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サラ・ピンスカー 著/市田 泉 訳 『いずれすべては海の中に』読了。SF短編集で、どの話もすごく面白かった。
こんなにどれも面白いことある…!?特に好きなのを挙げようと思ったけど、マジでどれも良かったな……になってしまってなかなか決められず。
強いて言うなら『深淵をあとに歓喜して』『イッカク』『風はさまよう』がベスト3かな…?次点が『オープン・ロードの聖母様』『そして(Nマイナス1)人しかいなくなった』『一筋に伸びる二車線のハイウェイ』辺り。同性愛者が当たり前のようにいっぱい出てくるのも良かった。
キンリミで借りて読んでたので、また今度買おうと思う。

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サラ・ピンスカー『深淵をあとに歓喜して』で扱われているなんらかの何かがめっちゃ気になってしまって年代とかで調べてたんだけど、X(旧Twitter)で「ロズウェル事件」て言ってる人の感想を見つけたのでちょっと調べてみたら、場所も期間も確かにそれっぽくて、一気にSF小説になったのでひとまず自分の中ではロズウェル事件だったことにしました

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最近はキンリミでサラ・ピンスカーの『いずれすべては海の中に』を寝る前に毎日一編ずつ読んでいるんだけど、すごく良い本だから買っちゃおうかなと思ってる。
様々な愛着と喪失の話をしていて本当にすごい。

藤野可織 著『ファイナルガール』
fusosha.co.jp/books/detail/978
キンリミで読んだ短編集。表題作が特に良かった。『戦争』と『狼』も良かったな

アマル・エル=モフタール、マックス・グラッドストーン 著『こうしてあなたたちは時間戦争に負ける』面白かった〜〜〜〜〜!!!!! SF部分はぶっちゃけよくわからなくて雰囲気だけで読んでたけど、わからなくても女×女の美しい愛の物語であることがストレートに伝わってきて好きだった。ロミオとジュリエット的なやつ好きなんだよな………。孤独と飢えの話とかも良かった。短めだし、今度誰かにSF百合のオススメ小説を訊かれたらこれって答えよう。

横溝正史『人面瘡』に収録されてる『蝙蝠と蛞蝓』、とんでもなく自分好みの夢小説だった。やっぱり金田一耕助は魅了スキルを持ってるに違いないよ……!!!!

『男らしさの終焉』、社会における「普通」の特権を無自覚に享受する白人・ミドルクラス・ヘテロセクシャルの男性を「デフォルトマン」と名付け、男性から見た男性性やその有害性などについて語られている本で面白い。

自分はフィクションコンテンツに登場する非実在キャラクターの有害な男性性描写に悪い萌えかたをしがちなオタクなのでかなり恐る恐る読み始めたんだけど、フェミニズムの本とかで出てきた話とも重なる部分がめちゃくちゃ多いな〜というのがとりあえずの感想。

このままでは社会はどん詰まりだし、悪しき家父長制を当事者である男性も一緒になってみんなで解体していく必要があるという話になっていくのかな…?

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読了『普通という異常 健常発達という病』 

『普通という異常 健常発達という病』(兼本 浩祐):講談社現代新書|講談社BOOK倶楽部
bookclub.kodansha.co.jp/produc
面白かったところと、難しくてよくわからなかったところが半々ぐらい。分けられるものではなく、神経発達がスペクトラムであることを考えると、ここに書かれている「定型的な症状」がむしろ内面化したりしてかなり強く出ている(コントロール出来ずにいる)人もいるよな〜…みたいなことを思って気持ちが沈んだ。

“「病」が、ある特性について、自分ないしは身近な他人が苦しむことを前提とした場合、ADHDやASDが病い的になることがあるのは間違いないでしょう。一方で、定型発達の特性を持つ人も負けず劣らず病い的になることがあるのではないか、この本で取り扱いたいのは、こういう疑問です。たとえば定型発達の特性が過剰な人が、「相手が自分をどうみているのかが気になって仕方がない」「自分は普通ではなくなったのではないか」という不安から矢も楯もたまらなくなってしまう場合、そうした定型発達の人の特性も病といってもいいのではないか、ということです。”

悪魔が来りて笛を吹く、アイテムの使い方と仕掛けのアイデアがどれも面白くてシリーズ中でもかなり好きなやつだったかも。
持ち前の人たらしスキルで民間人も警察官も魅了しつつ、捜査のために遠出したりと頑張っているのに、すべてにおいて犯人に先んじられて沢山の命を取り落とす金田一耕助も可哀想で良かった(可哀想で良かった!?)

横溝正史 著『悪魔が来りて笛を吹く』感想
xxngxx.site/memo/post-4467/
ブログ更新!これまでに読んだシリーズすべてのネタバレが飛び出す可能性があります。今更ですが、フィクションの感想とはいえ物語の性質上センシティブな単語や話題が沢山出てくるのでご注意ください。

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本陣殺人事件と陰摩羅鬼の瑕 

京極夏彦の『陰摩羅鬼の瑕』に横溝正史が登場したのわりと「???」だったんだけど、『本陣殺人事件』を読んだことで陰摩羅鬼の瑕がめちゃくちゃめちゃくちゃ本陣殺人事件のオマージュだったことがようやくわかったので超時間差で「あ〜〜〜!!!」てなってる。
あからさまでわかりやすい部分もあるけど、動機に至る背景の細かいところまで被せてあってテクい〜〜〜!!!きっとまだ自分には読みきれてないような部分もあるんだろうな…。読書って面白いな……。

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本陣殺人事件を読んでいる 

横溝正史の『本陣殺人事件』を読んでるんだけど、そんなトリックやってもいいんだ!!!!???なんだそのカス動機!!??(作中ツッコミ有り)(説得力もあってすごい)、いかにもだったそこが単なるそんなだったなんて酷くない!!???トリックに使う道具を思いついたくだりわりと土壇場なのウケる。
なんか良くない兄弟BLの味も若干するし、金田一耕助が1ミリも人を救えないタイプの人たらしなところが酷くて面白すぎる……。こんなの大はしゃぎしてしまう…。

クライブ・ウィン 著 / 梅田智世 訳『イヌはなぜ愛してくれるのか──「最良の友」の科学』 ハヤカワ・オンライン
hayakawa-online.co.jp/shopdeta

今これを読んでるんだけど、90年代後半に発表された「イヌには人間の言うことを理解できる独特な知能がある」というアツい研究結果に対して、愛犬家でもある研究者の著者が場を白けさせながら「いやイヌにだけそんな特別な遺伝子や知能があるわけではなくてぇ……じゃあなんで特別知能が高くもないイヌに人間の気持ちや言葉がこれだけ伝わるのかってそりゃ愛犬家としての意見は“愛のなせる技だよ♥”なんだけど、研究者としての自分は“愛とかいうフワッとしたものではなく何か他に理由があるはずだ…!!”って言っててぇ…!!!でも調べれば調べるほど『愛』としか言えなくてぇ…!!!!(意訳)」みたいなかんじで色々な実験の過程などが綴られており、めちゃくちゃ面白い。

今のところ月吠えシリーズやワイルドハーフの正しさが次から次に証明され続けてるんだけど(?)どう着地するんだろうか…。

昔死んだ愛犬のことをいちいち思い出してしまってなかなか読み進められないけどこれは最後まで是非読みたい。

将基面貴巳 著『従順さのどこがいけないのか』(ちくまプリマー新書)
amazon.co.jp/dp/B09G34JM1C?ref 

読み終わ!半額になってる!!!!

中高生に向けてわかりやすい言葉で書かれており大変読みやすかった。私も頑張って可能な限りきちんと怒ったり声を上げたり沈黙することで不服従してこ!!!と思った。

“不正が進行しているのを知りながら、その不正に対して反対の声を上げたり、責任を追求したりしないのであれば、その不正に自分も間接的に加担していることを意味します。

つまり、不正を目にしながら、黙っていることは共犯なのです。
なぜなら、黙っていることは同意していることとみなされるからです。”

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陸秋槎『文学少女対数学少女』を読んでいる。いわゆる後期クイーン問題と数学を絡めて展開される青春百合ミステリってかんじ…?

本格ミステリどころかミステリって全然読んできてないし、数学パートになると難しすぎて眠くなるため理解とかはもちろん出来てないんだけど、作中推理小説と数学の絡め方が上手いのでなんとなく「なるほど〜…?!」てなれて面白い。
創作論というか、ミステリ創作者の悩みや苦しみなども伝わってくるのが興味深い。
うみねこのなく頃にとか涼宮ハルヒの直観なんかも好きだったけど、こういう話って面白いね。

荻原規子『空色勾玉』読み終わった。昔読んだ時よりも自分の中で好きな部分と嫌いな部分がパッッッキリと分かれる話だった。
嫌いな部分に関しては「でもまあ1988年の小説だしな…」というかんじかなあ…。

照日と月代、輝の御子姉弟の関係描写がやたらと艶めかしかったのには今回初めて気づいてかなりびびったし、父神………クソ野郎じゃん!!!!!!!!!てなった。まあ最高神とかってクソ野郎多いしな…。そもそもイザナギって………という話だしな…。それがなんか良いかんじにえがかれてるから舌打ちが出るだけなんだよな(???)

鳥彦はみんな好きだよね、だってズルいもんね!!!!(決めつけ!)だけど、科戸王って萌え萌えすぎない!?という気持ちを思い出し、今回も新鮮に萌え萌えしたのだった。面白かったです。

久しぶりに荻原規子『空色勾玉』を読んでいる。高校生の頃に初めて読んだ時とは随分と自分の中での受け止め方が変わっているのでお得で面白い。

斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』を読み始めた。
そもそもNOVA2023年夏号に掲載されていた『ヒュブリスの船』の解説で、作者がテッド・チャンの『地獄とは神の不在なり』にインスパイアされて書いた小説があると知り興味をそそられて買った本なんだけど、まさか比喩とかでもなんでもなくマジで「天使」が存在する世界観だとは思わなかったので初っ端からびっくりさせられてて面白い!「降臨」もかなり『地獄とは神の不在なり』めいてるし、一体どういう話になるんだろう……?

ジョナサン・ゴットシャル 著/月谷 真紀 訳 『ストーリーが世界を滅ぼす』 東洋経済STORE
str.toyokeizai.net/books/97844

今これを読んでるんだけど、ありとあらゆるものに「物語」は付与されてるんだなあと改めて。

自分は物語が好きで物語の力を信じているタイプのオタクだけど、物語の持つ力の使い方にはそれぞれが気をつけるべきだし、悪用されないよう警戒していく必要もあるんだろうなと思った。怖い。

“私たちは事実に基づいた論証を非常に警戒して聞く。批判的に、疑いながら聞く。論証がもともと信じていたことに反するならなおさらだ。
ところが物語に没入しているときは、知的な防御が緩んでいる。ナラトロジー〔物語論〕を研究しているトム・ヴァン・ラエルらが物語の科学のあらゆる関連研究を分析したすえに述べたように、「ナラティブ・トランスポーテーションは、慎重な評価と議論なしに持続的な説得効果をもたらす心理状態である」。

言い換えれば、優れたストーリーテラーは主張の内容を精査し評価する脳のプロセスを巧みに回避する。理性の吟味を経ずに情報や信念(それも往々にしてきわめて強い)を植え付けることができるのだ。”

春暮 康一 著『法治の獣』
“わたしたちは与えるものも持たずに何かを見つけては、与える代わりに奪っていくんだ。望むものも、望まないものも”
(『方舟は荒野をわたる』より)

この中篇集のテーマを象徴しているように思えてグッと来てしまったやり取りの一部。
『主観者』と『方舟〜』は特に無邪気な好奇心のポジティブな面だけでなくネガティブな面にも向き合わなくてはいけないという真面目さが感じられてとても良かった。
表題作も二転三転(?)ワーッ!てなって面白かった。思想ミーム合戦、考えさせられる部分がある…。

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