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ありがとうございます。Parallelsを使っているのですが、シリコンチップだと大漢和はダメなんだそうです涙

かつてWindowsで使っていた電子版の大漢和辞典をMacでも使いたい。しかし使うことはできません。

人文系研究者でMacユーザは少なからずいると思うんですが、どうでしょうかね。一太郎というソフトもWin版しかないのは、そもそも一太郎自体のユーザが少なく、今後はロストテクノロジー化していくだろうから、開発コストに合わないだろうというのはあるけれど。

大漢和辞典を購入するのはそもそもコアなユーザなわけで、かつ人文系研究者はこれからも大漢和を使い続けていくだろうことからして、Macユーザにもそのコア層がそれなりにいることからすると、Mac版を開発していただいてもいいのではないかと思われますがどうでしょうか。

という話を大修館書店のかたにしてみた。さて、どうなりますか。

紙版持っているからいいといえばいいんですけど!語彙検索までできるというアップデートをしていただけるのであれば、他のOSにももう少し目を向けていただけますと幸いに存じます。マジで。

録画していた「光る君へ」を見た。越前で藤原為時が中国語でドタバタするお話。いつもは歴史学クラスタ、文学クラスタ、日本語学クラスタが騒いでおりますが、この話では中国語教育学クラスタ、中医学クラスタが騒ぐことだと思われます。まことに賑やかで喜ばしく思います。

私は修士論文を、平安後期の医学書『医心方』の漢字音で書きましたことと、配偶者が鍼灸師の資格を持つということで、日本語学クラスタでありながら中医学に右足の小指だけが入っているくらいのクラスタであります。舌診、脈診をきちんとするのでこれも喜ばしく思ったことでした。最近のスポーツ針で育った若い鍼灸師はそういうことしないですからね!

松原客館でのくだりは、もうちょっと前の時代(9世紀)だと渤海からの使節団がやってきたということが知られる。そこで、国守が本当に中国語ができたのかだが、少なくとも漢詩の応酬があったということで、コミュニケーションが取れた部分もあったとは、湯沢質幸『古代日本人と外国語 東アジア異文化交流の言語世界』に書いてあります。「光る君へ」で宋人に漢詩を披露するシーンは、そんなことを思い出したのでした。

長らく使ってきたコーヒーメーカーが壊れた。新しく購入するか一瞬考えたけれど、場所を取り過ぎるので、かつて職場でやっていたようにケトルからでいいかと思って、先月からケトルでドリップしている。

それで…結論、コーヒーが各段に美味しくなった。ただ沸騰したてで注ぐというだけのことだが、お湯の温度がここまで効いてくるのかと思う。先日、ライトローストはあまり美味しくないとか、スタバの豆は苦いだけみたいなディスりかたをしたが、この方式で入れると不思議ときちんと美味しくなる。いや、不思議じゃなくて単にこれまでやり方が間違っていただけということでしょうけれど…。罪のない豆には心よりお詫び申し上げたいと思います。

あんまし技術的なことは調べてないです。が、スタバの豆は苦みの奥にある爽やかな酸味とか香りが出てきて、スタバで飲むコーヒーよりずっと美味しく感じられる。ライトローストのほうは、これは豆によるんでしょうけれどある種の穀物臭が奥へ消えて好きな香りだけが前景化する。気のせい…ではないと思います。

昔非常勤先のコーヒー好きのおじさま先生が、①沸騰したてのお湯を使え、②できるだけゆっくり一滴ずつ垂らすように湯を入れろ、この2つだけを強調していたが、まさにこれだけを実践している。ほんとに美味しくなるものですね。

先ほど紹介したサイトはデータセットの配布や解説を行っている公式サイトですが、簡易検索を可能としたスピンアウト的なサイトがすでにあります。ちょっと使ってみるなら、こちらがよいでしょう。

伽藍よりバザールの思想で若いうちは育ってきたので、2次配付データを使って技術力のある人が楽しいものを作ってくださることを嬉しく思っています。著作権はCC-BYでやってます。

資料横断的な漢字音・漢語音データベース
dhsjr.kojisho.com/

5年間かけて育ててきた「資料横断的な漢字音・漢語音データベース」を正式リリースしました。

Database of Historical Sino-Japanese Readings | 資料横断的な漢字音・漢語音データベース
dhsjr.w.waseda.jp/

昨日の学会でワークショップ形式で活用事例も含めての紹介となりました。ジャパンナレッジなどで知られる日本国語大辞典、日本語歴史コーパスは和文系資料からデータが取られているので、漢字・漢文が弱いということが知られています。日本語形態素解析辞書であるUniDicも同様です。一方、中国では四庫全書に漢籍資料、東京大学史料編纂所では記録文などの日本漢文がネット上には早くから公開されています。しかしそれが日本語としてどう発音されたのか、については調べる手立てが非常に貧弱でした。

上記のデータベースは平安時代から昭和までの56の文献に現れる漢字・漢語のうち、読みが明らかなものを全て検索可能にしたもので約27万件のデータを含みます。例えば古代の漢文資料に「言語」という漢語が出てきたときに、これはゴンゴなのかゲンギョなのか、ゲンゴなのか。声調はどうなのか。どの資料ではどうで、あの資料ではどうなのか。こうしたことに答えられるデータベースです。

湯沢質幸『日本人は漢文をどう読んだか』勉誠社を読んでいます。「光る君へ」で藤原為時が①漢詩を直読で読んだこと、②現代中国語で発音したことを問題視したことですが、本質的には①が大事だと思い直しました。で、いまそれは横に置いておいて、②に奇妙な違和感を持つというのは私を含め、多くの人の反応で、Twitterなどでもそんな率直な感想が乱舞しています。

しかしよく考えてみると、登場人物が話す日本語は常に現代日本語の発音なんですね。我々視聴者は10世紀の京都にいる気持ちになって見ているわけですから、それで問題がない。いわば自動翻訳を間に挟んで「ドラマ的現実」を見ている。そうであれば、当時の漢詩はニアリーイコールで当時の現代中国語なのだから、現代北京語で為時が読み上げてもおかしくないはず。

じゃあ枕草子の紹介パートは「春は朝がやばい」と発音していたかというと、そうでもないところにアンバランスさがあります。さすがに日本人の頭に刻まれているフレーズをそこまで噛み砕くことは演出上できなかったのでしょうね。

視聴者>ドラマ世界>ドラマ世界で扱われる作品、という三重構造を古典語/現代語でどう演出するか、なかなか興味深い話題と思いました。

学生からのコメントで、韓国語でイカを意味するオジンオ=「오징어」(烏賊魚)が漢語だと知った。ちょっと興奮しています。海洋国家とも思われる韓国で、イカのような日常的な食材が固有語じゃないなんて、面白いなと。日本語よりも漢語含有率がずっと多い、と何かで読みましたが、なるほどと思うところです。

昨日の植物園で、バラと同じくらいに心を引かれたのがカラタチでした。実物を見たのは初めてかもしれないし、葉を落とした状態を見たのが初めてなのかもしれない。茨の生い茂る路を歩くのは辛そうだけれど、カラタチが生い茂る路は死に直結するなと感じました。

ファンタジーに出てきそうな光景で、しばし見入ってしまったのでした。

そういえば、2週間ほど前に京都で学会があって、前泊した方がいいかなと思いながらも、あまりに賑わった場所に宿を取るのは…と思っていたら、知り合いの研究者に大津がいいですよと。滋賀県の大津です。遠いと思っていたら、京都駅から電車でわずか10分。地元の人に聞くといい場所ってあるんですね。じゃあ、ということで宿を取った。

夜の到着でしたが、確かに人気がなくて、私の自宅近辺のような住宅街の気配がある。しかし歩いて行くとそこここにいい雰囲気のお店があったり、かと思うと歴史を感じさせるような民家が建ち並ぶ通りもあり、静けさと質感のある空気で一発で好きになった。

歩いて行くと路面電車に出会う。ラーメンを食べて安宿に泊まったのでした。

翌朝、大津駅に向かう途中の坂で振り返ると、建物の向こうに琵琶湖が見えた。ほんとは琵琶湖まで行きたかったのだが時間がない。三井寺も石山寺もすべてセットでまた来ようと思うのでした。

高田馬場にあるブラザーというカレー屋、本日が4度目かな。雑居ビルの裏通りにひっそりとたたずむ手狭なお店は、結構な人気店のようです。11時過ぎくらいに行けば、ほとんど並ばずにありつける。あまり嗅いだことがない華やかなスパイスの香りがして、最初は癖が強いなと思ったけれど、気づけば常連になりかけている。写真はチキン野菜カレー。

何か名作ですって公言することをちょっと躊躇してしまっていた『付き合ってあげてもいいかな』ですが、インタビュー記事が出ていた。人間関係の描き方の解像度の高さとか、大学生の雰囲気のつかみ方とか、いいなと思っていました。

読み漏らしてはいけない! 大学生の恋愛描いた傑作 たみふるさん1万字インタビュー|47NEWS(よんななニュース)
47news.jp/10908439.html

だから何だ、という話ではないです。ただ、いい作品だと思うので。

上野三碑で知られる「山上碑」(681年の石碑)に行ったのだった。

辛己歳集月三日記
佐野三家定賜健守命孫黒賣刀自此
新川臣兒斯多々彌足尼孫大兒臣娶生兒
長利僧母爲記定文也 放光寺僧

「佐野三家(さののみやけ)を定め賜える健守命(たけもりのみこと)の孫の黒売刀自(くろめのとじ)」とか、「母の為に記し定むる文也」などと読み下せるので、日本語の語順になった漢文として有名。この時代の漢文にはこうした日本語の語順が反映しているものがあって、同時期の朝鮮半島からも中国語の語順に違背する碑文が存することから、その共通点が話題になることもある。

wikipediaによくまとまった記事がありますね。
ja.wikipedia.org/wiki/山ノ上碑

forest.watch.impress.co.jp/doc

シリコンチップのMacでWindowsを使うには仮想環境しかないわけですが、私はParallelsを使ってました。が、今朝大きなニュースとしてVMwareがBroadcomに買収されたことに伴いフリー化したと。

正直Parallelsはよく使い方が分かっておらず、かつてLinuxをいじるときに使っていたVMwareのほうがありがたい。いまんとこParallelsは有償サービスで使っていたが、VMwareの挙動を見て、良さそうならPrallelsは切る予定。

クジラの言語にこれまで言われていた以上に複雑な構造がありそうだ、とのこと。動物言語学は急激に進化するかどうか。教科書の書き換えまで話がいくのかな?

technologyreview.jp/s/335765/t

山形に住んでいるとき歩いて30秒くらいのところにあるロースターが好きで、ずっとそこで買ってた。埼玉に引っ越すとき、近所に美味しいロースターが見つかるまで通販で買う!って言いながら、なかなか山形とご縁が切れない。

auroracoffee.jp

関東で色々試した。6年目でようやく見つかった。それは三徳というチェーンスーパーが売ってる豆です。まさかの200gで500円くらいです。いわゆるスペシャルティコーヒーのクオリティだと私は思います。でも500円です。よそなら1200円、下手したら2000円取るところあるよ。

いまや山形のオーロラコーヒーは、山形が好きだから買ってるところあるけど、三徳の豆でも満足できるなと思ってます。どうなってんだ三徳。

あ、別に私は味覚がすごく優れているというわけでもないと思うので、これは純粋に好みの話です。だから改めて堂々と言わせてもらうけど、ライトローストがうまいという言説はクソだな!

彼岸からは以上です。

そうだ、コーヒーのことを書いておかなくては。

フローラルな香りがするライトローストがどうにも苦手だ。ライトローストなやつにも色々あるけれど、独特なナッツっぽい香りがするやつが特に苦手だ。しかしこれはサードウェーブ以来、ずっと流行している気がする。私がコーヒー好きだと表明すると、何かの折にこれを送ってくださる方がいらっしゃるのだけど、善意というか好意というかそのありがたさは一応受け止めるのだけど、本当に困る。

ごめん(誰に謝っているのか)、これでも遠慮して書いてます。有名なロースターのコーヒーです!つって、いただいた豆がライトローストだったりしたときの落胆というのがあって、流行の美味しいやつという期待のハードルが上がった上での落胆は、朝から気持ちを本当にどんよりさせてしまうのです。もう善意とか好意とかではカバーしきれないやつです。

じゃあお前はどんなコーヒーが好きなのかというと、スタバみたいなシアトル系という意味ではなく、しかし割と昭和のコーヒーみたいな深い焙煎のやつが好きです。ちゃんと言うと昭和のコーヒーの一歩手前くらいが好き。何が好きかというとフツーな感じがするからです。じゃあスーパーでフツーの豆買えや!というとそうでもなくて、フツーでも美味しいやつがあるんですよ。

KATO Daikaku さんがブースト
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