleasa. Many of my friends have said that work is his best. While I know other works should be excellent as well, I want that experience to be kept as a singular, eternal one, in lieu of being replaced by an impression of other works. It is so beautiful that I want it to be like an object fixed in an amber.
海外文学レビュー&評論同人誌「カモガワGブックスVol.4 特集:世界文学/奇想短編」に論考ひとつ、コラムひとつを寄稿しました。11月11日の文学フリマ東京37 、ブース「カモガワ編集室」で頒布されるほか、通販でも購入することができます。
・「“新進作家”、レジェンド・エリスンに嚙みつく? ――ハルキムラカミによる若干のSF批評に就いて」
村上春樹が「ハッピーエンド通信」というカルチャー誌にデビューまもない頃(1980年)に寄稿したエリスン『死の鳥』書評ほかを手がかりに、村上作品におけるジャンルフィクションの痕跡を示唆する文章です。ある時期以降、村上春樹はジャンルSFやホラー小説について正面切って言及するのを回避しているようにさえ見えますが、シルヴァーバーグにも触れつつハーラン・エリスンやル=グィンについて饒舌に語るこの書評は、邵丹『翻訳を産む文学、文学を産む翻訳』における考証主義とは別のアプローチから注目されるべきものだと考えています。このひと、ヴォネガット以外にもこんなにSFについて語るひとだったの!?という驚き。(つづく)
本好き、旅行好き。 海外詩/翻訳文化論/日本文学普及/社会言語学etc.文章のアップはSNSよりも主にブログのほうで行っています。よろしくお願いします。https://air-tale.hateblo.jp/