『ミツバチと私』の内容についてネタバレあり
『ミツバチと私』を観てきた。
まだ自分をうまく言語化することもできない子供のフラストレーションや、男性的な名前や愛称の拒否や髪型、服選びなどに表出する"違和感"の様子、そしてぼんやりした希死念慮など観ていて懐かしさを覚える内容。
主人公の「死んで生まれ変わったら女の子になれる?」という質問に大叔母が返した「死ぬ必要はないわ。あなたはすでに女の子なんだから。」という言葉には救われる思いになる。
終盤、親族総出で行方不明になった主人公を探して森で名前を叫ぶシーン、男性名を叫んでいた兄と母親が彼女の求める名前で彼女を探し始める。親族たちが男性名を叫ぶ中、彼女の本当の名前を呼ぶ母親の声は彼女がおかれている状況そのものであるようだ。
フランス映画らしく、はっきりと描かれなかったり唐突に感じることも多い映画だけれど、大叔母との交流や森でのシーンだけでも観る価値のある映画だった。
トランスジェンダーが主人公のゲームをRPGツクールとかで作ったら面白そうだと思っている。
・魔王討伐を国王から依頼される前にジェンダーアイデンティティとIDを一致させる必要があって、本編を始める前に性別移行を始めないといけないんだけど選べる職業の幅が異常に狭い
・職業選択して経験値を積もうとするも町の人や施設を利用するたびにMP(ミスジェンダリングポイント)がじわじわ減りゼロになると一定時間行動できなくなる
・旅の仲間と話すときもMPが減少するが、カミングアウトコマンドを選択し成功すると減ることはなくなる(失敗するとパーティー離脱orバトル突入)
・アイテムのホルモンを使えば一定時間MP減少を抑えられるが常に補給するためゴールドが嵩む(SRSすれば50Gだがする前は200G)
どうです?プレイしたくなってくるクソゲーっぷりじゃない??
トランスジェンダーの人生ゲームやゲームブックあったら面白そうだなと思うけど、いかんせん起きるイベントが厳しめのもの多くてハードモードになってしまいそう。辛い時期は過ぎた人ならクソゲーっぷりに笑いながら楽しめるかも?
【人生ゲーム新作 結婚せず進行可に】
https://news.yahoo.co.jp/articles/cb8da56dae5462f579f387170c1cf3f28271a977
瀧波ユカリの(おそらく)「トランスヘイターとトランス差別反対者に板挟みにされているが私はどちらともつけない」旨のツイートを読んで、フェミニスト名乗っていて5年以上この差別状況を眺めた上でよくそんなことが言えるものだと驚いてしまった。
自分の信じるフェミニズムが一部の女性を差別する方向に流れていること自体になんとも思っていないのも致命的では…
いいクリスマスプレゼントだ
“クィアは存在しているだけで、クィアを追い込む構造への抵抗になっている。あなたが今居る場所が現場で、あなたが今息をしていることが、腐った構造への強固な抵抗。あなたの実存はすべてのクィアの力になり、生存への連帯になる。あなたは無学でも、無力でもない”
“傷つけられていい存在でも、否定されていい存在でもない。あなたは守られる権利がある。
わたしは、あなたに、生きていて欲しい”
https://twitter.com/_selfish_ice/status/1738811065813909993?s=46&t=aZkym587NOLVzhzkDm-5cA
ヘイター:手術をしても女は女!生物学的性別を守れ!
トランス男性:じゃあ仲間に入れてもらえますかね?
ヘイター:男は去れ!!!
(トランスジェンダージョーク)
(トランスジェンダーのリアル)
トランスあるあるすごろくを作るなら絶対入れたいな、「ホルモン注射で14割負担の金額を請求される。3マス戻る」。
(トランスすごろく、一回休みとか×マス戻るとかスタートに戻るとか多そうなので一回のプレイ時間が長くなりそう)
可視化しているトランス男性。