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"言葉を読み込む、文章を読み込むということに最初もなければ最後もない。点を線に繋いだり、線を点に戻したりしながら、一つの同じ言葉が、一つの同じ文章が何回もその意味を変えていく様(さま)を体験すること、それが読書だ。"
芦田宏直『努力する人間になってはいけない』

"「その場しのぎの、ただおもしろいだけの小説にはもう興味がない。著者がなにを考えているか、どんな言葉を使っているか、どんな語り口で表現してるかを知りたいんだ」"
アン・ウォームズリー『プリズン・ブック・クラブ』

"しかし実際ひどい世の中だとは思いませんか。みんな狂っているとは思われませんか。一体いつのまに世の中がこれほど狂ってしまったのだろうとか、このごろなんだか実にストレスが多いなとか。起こる事件といい私たちの生活といい、どうでもいいけど実にひどいものだ。しかしいったいなぜなんだろう。前はもっとマシだったのだろうか。それともいつだって世の中というのはこんなところだったのだろうか。もし今が特別にヘンなのだとすればそれはなんでなのだろう。もし少しでもヘンである理由がわかってヘンでなくなることができたら、私たちはもう少しだけ生きるのがしんどくなくなりはしないのか。"
中島梓『コミュニケーション不全症候群』

今日は中島梓・栗本薫の誕生日ということで。

"ところがわれわれの知識は浅いのに、思い込みだけははなはだしい。そのせいで、生物の絶滅を耳にするとあわてふためき、原因もわからないまま、世界を飲み込んだとされる洪水のせいにしたり、生物種には寿命があるなどという法則を考え出したりする。"
ダーウィン『種の起源』

今日はダーウィンの誕生日らしいので。

"人には「読む人」と「聞く人」がいる。読む人に対しては口で話しても時間の無駄である。彼らは、読んだ後でなければ聞くことができない。逆に、聞く人に分厚い報告書を渡しても紙の無駄である。耳で聞かなければ何のことか理解できない。"
P.F.ドラッカー『経営者の条件』

"なぜ自分たちで作り上げた社会のことが私たち自身でもよくわからないのか。ひとつは社会の各部門が専門化していること。次に、無数の専門的なシステムが絡み合っていること。最後に、そのような社会の中身が絶えず変化していること。これらのために、社会は非常に見渡しづらいものになっているのです。"
筒井淳也『社会を知るためには』

『面倒なことはChatGPTにやらせよう』カレーちゃん・からあげ著

先方はご存じないだろうけど仕事でちょっとお世話になったことのあるからあげ先生によるChatGPTの本。ほぼ有料版のChatGPT Plusにフォーカスして、各種資料の作成、データ分析、業務の効率化、アプリ開発などをやさしく解説。せっかくの有料版をぜんぜん使いこなせてないので、これで勉強したい。

"仕事の目的は、仕事の成果を使う人、すなわちユーザーにある。最終的なアウトプットがそれをつくった者以外の者のためのものであるとき、そこで行われたことは遊びではなく仕事である。遊びのチェスもあれば、仕事のチェスもある。"
P.F.ドラッカー『マネジメント』

"アダム・スミスの時代からずっと、経済人は別の人の存在を前提にしていたのだ。献身とケアを担当する人の存在がなければ経済人は成り立たない。経済人が理性と自由を謳歌できるのは、誰かがその反対を引き受けてくれるおかげだ。"
カトリーン・マルサル『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』

"日本人が70パーセント以上のカイチュウ所有率を二十数年間で一挙に0.2パーセントにしてしまったというのは、日本人の特質をよくあらわしている。一斉になんでもやってしまうという特質だ。これは恥ずかしい、それがみっともない、あれはいけないとなると、一斉にこれらを排斥する。"
松岡正剛『理科の教室 千夜千冊エディション』

"いつのころからか、彼は、自分と現実との間に薄い膜が張られているのを見出すようになった。そして、その膜は次第に、そして、ついには、打破り難いまでに厚いものになって行った。彼は、その、寒天質のように視力を屈折させる力をもつ、半透明な膜をとおしてしか、現実を見ることができなくなってしまった。"
中島敦『北方行』

"近代社会というのはすごく簡単にいうと、共同体であったものをバラバラの個人にした。その代わり個人の自由な社会的な自己実現を認める。しかしそれは逆に言えば、共同体から人間を切り離したので、かつて共同体がいろんな形で保証していた社会と個人との関係の意味とか、個人の存在の意味というのも喪失されざるをえない。"
竹田青嗣・西研『哲学の味わい方』

ダニエル・C・デネット『心の進化を解明する バクテリアからバッハへ』

700ページ超を読了できるか自信ないものの買っておかねばならぬと囁くのよ私のゴーストが。

"目覚めるとは、自分が空っぽであることの自覚を意味する。自分はまったくもって機械のようであり、まったくもってなにもできないことを自覚することだ。"
G.I.グルジェフ・郷尚文『グルジェフ講話集 第一編:ロシア~コーカサス~ドイツ』

G.ボデザートゥ著・雨宮夏雄訳『モルドヴァ民話』

東欧のあのあたりって何か惹かれるものがある。

"わが国民は利害に敏く、理念に暗い。ことのなりゆきに従うを好んで、考えることを好まない。そもそも考えるということ自体を好まないのだ。そのため、天下のもっとも明白な道理であっても、これをおろそかにして何とも思わない。"
中江兆民『一年有半』

"我々はここでみんなそれぞれに純粋な穴を掘り続けているんだ。目的のない行為、進歩のない努力、どこにも辿り着かない歩行、素晴らしいとは思わんかね。誰も傷つかないし、誰も傷つけない。誰も追い越さないし、誰にも追い抜かれない。勝利もなく、敗北もない。"
村上春樹『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』下巻

"人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることである。人は弱い。悲しいほどに弱い。問題を起こす。手続きや雑事を必要とする。人とは、費用であり、脅威である。 しかし人は、これらのことのゆえに雇われるのではない。人が雇われるのは、強みのゆえであり能力のゆえである。組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することにある。"
ドラッカー『マネジメント エッセンシャル版』

"仕事というのは、つきつめると、「市民であるかが問われる」ということだ。 仕事というのは、分業なのである。 社会を構成するために、一人ひとりが自分の分担を決めて活動している。ただそれだけのことだ。その分担者の一人が「市民」である。 だから、その分担を理解してきちんとするというのが、仕事の基本になる。"

"社会のなかで自分はどういう役割を果たしているのかという自覚をもつのが市民である。"
finalvent著『考える生き方』

"自分のライフスタイルを築くためには、自分の心の底でかすかに疼く欲求、自分の真の欲求に静かに耳を傾け、それを育てていく勇気が必要である。天才を除けば、この心の底の欲求はかすかなものであろう。しかしこのかすかな声に耳を傾けることを知らない人は、自己実現のなんたるかを知らぬ人である。"
渡部昇一『続 知的生活の方法』

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