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『アイドルマスターミリオンライブ! 第一幕』(監督:綿田慎也)

私が応援している七尾百合子ちゃんがよく登場して、さらに「できないこと」いっぱい抱えていたので嬉しい(成長の余地があるので)と感じました。私が小説で書き続けてきた像は間違ってなかったんだなとしみじみと感じ入ることができました。
それはそれとして、全てのシチュエーションが台詞で説明され、トラブルでは雨が降り、解決すると虹が掛かったので、かなり苦しい映画体験でした。あと、新人さんが社運を賭けたプロジェクトの責任者となり、頼りの社長も先輩もふんわり精神論しか言ってくれないし、一方で部下は暴走する職場、サラリーマンとなったいま改めて見つめてみると世界の終わりのような職場だなと心の底からつらくなりました。
トータルで、映画館で見てよかった(自ジャンルのアニメ化なので目を通す必要があるが、テレビだと途中で気持ちが切れかねたので)というアニメでした。

『君たちはどう生きるか』(監督:宮﨑駿)

上映終了後に観客がゾゾゾっと立ち上がってウニュニュっと出口に詰まる様子かすごい宮﨑駿の作画だった。

『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』(監督:増井壮一)

良かった! 直球のヒューマンドラマでしたね。記憶喪失から戻った(戻ってしまった)妹が過去の自分にしっかりケリをつけて新たな自分としての選択をできるようになるまでのプロセスが必要十分な尺で描かれていました。原作からの足し引きはあるんでしょうが、一本の映像作品として満足させてくれました。

『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』(監督・増井壮一)

観ました。脚本の面からは、個人的にはもっとカガクテキな説明を減らして、謎の部分は「思春期症候群」というデカい箱を使った方が好みだったろう(タイムパラドックスとその解消のために「量子力学」を用いたいという気持ちはわかるが)。本作で長らく用いられてきた「量子力学」だが、論の正誤はともかく、自分自身からの「観測」を防ぐアイデアには面白みがあった。このために長々と用いてきたのね、くらいの納得はしました。
映画の面からは、終盤は説明台詞が多く、相当駆け足に思われた。前半のイチャイチャしてるパートをもうちょっとコンパクトにして、あと5分程度しっかり画にしてあげると良かったと思う。
いいところもあれば悪いところもある映画でした。

テレビアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』(監督:増井壮一)

ループものであるところの「青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない」を目当てに観ました。映画前提ですね。

『青春プレイヤー』(製作:平凡プラネット)
途中で力尽きました。わざとらしい演技がつらくて、見続けること能わずでした。
アンチパターンとしては、ループに入るまでが長く長く長く長かった上に、ループに気付くまでも同じく長かったので、スピーディーにやらないといけないんだなと確認した。

『恋はデジャ・ブ』(監督:ハロルド・ライミス)

遂に観ましたこの歴史的名作。
ループの入口も出口も原因は明かされないが、おそらくは、最低の日から始まり、最高の日で終わるループ。『恋は』とタイトルにあるが、恋に限らず、主人公が人格を涵養し始める姿が印象的だった。コメディとしても一級品に笑わせてくれて、ラスト近辺のパーティーのシーンは白眉。
掛け値なしに素敵な映画でした。

『ミッション: 8ミニッツ』(監督:ダンカン・ジョーンズ)

忘れてたけど金ローか何かで飛び飛びで観たことあったわ!!!
感想的には、観ました、という感じです。ループに適応できない序盤のパニック感が参考になったかな。主人公が世界の仕組みをわかるにつれて、精神世界の部屋が広くなっていくという映像演出に味がありました。
ラストは、私はむしろあそこまで綺麗にしなくてもよかったと思っています。

『サマーフィルムにのって』(監督:松本壮史)観ました。

ヘンな映画!!!!!!!!!! 
とにかく伊藤万理華を魅力的に映すぞという気迫が伝わってきた一本。この映画は伊藤万理華が演じる時代劇マニアにしてアマチュア映画監督「はだし」を中心に人間関係が深まっていくのだが、同様に、女優・俳優陣の「実際の」人間関係も深まりつつあるのが見て取れて(そういう見方は受け売りなのだが)映画撮影の力ってすごい! と思いました。
時間 SF の観点からは、現代人と未来人との最終的な決着――別離を、「今この瞬間」にだけ存在する時間、物質を使う映画撮影を通して決めに行くのが美しい。

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気付かせないと終わらない』(竹林亮)観ました。

グッと来たぜ……。
タイトルの通り、デザイン会社に勤める主人公を含めた会社員達が上司にループを気付かせないとループから脱出できないという筋書き。ループの原因となっている上司の悔恨を解消するために、会社員達が奔走する。
会社員にループを自覚させるための「上申制度」というアイデアが極めて秀逸。最初に気付いた下っ端から主人公へ、主人公からその上へ上へと会社員らしいフローでループを自覚させ、信じさせていく。
今作の特徴的な点のひとつに「行動を最適化することによる最適解」を目指さなくなることが挙げられる。個人の最適解よりも仲間、ひいては上司の夢を応援し始める。そこに群像劇的な美しさを感じた。
ループものの先行作品をよく研究し、アイデアの間隙を突いた一作で素直に感動した。

『フリー・ガイ』(監督:ショーン・レビ)観ました。

メチャクチャ笑って泣いたぜ。
アルゴリズムによって定められたルーチンの中を生きる NPC たちが次第に複雑性を増し……という筋書き。恋に落ちた主人公 NPC「ガイ」が〈サングラス〉――プレイヤーキャラクターの象徴を手に入れることによって、アルゴリズムによって定められたルーチン――繰り返しからの脱出を図る。

ループものの変奏として勧められましたが、勉強を忘れるくらいに没入してしまった。ルーチンの中で複雑性を増していくアイデアがピカイチに光っていた。ルーチンからの脱出の理由を、現実側の主人公となるプログラマーたちが NPC 側に埋め込んでいたというところに落とし込んでいたおかげで、いわゆるエモパワーによる脱出以上の効果を奏していた。最高。

『パームスプリングス』(監督:マックス・バーバコウ)

面白かったけどヘンな映画! こんなループの抜け方していいんだ! ロマンチック・ラブ・コメディSFとして楽しませてもらいました。

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