作家ほか文筆業、だいぶblueskyに行った印象があります。そして読者も。
日本だと出版社がいくつか進出していった影響がありそうです。リンク先は河出書房新社が作成した出版社リスト。
https://bsky.app/profile/did:plc:kmbj2gz2nscssljbe5i2alpp/lists/3kkuqm2tazl24
カニカ・アグラワルの超短編も良かったです。これは実在する日本の生物学者岡崎恒子(1933-)と岡崎令治(1930-1975)のDNA複製にかかわる発見をモチーフにしていて、作中で連呼される「オカザキ」がオカザキ妻なのか、オカザキ夫なのか、発見物オカザキ・フラグメントなのかをあえて識別しにくい形で書いているという、実験小説っぽい作品です。
私は寡聞にしてモデルとなった方のことをよく知らず、読後に岡崎恒子氏のエッセイ「岡崎フラグメントと私」を読んだのですが、これも貴重かつ面白い文章で、読む機会を得られて幸いでした。
https://brh.co.jp/s_library/interview/32/
ボギー・タカーチ編Rosalind’s Siblings (2023)を読みました。周縁化されたジェンダーの科学者を詩と小説でことほぐアンソロジー("Fiction and Poetry Celebrating Scientists of Marginalized Genders")です。
作家・詩人・編集者ボギー・タカーチが、物理化学者ロザリンド・フランクリン(1920-1958)の子孫からこのテーマで編纂を依頼されたそうです。Locus誌の年次おすすめリストに入っていました。タカーチは「インターセックス、アジェンダー、トランス」者です。
収録作はごく短いものが多く、印象に残らない話も正直結構あります。
私が一番引きこまれたのはキャメロン・ヴァン・サントの“LDR”です。志願者を集めるため身長そのほか制限が引き下げられたNASAの任務で、語り手の小柄なトランス男性は金星に行きます。上司の薦めで出会い系サイトに登録しますが、秘匿義務のため南極駐在中と嘘をつきます。かくして年下のトランス男性とメール文通を始めますが、実は相手のほうも嘘をついていて……。本書のテーマに応えた話ですし、描写の解像度や結末の多幸感が良かったです。作者自身もトランス男性。
https://www.atthisarts.com/product/rosalinds-siblings/
鎌倉市材木座のギャラリーカフェJohnに行き、開催中の石田兵衛スノードーム個展を観て、茶を飲み、帰ってきました。
ここは店内はにぎわっていますが表通りではないため、道が空いていて良いです。
北斎ネタやエドワード・ホッパーネタのスノードームも良かったですが、私は幾何学的シリーズや雪の日の犬のシリーズが好きでした。リンク先は幾何学シリーズ。
https://www.instagram.com/p/C3o0rVqP2OB/?igsh=MTJscGcwbmdlbHBpeQ==
ルーシー・ウッド『潜水鐘に乗って』(木下淳子訳、東京創元社、2023)
現代の英国南西部コーンウォールを舞台に、超常的なことを含む人生の1コマが語られる短編集。教訓話や娯楽ではない現代ファンタジーの参考になりそうです。
市井の人のささやかな話が多く、個人や家族に終始焦点が当たっている点は好みが分かれるところかもしれません。
夫が海中に棲む人になってしまった老女が、海に行った家族との再会を支援するサービスの3回分チケットを試す表題作。父親と別れて以来ずっと独りの母親を、母が使っているクリームを塗って眺めると母に常に寄り添う男(妖精らしい)の姿が見えるようになる「緑のこびと」等。
https://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488011321
blueskyでデカいウニの殻の写真を投稿したら、なぜか10リポスト35いいねももらいました。なぜ。
https://bsky.app/profile/rikka-zine.bsky.social/post/3klwbo5n7qk2k
Youtubeが、NYの街頭で通行人にどこのブランドの服を着ているかインタビューするチャンネルをおすすめしてきたので、少し観ました。
https://www.youtube.com/@devmooreurl?si=V9PqTEz4IkOO3tad
肉体が刀削麺やワンタン麺を欲していますが、なんとかこらえてエビのすり身入りバインミーを食べることにします。
作業できる近場のカフェの営業時間が短くなったフォロイーを見かけましたが、それは新たにコワーキングスペースを探しにいくタイミングではと思いました。
24時間営業や23時まで営業のところもあるし。お湯やコーヒーマシンを使えるところもあるし。
会社員ときどき文筆業。
Japanese SFF book reviewer & anthologist