差止め請求を受けた植物図鑑の話、補足。
昭和36年に発行された『牧野新日本植物図鑑』の図版から2556種を選んで図に彩色したもの。専門家が多くの誤記を発見して騒動となる。
ないはずのトゲがあったり、「意味不明の果実」が加筆されていたり、花弁や心皮の色が違っていたり、二〜三十箇所の間違いがあるとの指摘。
原図に彩色したのは「十人の画家」で、「植物を多少でも知った人がやった仕事とは思えない」との評。
改訂版を出す際には遺族の同意を得るという約束も反故にされて、牧野図鑑の信頼性を損ねるような図鑑を出したと、遺族は発行差止め仮処分申請を東京地裁に提出。
版元の社長は、「営業サイドからの要求もあって、急いで作ったことは事実だ。」等々。
82年7月の朝日新聞の記事みたい。。裏面のTV欄にはワールドカップのアルゼンチン対ブラジルの中継や、映画ブレードランナーの広告が(笑)
変なもの出てきたシリーズ、宝暦十年刊の「鮫皮精鑒録」。東大とNDLにデジタル資料あるみたいだし、古書で流しても需要なさそうな鮫皮細工🦈 の実用書。なんでこんなもんに興味があったのか。。兵庫ひとはくか、大阪自然史あたりでいらないかなあ。。
実家処分キャンプ、昼間のリモートワークを経て第二夜。せっかく大量の雑本の目処が立ってホッとしていたら、変な江戸期の行政文書らしき和紙の山が出て来て、祖父母の故郷の文書館に電話で相談する。
理系な兄の合理的な「全部捨てちゃえ」案は魅力的だけど、曲がりなりにも某史料室でバイトしてたこともある妹は、たとえこんなクズ要らないと笑われる結果に終わるとしても、義理は通したいと思うわけで。
親切に聞き取りしてくれた研究者の方に感謝。収蔵可否は結果待ちだけど、疲労困憊。
土曜は町田版画美術館。町田自体が数十年ぶりで、頭の中の地図と合致しない。再開発狙いかなあ、と穿ってしまう変な道路が、知ってる動線を分断していた。闇市テイストなあの一角が生き残ってたのは意外だったが、マルカワどこ? プリンスのくせに小洒落たカフェ気取るのかい?? という浦島太郎でした。
お目当ては「版画×写真 ― 1839-1900」。見世物めいたいかがわしさとともに写真が登場したこと、その最初期には量産技術は版画頼みであったこと、肖像や観光の記録といった下世話なニーズ、じゃあ芸術って何なのさ、といったキュレーションの切り口で地味な作品を楽しませる展示。ルーペ持参で面白がってきました。理屈っぽい友人とあーだこーだと賑やかに。
…で、ジャックポットはもうないの??
Former editor, now a reluctant worker at humble civil society fund. Muttering restless something in Japanese.
And if you shake one end, You're gonna rock the other. It’s the same boat, brother.