知覧には行くのに、大久野島には(松代には、長生炭鉱には……〔長いリストが続く〕)行かないのは何故じゃ
「宮崎や鹿児島でスポーツ選手が合宿をおこなう際に、知覧特攻平和会館訪問を日程に組み込むことは、よくあります。」
「「特攻平和会館で選手たちは「みな、肩をふるわせて泣いていた」けれども、それは特攻隊員が可哀そうだからではありません。眞鍋政義(一九六三年生)監督はその経験をふまえて「日の丸の重みを認識させ」、「我々が負けると日本が負ける」と言い続けたそうです。彼女たちの涙は、究極の「日本代表」である特攻隊員と自分たちを重ね合わせ、日の丸の重圧をプライドとパフォーマンスに転化するために流されたのです。」
井上義和『未来の戦死に向き合うためのノート』(創元社、2019年)118-119頁より
*上掲の眞鍋監督のエピソードは、注によれば伏見学「勝利をたぐり寄せる全日本女子バレー・眞鍋監督のコーチング哲学」に拠るとのこと。
知覧に行かなければ「当たり前でない」ことがわからないのだとすれば、相当に歴史意識として危機的であるという自覚がなさそうなところがこれまたやばい。:「鹿児島の特攻資料館に行って、生きていること、当たり前に卓球ができることが当たり前でないことを感じたい」
QT: https://fedibird.com/@hayakawa2600/112963456618926785 [参照]
@hayakawa2600 あと、起請文だったら、最後に「この誓いを破った場合は、現世では神罰を被って苦しんで死に、来世では地獄に堕ちても異存ありません」と最後に書くべきかと。
このへんとか
(2019年03月06日)
『日本主義と東京大学』を書いた井上義和さんの新刊『未来の戦死に向き合うためのノート』(創元社、2019年)を購入。「特攻の歴史と自己啓発」の2つの章が猛烈に面白い。知覧平和記念館でのビジネス界・スポーツ界の研修の「活入れ言説」を詳細に分析している。
井谷聡子さんのインタビュー記事。プレゼント機能を使ったので、8月14日18:30まで全文読めます。
『人間の体は複雑で、生まれつきの性差だけで運動能力が決まるわけではない。生まれた地域や育った環境など、社会的な要因も影響する。IOCも21年に発表した枠組みの中で、トランスジェンダーや体の性の多様な発達を持つ選手が、不当に有利だという仮定はできないと明示している』
誹謗中傷を世界に拡散させた「政治的背景」とは 五輪女子ボクシング
https://digital.asahi.com/articles/ASS8F0GWLS8FUTIL008M.html?ptoken=01J55H5SS5W9MTSSV3AP3ZPS4G
https://www.asahi.com/articles/ASS8F0GWLS8FUTIL008M.html
今回の騒動で最重要記事だと思う。井谷さんはもちろん、インタビュアーの方も問題をよく理解された上でインタビューしているのが伝わってくる。
専門家でも何でもない、単に"一家言ある"だけのヘイターを連れてくるんじゃなく(ましてそれで雑誌まで作ってしまうんじゃなく)、こういうレベルの報道や論考がもっと必要。
ダメな唯物論を信奉していると簡単に堕ちる
板橋のレイシスト屑が荒川を越えやがって
そもそも佐藤悟志と仲良く並ぶとは末代までの恥
今日の東京新聞のこの記事。群馬だと朝刊の1面でした。
東京都が広報する婚活イベントで、軽度知的障害があることを主催者に事前に相談した方が、参加を断られたというものです。都が関連する事業ということもあり、記事の軸は障害者差別解消法に置かれていますが、この社会がそもそも「誰の・どんな」家族形成だけを規範的に想定してきたかという、生殖をめぐる差別と抑圧がむきだしになった事例でもあると思います。障害がある人は結婚したり生殖したりすべきではないし、「少子高齢化」対策として行政が予算を付けている「(官製)婚活」においても、障害者は排除されて当然だと思われている。そもそも「少子高齢化」自体が、社会保障制度と経済成長にとっての危機として問題化されている以上、そのような排除が起きること自体は何も不思議なことではないのですが。
ちなみに、この記事を書いたのは奥野斐記者です。LGBTQについての報道で、東京新聞が他紙に差をつけているのも、この奥野さんの力なのです。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/346782
編集業。하야카와 타다노리 。『神国日本のトンデモ決戦生活』(合同出版→ちくま文庫)『原発ユートピア日本』(合同出版)『「愛国」の技法』(青弓社)『憎悪の広告』(共著、合同出版)『「日本スゴイ」のディストピア』(青弓社→朝日新聞出版)あり。 真理が我らを自由にする&労働が我らを自由にする。