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Kindleで読んでいて付箋を貼ろうとしたことがちょくちょくあったが最近はなくなった。そのうち紙の本の単語を指で押そうとするようになるかもしれない。

金子修介『ガメラ監督日記 完全版』を手に入れた。平成ガメラを目にしたときの衝撃は忘れられないですね。特撮や映像の見せ方が決定的に変わったのを感じた。

ゴドウィンの『ケイレブ・ウィリアムズ』『セントレオン』やウルストンクラフトの『女性の虐待あるいはマライア』はすごく読みたくなりました。国境を自由に超える放浪者メルモスを、国家身体の寓話やイングランドとアイルランドの政治状況として見るあたりも面白くて。

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小川公代『ゴシックと身体』(松柏社)、長年のゴシック小説研究から小川さんの問題意識の根となった部分が語られていて、非常に刺激的で面白かったです。ゴシック小説を角度を変えて眺めることで露わになる、怪物視される女性たち、家父長制への抵抗、理性と共感、政治性――特にウィリアム・ゴドウィンやメアリ・ウルストンクラフトの作品から、その娘メアリー・シェリーに至るあたりは白眉ですね。断片的な伝承バラッドの再話を、フランケンシュタインの怪物の創造になぞらえるあたりも面白い。

ファンとしては、ちょっとない幸福な時間でした。近藤ようこさんも拙著をたくさん読んでくれていて……近藤さんの絵でヌフレツンを見たくなってしまった。

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日本近代文学館主催の「2023年の声のライブラリー」という企画で、近藤ようこさんに声をかけていただき、朗読+対談をしました。近藤さんの作品について様々なお話を伺っています。ものすごく楽しい時間でした…(有料配信です)

「2023年の声のライブラリー」では、4組の朗読+対談が行われました。普段から愛読している方ばかり…
① 近藤ようこ×酉島伝法
② 川口晴美×高原英理
③ 多和田葉子×高橋睦郎
④ 吉村萬壱×頭木弘樹

収録日が同じだったので、川口晴美さんと高原英理さんの対談を拝見していたのですが、朗読が凄まじくて釘付けになりました(新幹線の時間があったので途中で帰るつもりが、動けなかった)。

bungakukan.or.jp/event/voices/

「小説新潮」4月号の「本の森」にて、北村浩子さんが『奏で手のヌフレツン』を取り上げてくださいました。丁寧であたたかな紹介に感激しています。ありがとうございます。

こうした下絵にデジタルで手を加え、掲載時はこうなる。

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若い頃にアメリカを旅行したとき、泊めてもらってる家にバスで夜に帰ろうとした時の怖さを思い出したりもしました。夜で町並みの印象が変わっている上に、車内放送がないので遠くの標識を見るしかないのに暗くてよく見えず、ずっとどこで降りるべきなのか緊張しっぱなしで。

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リカルド・アドルフォ著 木下眞穂訳『死んでから俺にはいろんなことがあった』(書肆侃侃房)、不法滞在している言葉の通じない街で、妻と子と共にちょっとしたことから道に迷ってどうやっても家に戻れない悲哀が、ユーモラスな語り口で描かれていて、すごくよかったです。

装画(小山義人)からいいんですが、ほんとにこんな雰囲気。ブコウスキーが書いた『エペペ』みたいとも思いました。語り手は過去の経験のせいか妄想気味にいろんな可能性を考えすぎるあまり常に裏目に出る選択ばかりしてしまうんですね。地下鉄の場面には笑った。妻とのやりとりも妙にリアルでいい。

ホワイトゾンビのThrust!の、「何を言うとるんじゃ 元気出せ ボケチン」という日本語をどっからサンプリングしたのか長年気になっている。

書店で「に」の棚にある酉島伝法(とりしまでんぽう)の本を気にかけてくださる方が多く、ありがとうございます。よろしければ、正しい名前をお店のかたに伝えていただけると、よりありがたいです。

ウォルドロップの短編をいろいろ読み返してたら、クロスオーバーものを読みたい欲が増し、『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』を久々に開いたら、やたらと面白くて。

「第4回みんなのつぶやき文学賞」国内篇にて、『奏で手のヌフレツン』が小川哲さんの『君が手にするはずだった黄金について』と同位の第4位となりました。投票してくださったみなさまありがとうございます。

youtube.com/watch?v=Ak8d6bmfkS

ずっと読みたかったスタニスワフ・レムの「浴槽で発見された手記」、カフカを超える不条理さで官僚制や諜報戦を風刺していてむちゃくちゃ面白い…!  地下の巨大庁舎で、語り手はある任務を与えられるも、あらゆるものが暗号として解釈されるため各部署で出会う人々とも意思疎通が取れず、そもそも任務がなんなのかもわからない…。

カフカの『城』、ピンチョン『競売ナンバー49の叫び』、ヴァーツラフ・ハヴェル『通達/謁見』あたりも連想しました。

高柳聡子『埃だらけのすももを売ればよい』(書肆侃侃房)、100年前のロシア文学興隆期「銀の時代」から15人の女性詩人たちの詩が評伝を交えて紹介されていて、すごくいいです。〝古き都は死に絶えたかのよう〟から始まるアンナ・アフマートワの詩「キーウ」では一気に100年の隔たりが消える…。

毬矢まりえ 森山恵著『レディ・ムラサキのティーパーティ らせん訳「源氏物語」』(講談社)、松田行正さんの装幀がすばらしい。スピンは紫。『源氏物語 A・ウェイリー版』をおふたりがどう訳したのか、そりゃ読みますよね。

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