ヘイト本について
KADOKAWAは中韓ヘイト本を何冊も出しているので、LGBTヘイト本を出す方向に舵を切ったことに関して実のところ驚きはないです。
トランスヘイト本(陰謀論本)をわざわざ和訳して出版しようとしていることは許しがたいし、私も抗議の意見を送りました。
けど、これは今まで中韓ヘイト本が出版されまくってきた末の結果だと私は思っています。その積み重ねを無視して「まさかKADOKAWAがヘイト本を出すなんて…!」みたいな反応をするのは、あなたはずっと中韓ヘイトを無視してきた(そして今も注視していない)んですね、と捉えられても仕方ないと思います。
私は、母方祖父が中国人で父方義祖母が朝鮮人というルーツを持っているんだけど、物心ついた頃から私らに対するヘイト本が本屋に並んでないことの方が少ないので……。長年、主に中韓に向けたヘイト本の出版が許されて、そのヘイト本が売れてきました。その差別の歴史を無視した発言(投稿)はしないでほしいです。突然起きたことでも、今回だけの話でもないんです。
繰り返し書きますが、私は今回のトランスヘイト本の出版には反対ですし、抗議も批判もします。ただ、この件を「(KADOKAWAが出す)初のヘイト本」のように言うのは、別のヘイト本による被害を軽視していると言いたいです。
わざわざ内容説明で特例法の違憲判決の話を持ち出しているの、差別から生じる意識を煽って商材にしようとする意図がむき出しすぎて信じられない。大手出版社がここまでやるの? 今まで散々多くの人が必死に書いてきたのをなにも誰も読まなかったの? 出版社にさえ届かないの? もちろん、運動してきた人がいるからこそこの程度で済んでいるのは想像できる。でもこれはちょっと信じられない。世界が目の前でぐにゃっと曲がったのを感じる。この先私は生きていけるんだろうか。ターゲットにされているこれから移行する若いトランスの人々は? 生存を奪うような本を売る意志に満ちている出版社があることを信じられない。