物知らずなので、去年著者の1人の訃報で初めて興味を持った「パリは燃えているか?」を電車でやっと読み終える。よくこんなに取材したなという本。4年占領されていた街が解放される前後の数週間、あらゆる人の細かい話がつまってて、解放前も最中もその後もあっけなく多くの人が殺されるが、生き残った人々がそのとき思ったことをすっと挿入してくるのですごく面白かった。
連合軍が来る前に警察署に集まりだしたレジスタンスを見てヴィシー的な責任者が「革命じゃないか」と驚く場面。
集団銃殺されるのを見てた囚人が自分の番が来たと思い、瞬間、故郷の子牛を思い出しておれがいなくなったらあの子はどうなる、と思うところ。
仲間内の誕生日を祝おうと手に入れた家鴨を今から焼こうという時にパリ行きを告げられて言葉を失う兵隊たち。
多くの兵士たちが街に入る前にもっと身綺麗にしておきたかったと思い、その後に生まれる幾多のロマンス、一瞬の邂逅。
その後の政治家たちの思惑や振る舞いが同時並行して語られるので、最後は全然いい話だけで終わらないのもよかった。
EEAAO観に行った友達が映画館は大体しーんとしてたというのを聞き、場所って大事と思う。私が手伝いながら主に観てた所はぴかぴかのシネコンでもないし、アットホームで皆ちょっとしたことでリアクションしていた。007の初日にはめかしこんだexpatが来たりもする。スタッフは元々飲食メインの人たちだから気安くて、難しいことなく映画の話ができた。古ぼけた部屋でin the mood for love観るのは雰囲気があったな。シンガポールは華人の多い英語圏だからEEAAOを観るにはとても適していた。皆よく知る役者ばかりだし、英語字幕では別に面白くない中国語の台詞で皆笑ってた。観た子の中でも好き嫌いはあったが大体うけていたようでずいぶん長くやっていた。こないだも夜中にかけていたっぽい。いまだに入口のポスター毎回変える必要があって束の中から探すんだけど、長くやってる映画のは段々くたびれてくる。
BPWF Assembledの好きなとこ追記:
-役者たちは私が、私の兄が、みたいに役のことを自分のこととして話していた
-Letitiaがart imitates reality this timeのように言っていたところ
-監督がLetitiaはこういう役として採用されたわけではなかったのにというとこ そうだよね
-Namorは原作ではRomanを逆に綴っただけだったのを今回の話に沿うような由来を考えんとと思ってたらcollaboratorがああいう話を思いついたというの、集団の力ってかんじで好き
-ワカンダが理想として描かれながら、自国のことだけを考えているという点でアメリカ的でもあるという話
とか。すぐ忘れる いろいろよかった
Amazing footage of a Cirroteuthid octopus stretching its tentacles to form a huge balloon, filmed by EVNautilus at a depth of around 1,600 metres.
Source and more details: https://www.youtube.com/watch?v=lbHjs9A7sis
こっちにものせとこう 初めてデハリを書いたような
This Side of Paradise
https://notes.underxheaven.com/preview/1e25a00e2de6e66ceaf5ed1b947295d1
それで今は次のなにかを始める息継ぎ的にSlow Horsesを見てるのですが、なじみの店ってかんじですいすいいける
Severance: 仕事に没頭して生活と密着/吸着/侵食していった経験があるほど、職務中のことを何も覚えていないという発想が気になるだろう。自発的にそのシステムに組み込まれていったにもかかわらず初めから強烈に抵抗する新人と唐突な退職者の出現によって謎は牽引されていくが、同時に美しくて何もないオフィスで展開されるコメディでもある。この部分が好きだった。最近だとアンドーで描写される「仕事」の書き割り感にそこが重要な物語ではないのはわかっているけどいやそんなの全部機械でできるでしょって常に小さいストレスを感じてたので、この会社で繰り広げられるブルシットジョブのあれこれ、会社提供のミニイベントの下らなさ、初老の男性2人の恋、上層部に反抗する時の一体感、全部よかった。それら全ての上に傲岸な企業の思想が覆い被さっている。その歴史に心酔していたあの人がlet’s burn this place into groundって言う時の高揚はかなりあった。面白ポイントとしては過去の部門間襲撃の噂が恐ろしい絵画になってるのと、義弟の本のことは本当にうけた。社の遠大な企みをニシン的に使って個人的な謎解きを畳み掛ける最終話もとても好き。早く続きがみたい。
たまに長文