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「しょぼい生活革命」内田樹×えらいてんちょう 晶文社

自分が考えつかないような思考回路の人たちが話している様を読みのは楽しい。
無関心な礼儀正しさの大切さ。複雑な現実は簡単には説明できないのに話を簡単にできる人間にしか発言機会を与えない様子はビジネスモデルがネズミ講なのだというところは上手いこと言うなあと思った。

昨日食あたりの腹痛と嘔吐が治まってから横になって本屋を読んだ。何も考えなくていい日記本にした。
「オーストリア滞在記」中谷美紀
私はTVではこの人と柴咲コウを見分けられないんだけど、大変な美食家なんですねえということを知った。継娘のためにも美しいドイツ語習得を目指してオンライン受講している真面目ぶりにも好感。

「イエス伝」おもしろいな〜。新約聖書引っ張り出してきて該当箇所周辺を読み返しながら読むともっとおもしろい。こういう関連のを読むたび旧約とコーランもほしいなあと思ってしまう 

藤本和子「イリノイ遠景近景」

この中の「金山の天使島」「サリーあるいはユップ」はどちらもそれぞれ2時間半くらいの映画を観ているくらい濃い。どうやって何度聴くとこのように書けるのだろう。翻訳の作業に近いのでは?と思ってしまう。戦争、移民それらに関連した死や、生き延びるすべ、悲しみについて読む者をハッとさせそのあとに続く「ベルリン記」を読めば、さらに深く理解でき沁みてくるような、文庫の収録順も素晴らしい。

村田沙耶香「地球星人」
私からすると結末の内容に衝撃を受けるというよりも、そうなる道すじが優しく理路整然として筋が通った話なので、安心して心を預けて読むことができる。地球星人、適応した人や社会から捨てられたら生きていけないという漠然とした恐怖。それなのに何があっても生き延びるのだと思っていることが、健気で泣けてくる。工場に適応して生きている人たちに関して感じていることが自分と似ていたのですんなり共感する。清潔な結婚、コンビニ人間、生命式を読んでからこれを読んだので、著者の中で手を替え品を替えずっと書いていきたい内容なのだろうと思う
 

「ザリガニの鳴くところ」と「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」を読み終える。
私は自分がたったいま正気かどうかを確認したい為に、読んだり書いたり他人と話したりして、自分が存在してるかを確認して安心したい。
人生は荒野だけど荒野は、孤独は、悪くないと思っている 

谷川俊太郎の詩が好きなので、「生きる」の獣が神々しくかつ人懐こい感じもあり嬉しかった。 

「みんなが手話で話した島」はイギリスから移って来た人たち、というのがこないだ観た「聖なる証」のラストをふと思い出させた。

続いて、藤本和子「イリノイ遠景近景」を読み始める。
美味しいものを食べるみたいに読む。読むと頭の中に広がる人や景色やをすみずみまで見渡したくなる。つきはなすような、そっけないようでいて優しい。ここに相手と向き合おうとする誠実な人がいるんだ、とこの人の本を読む時いつも安心する

サラ・スピンカーの短編集「いずれすべては海の中に」をもったいなくてゆっくり読んでたけど読み終えた。なかでもいちばん好きなのは「そして(Nマイナス1)人しかいなくなった」こういう同じ人大集合みたいなマルチバースの話もっと読みたい

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