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日本SF作家クラブ編の早川アンソロジー、最新版『地球へのSF』。タイトル通り視点の広いSFが集まっており、文庫ですが大地に立つ厚さがあります。5/22発売

今年も裏庭でヒメボタルが乱舞する季節をむかえました。例年より一週間ほど早いかな。(写真はイメージです)

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『ウィンズテイル・テイルズ 封印の繭と運命の標』(集英社文庫)のカバーが公開されました。syo5さん の装画、須田杏菜さんの装幀を是非ご覧くださいませ。
発売は5/21ごろ、ただいま各書店、オンラインショップで絶賛予約受け付け中でございます。

shueisha.co.jp/books/items/con

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『ウィンズテイル・テイルズ 封印の繭と運命の標』、カバーのメインはメイリーン。前巻では周囲の思惑に思惑に流されることが多かった彼女の立ち姿から、内面の成長が感じられるのが本当に素晴らしくて。
そして既報の通り、前作と並べると白と黒/光と闇が並び立つ一幅となります。是非実物を並べてご確認ください。
shueisha.co.jp/books/items/con

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『ウィンズテイル・テイルズ 封印の繭と運命の標』、物語は前巻からさほどの時間も経たないところから始まります。何とか問題を乗り越えたことが、予想もしなかった新たな来訪者を招き寄せることに……
本心の読めない来訪者に戸惑うリンディ。前作に引き続きワンコも活躍致します。どうぞお楽しみに。

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本当に自由に書かせていただけてありがたかった一巻目に続き、更に自由に書かせていただいてしまった二巻目、『ウィンズテイル・テイルズ 封印の繭と運命の標』の発売まで残り一週間となりました。
一巻目と併せて、どうぞよろしくお願いいたします。

shueisha.co.jp/books/items/con

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創元SF短編賞受賞記念ということで、フラッシュフィクション専門週刊誌『CALL magazine』にて、稲田一声「印刷物一覧」をネットプリント再配信していただいております。ありがとうございます!

稲田一声「印刷物一覧」
ファミリーマート/ローソン/ポプラ/ミニストップ用ユーザー番号:239TY8FFCR
1回20円(白黒/A4)
配信期限:6/1 19:00まで

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縞田理理さんからいただいた『ペテン師ルカと黒き魔犬』(新書館ウィングス・ノヴェル)を読了。ちょっとだけ、と思って読み始めたら止まらなくて一日で上下巻を一気に読んでしまった。
ペテン師で未熟な〝力〟の使い手・ルカと、正体不詳の黒犬・サーロ。ひとりと一匹は大きな陰謀と策略に否応なく巻き込まれていき、どんどん深みに嵌められて……
shinshokan.co.jp/book/b567610.

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ペテン師を自称している割にどうしようもなく善人なルカと、恐るべき力を秘めながらどうしようもなくワンコなサーロが、一枚も二枚も上手な周囲の目論見に翻弄され、それでも傷ついたもの、弱いものを護ろうとする(葛藤すらなく当たり前のこととして行うなんて、そんなペテン師がいるものか)姿に応援せずにいられる人間がいるだろうか?

ワンコの飼い主としては、ワンコから〝自分の人間〟って言われたら歓喜の余り気絶するかもしれないなあ、いいなあ、という嫉妬を思わず覚えてしまう物語でした。面白かった!
以前もポストしましたが、Kindle Unlimitedの対象でもありますので、メンバーの方は是非。

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道東出身・在住の伊藤瑞彦さんが書いた『赤いオーロラの街で』(2017)がもう少し話題になってもいいのではと思う1日でした。第5回ハヤカワSFコンテスト最終候補作です。
災害パニックとそのトラブル対応が描かれる話で、悲壮なスリラーではないです。
検索して見つけた、坂野秀久さんという方の紹介文が詳しかったのでリンクを置いておきます。 kai-hokkaido.com/novel022/

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『SF作家はこう考える』収録の近藤銀河「過去に描かれた未来 マイノリティの想像力とSFの想像力」とても良かった。この鋭利な批評が載っていることが、この本全体に緊張感をもたらしていると思う。特に「SFの想像力が失敗し差別に加担する時」という章が、SFが差別的になりうることを明言してて重要。

かくいう自分にとっても他人事ではなくて、同論考の中では私自身がクィア的なSFとして好んでいたヴァーリイの諸作品に内在する差別的な要素が厳しく批判されており、問題点を自覚させられた。(なおこれは、だからその作家をキャンセルすべき、といった短絡的な主張をする文章ではないはず)

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坂崎さんの『嘘つき姫』(はむメロンさんの装画、名和田耕平さん・小原果穂さんの装幀も素晴らしい)を読み終えたところで、さなコンで読ませていただいた何人かの方々のお名前が脳裏に浮かぶ。受賞された方も惜しくも逃された方もいるけれど、書き続けてもっと知られて欲しいと思う。

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『アンソロジー 舞台!』では、笹原千波さん「宝石さがし」と雛倉さりえさん「ダンス・デッサン」が深く刺さりました。特に「宝石さがし」の、母娘のどうということのないシーンで心臓を鷲掴みにされてしまって、もう少しで泣きそうに(自分でも理由はよくわからない)。tsogen.co.jp/np/isbn/978448880

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溝渕久美子さんと笹原千波さんは私の「早く単著が出ないかな」リストのツートップなので、早く単著を出して読ませて欲しいです……
(宮西建礼さんは夏に単著が出るとのことなのでリストから外れております。夏っていつだろ……)

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収められているのは、演者や裏方から観客まで、舞台に関わる人々の物語。その全てに一貫しているのは、決して順風満帆ではない人生の中、それでも何かを掴もうとして、あるいは掴むべき何かを求めてもがき進む人々の姿。スポットライトの当たる舞台との対比があるからこそ、その姿はいっそう心を打つ。
疲れたとき、辛いとき、迷ったとき、そんなとき手に取って、気になった作品を、あるいは目に留まった物語を読んで欲しいと思う。観客がきらびやかな舞台上で演じられる物語から得るのと同じように、もう少し頑張ってみよう、先に進んでみようと思えるだけの力をきっと受け取ることができるだろうから。

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『アンソロジー 舞台!』(近藤史恵・笹原千波・白尾悠・雛倉さりえ・乾ルカ、創元文芸文庫)。舞台をテーマにした本で、元は東京創元社の「紙魚の手帖 vol.10」の特集だったものを書籍化したもの。書籍化されてよかった、これでより多くの人の目に留まる、というか留まって! と願ってしまう一冊。
tsogen.co.jp/np/isbn/978448880

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初単著って嘘ですよね? もしくは人生三周目くらいですよね? と言いたくなってしまう巧さももちろん素晴らしいのだけれど、収録作品全編を通して一貫している著者の静かな、しかしけっしてぶれることのない強い視線には本当に圧倒されてしまう。
私は「リトル・アーカイブス」と「私のつまと、私のはは」を読み終えた後、すぐに次の作品が読めずしばらく本を置かなければならなかった(購入してから読み終えるまで時間がかかったのはそのためだ)。繰り返される毎日、自分の居場所は本当にここなんだろうかと感じる人に是非読んで欲しいと思う。

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『嘘つき姫』(坂崎かおる、河出書房新社)。みなが当たり前だと思いつつ、どこか歪な世界に適応して生きている。違和感を抱きつつ、それでも世界や他者を呪うのではなく、なんとか真っ当に生きようとする人々の、慟哭も悲鳴も表立っては描かれない物語が静かに、だが力強く心を打つ。
kawade.co.jp/np/isbn/978430903

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「水文学者を名乗る謎の男が現れてから町の墓地も図書館も荒らされ、人々が次々に死んでいく。」帯の状況から、読者は視点人物と共に手探りで進んでいく。そうして目を離せないまま結末を迎えたのち、私は巻末に再録された柴田元幸氏のエッセー「座りの悪さのよさ」に深く頷くことになったのだった。
本編に充ち満ちた奇妙な雰囲気を愉しんでいたら、最後にそんな自分の賢しらさに赤面させられてしまう羽目になる。物語を読んでいただけのはずなのに、いつの間にか読書している自分ごと取り込まれてしまっていたことに気付かされる……そんな体験でした。

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まずはエリック・マコーマック『ミステリウム』(増田まもる訳、創元ライブラリ)。実を言うと本書を読み終えたのはだいぶ前。これは好きな人が沢山いるに違いないと確信したものの、一方でこれから読む人に極力予断を持たずに読んでもらいたいとも思い、途方に暮れてしまっていたのだった。
tsogen.co.jp/np/isbn/978448807

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