光に向って咲け
ー斎藤百合の生涯ー
著 粟津 キヨ
https://www.iwanami.co.jp/book/b267765.html
内容説明
「弱い者がどう扱われているかによってその国の文化程度がわかる」と言いつづけ,盲女性のために苦闘した斎藤百合.幼児失明の不運を努力と天性の明るさでのりこえ,四人の子を生み育てながら東京女子大学の第一期生となった彼女は,「盲女子高等学園」の設立をめざすが…….百合に親しく導かれた著者が描く,知られざる先覚者の姿.
第2章視覚障害のある女性の生きづらさ──甲斐さんの生活史をたどる
https://gendaishokanshop.stores.jp/items/6503e9ec83d26a0031351943
“三療業に関して、ジェンダー的な視点からの調査研究は多くはなく、ハラスメントについての研究はほとんどない。歴史的には昭和のはじめまで、視覚障害のある女性は「按摩の技術を身につけ、生涯独身を通すことが良しとされていた」(谷合、一九九六、一九七頁)という。にもかかわらず、多くの女性が仕事を行うなかでハラスメントの被害にあっていた(粟津、一九八六、五─六頁)。歴史的には(インモラルな)「女按摩」への見方があり(粟津、一九八六/中村、一九三九→森田、ニ〇一五に引用)、このため三療に従事するじへのハラスメントは生起しやすい。これと関連して女性のハラスメント経験は、男性のそれとはまったく異なるものになることが推し測られる。”
注*近年、三療(あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう)の職種において晴眼者との競争が激化し、三療に従事する視覚障害のある人たちは経済的に苦しい状況におかれていることは指摘されている。鍼灸マッサージ業者を対象とした調査によると、年収(中央値)は視覚障害者が一ニ八万円、晴眼者は四〇〇万円であり、前者の四ニ%が一〇〇万円以下の階層に集中していたという(藤井他、ニ〇一七)。
#読書
障害があり女性であること:生活史からみる生きづらさ
第Ⅰ部 障害とジェンダーをめぐる困難
第2章視覚障害のある女性の生きづらさ──甲斐さんの生活史
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“友人に全盲女性と全盲男性が恋愛しているというのは、よくありました。結婚するのかなあと思っていたら、破談になったということがよくあるんですけど、その原因というのが、全盲男性の母親に強く反対されて、破談になるというケースがとても多かったです。今までは息子の面倒は私が見てきたから、その後は、奥さんになる人にやって欲しいっていう役割分担があるっていうことを、その母親はたぶん思っているんだと思うんですけど。そういうこともありましたし、それから、結婚はしたけれども子どもは絶対に持たないって決めたとか、子どもができても、すごい喜んでいたのに、会ったときに「堕ろしちゃったんだ」と言って、泣き疲れたというか、泣きじゃくっていたということもあって。(視覚障害ナビ・ラジオ、ニ〇一三)”
咬んだり刺したりするカフカの『変身』18いちばんの味方がいちばんの敵に
https://magazine.msz.co.jp/series/kashiragi-kafka/18/?s=09
“これまでずっとグレーゴルは、ただひとり自分の世話をしてくれるグレーテに深く感謝してきた。そして、妹のやることはすべて好意的に解釈してきた。読むほうが「そうかな?」と疑問に感じるほどに。そこには、自分だけでは生きられない者が、他人に面倒をみてもらっているときの心理が如実にあらわれていた。自分の命を左右できる人が、いい人でなければ、困ってしまうのだ。だから、なるべくそう思いたいのだ。”
「LGBTQ+の人は変われる」個人の性的指向や性自認を矯正する「転向療法」ノルウェー禁止へhttps://news.yahoo.co.jp/expert/articles/194c6d0d8e958746ad54c2b20e0576ce1a0437fb
“転向療法は医療、代替医療、宗教的な方法によって、他人に性的指向や性自認を変えさせることを目的としたものだ。
その人のセクシュアリティ、性的行動、性自認、性表現を変えたり、抑圧したり、否定しするもので、その根本的な前提は「LGBTQ+の人々は変われるし、変わるべきだ」というものだ。”
妊婦拒否巡り適切対応要請 提供精子利用、国が文書
https://nordot.app/1110144175456682549?s=09
“文書は「妊娠の成立過程自体は分娩や妊婦健診などの受け入れを拒否される根拠とならず、医師が診察や治療の求めを拒む正当な事由とはならない」と明記。第三者から提供された精子を利用しての妊娠であっても、妊婦が安心・安全に出産できるよう適切な対応を要請した。”
聴いていた。上脇教授による政治資金パーティー券裏金の話など。官房機密費の内訳が全くわからないとか、リクルート事件の頃からの法の穴、選挙制度の問題点であるとか。上脇教授が「国民主権」であることを強調していたこと、起訴による刑事責任とそのことについてを国民に説明する政治責任は違うので、説明責任を果たすべきであること。それができないなら落選する、という緊張感が必要なこと。
今回の事件は赤旗の記者の着眼点、記者の調べあげる労力に負うところの大きいものだったと強調していた。ジャーナリズム、メディアや市民による政治のチェックが必要。
「泥棒に追銭」はしたくない。
https://open.spotify.com/episode/3JFlsB50VB6mfp9INuCiN9?si=us2laFnPQEWjsIFkGpUnOw
やめてほしい。
政府、迎撃ミサイル「パトリオット」を米国に輸出へ 新運用指針適用
https://mainichi.jp/articles/20231219/k00/00m/010/302000c
沈黙が声を発し、空席が姿を見せる~本当の民主主義の息吹『黙々』https://book.asahi.com/jinbun/article/15081904?s=09
“世の中に語ることのできない存在はおらず、ただ聞くことのできない存在、聞くことをしない存在がいるのみだ。それゆえ政治的存在として、私たちが投げかけるべき問いは「彼らは語ることができるか」ではなく「私たちは聞くことができるか」である。”
「国籍」をめぐる植民地主義と現代の課題
──著者が語る朝鮮籍をめぐる問い・後編
http://www.ibunsha.co.jp/contents/chong_younghwan02/
“そこには、前編・後編ともに繰り返し述べてきた池上的国家観と通底するものがあります。歴史的事実の問題を全て「国益」の問題に還元してしまうのです。そこには、歴史責任を追求して事実を調べてきた在日朝鮮人たちの仕事にしても、朝鮮総連と関わっているからとか、民団と関わっているからということで、実は朝鮮民主主義人民共和国の手先、韓国の手先だと、国家に紐付けしてそれで理解したかのようにしてしまう。自らの加害から目を背ける言い訳ばかりを探し、批判者を徹底的に迫害する。この結果、日本の人々は1990年代に本格的に始まったアジアの被害者からの責任追及の声に応じることに、完全に失敗したのです。
全く馬鹿げていると思わざるをえないのは、韓国のベトナム戦争時における性暴力や民間人虐殺の事実を指摘することで、日本に対する植民地支配や戦争責任の追求を無化・相対化できる、と考えている人々がいることです。「民衆」あるいは「社会」という視点が一切ないですし、何より当時の自民党政権がベトナム戦争における米軍の行動を一貫して支持してきたこと、日本もまたベトナム戦争の当事者であることを無視している。”
なぜ「歴史のなかの朝鮮籍」なのか
──著者が語る朝鮮籍をめぐる問い・前編
http://www.ibunsha.co.jp/contents/chong_younghwan01/
“そういう意味では、外国人登録令とは、大日本帝国崩壊後も朝鮮人に対して植民地主義的な支配を続けたいという要望の下に、朝鮮人の法的地位を日本の管理下に置き続けようという法令であったと言えます。また、しばしば指摘されるように、日本国憲法施行の前の日に、天皇の最後の勅令として施行されたという事実は、極めて象徴的な意味を持っていると思います。”
右傾化するイスラエルで声を上げる左派「和平実現を」ハマスによるテロ遺族や若者らも
https://globe.asahi.com/article/15082508?s=09
“ドロン・ベンシャハルさん
私はラビン首相が暗殺された少し後に生まれましたが、希望を感じたことは一度もありません。しかし、今こそ『和平』について話し合うべき時だと思うのです。
イスラエルではこれまで『和平』を口にするのはタブーのような雰囲気がありました。もし口にすれば、極左とか過激な左派という扱いをされてきました。
(右派が)『ガザに戻ろう』と自由に口にできるならば、和平を実現すべきだと声を大にして言っても良いはずです。”
野蛮の言説 (春陽堂ライブラリー 2)
著者: 中村隆之https://www.shunyodo.co.jp/shopdetail/000000000692/
“社会進化論を背景にこの人種差別の構造の頂点にいるのは西洋人(欧米人)です。その西洋人から見た場合、日本人は当然ながら彼らの下に位置付けられます。その文明と野蛮の構図を内面化した日本人は、西洋列強のように強い文明国になることを追い求め、他国を植民地にし、その住民を自分たちの下に位置付けてきたわけです。日本の制度空間のなかでは天皇を頂点として日本人が「文明人」であり、統治下の「異人種」は〈野蛮〉と見なされます。”
“そして、こうした差別のヒエラルキーを可能にしたのが、繰り返しますが、科学的真理として定立された進化論なのです。”
第一三講│近代日本の〈闇の奥〉──人類館、朝鮮人虐殺、七三一部隊
万博が抱える黒歴史「人間動物園」…120年前の大阪で起きた「事件」と2025年大阪万博の相似形とは
https://www.tokyo-np.co.jp/article/296493
「関西沖縄文庫」主宰
金城カナグスク馨さん(70)
「劣等感の解消には『未開』なアジアの中で日本を最上位に置く必要があった。人類館は『未開人』を展示し、見せ物にすることで『未開』からの脱却の装置として機能していった」
読んだ本 これから読みたい本のメモ 思うことなど トランス差別に反対しています