平和憲法を獲得した日本だが、GHQの指令で日本の再軍備が始まった。これはアメリカの軍産複合体が力を持ち始める頃であり、当初、その潜在的な力にはアメリカ大統領さえ危機感を持っていた。1961年、アイゼンハワー大統領は退任の演説で「軍産複合体の影響力が、我々の自由や民主主義を決して危険にさらすことのないようにしなければならない。」と警鐘を鳴らしていた。しかし欧米の軍産複合体は世界中の政権に巧みに刺さり込み、国防のためには強力な軍事力を持つべきだという「防衛神話」をさまざまな工作で布教し勢力を拡大している。自民党政権・自衛隊もその信仰を受け入れ、莫大な税金が国民の暮らしにではなく、「防衛神話」というまさにカルトに注ぎ込む国になってしまっている。
明日7月1日は自衛隊発足70年目だが、平和憲法の70回忌にしてはならない。日本国憲法の平和主義を蘇らせることを誓う日であって欲しい。
自虐の呪縛からの幼稚な自己解放の手段が旭日旗を振り回し行われるデモだ。中には旭日旗だけでは足りずにハーケンクロイツまで持ち出して行進する節操の無さも。
日本の黒歴史を「無知の破壊力」で打ち消そうとする愚かな暴力性に戸惑う。
いま「無知の破壊力」と書いたが、これは俗に言えば「バカの破壊力」だ。その破壊力を持った者が総理大臣になるなど、憲法も法律もメディアも当然我々も想定していなかったから、戸惑い混乱し愚かな対応も散見した。
しかし、それがいなくなってもまだ悪影響は続いている。冷静に考えたら北朝鮮が日本めがけてミサイルを発射するはずはないし、落下物の危険を言うなら米軍機が上空を飛ぶたびにアラートを鳴らさなくてはならない。オスプレイなら尚更だ。
政権が「バカの破壊力」の余韻で国民に恐怖心を植え付けるためにやっているだけだと普通は考えるけどね。
真顔でこれを発信した者(組織)、真に受けて避難した民衆、彼らの中にまだ奴は生きていると言える。