咬んだり刺したりするカフカの『変身』18いちばんの味方がいちばんの敵に
https://magazine.msz.co.jp/series/kashiragi-kafka/18/?s=09
“これまでずっとグレーゴルは、ただひとり自分の世話をしてくれるグレーテに深く感謝してきた。そして、妹のやることはすべて好意的に解釈してきた。読むほうが「そうかな?」と疑問に感じるほどに。そこには、自分だけでは生きられない者が、他人に面倒をみてもらっているときの心理が如実にあらわれていた。自分の命を左右できる人が、いい人でなければ、困ってしまうのだ。だから、なるべくそう思いたいのだ。”