なぜ「歴史のなかの朝鮮籍」なのか
──著者が語る朝鮮籍をめぐる問い・前編
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 “そういう意味では、外国人登録令とは、大日本帝国崩壊後も朝鮮人に対して植民地主義的な支配を続けたいという要望の下に、朝鮮人の法的地位を日本の管理下に置き続けようという法令であったと言えます。また、しばしば指摘されるように、日本国憲法施行の前の日に、天皇の最後の勅令として施行されたという事実は、極めて象徴的な意味を持っていると思います。”

「国籍」をめぐる植民地主義と現代の課題
──著者が語る朝鮮籍をめぐる問い・後編
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 “そこには、前編・後編ともに繰り返し述べてきた池上的国家観と通底するものがあります。歴史的事実の問題を全て「国益」の問題に還元してしまうのです。そこには、歴史責任を追求して事実を調べてきた在日朝鮮人たちの仕事にしても、朝鮮総連と関わっているからとか、民団と関わっているからということで、実は朝鮮民主主義人民共和国の手先、韓国の手先だと、国家に紐付けしてそれで理解したかのようにしてしまう。自らの加害から目を背ける言い訳ばかりを探し、批判者を徹底的に迫害する。この結果、日本の人々は1990年代に本格的に始まったアジアの被害者からの責任追及の声に応じることに、完全に失敗したのです。

 全く馬鹿げていると思わざるをえないのは、韓国のベトナム戦争時における性暴力や民間人虐殺の事実を指摘することで、日本に対する植民地支配や戦争責任の追求を無化・相対化できる、と考えている人々がいることです。「民衆」あるいは「社会」という視点が一切ないですし、何より当時の自民党政権がベトナム戦争における米軍の行動を一貫して支持してきたこと、日本もまたベトナム戦争の当事者であることを無視している。”

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[寄稿]朴裕河氏の「帝国の慰安婦」めぐり擁護と批判で初の討論会japan.hani.co.kr/arti/internat

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