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知り合いの留学生がSNSにポストしていた投稿。「今日、「言葉狩り」という言葉を知りました。「紅葉狩り」のように、美しい言葉を見つけて楽しむということだろうと思いましたが、違っていました。そのほうが楽しいのにね。」こういうのをフレッシュな物の見方と言わずしてなんというのか(「創造的思いちがい」ともいえるかも!)。

探している古書:J.G.Ballard's comments on his own fictionが掲載されたinterzone 106号(96年4月号)。永田耕衣特集の「澤」。どなたかお持ちでしたら貸してくださらないでしょうか…。

残雪の長編『最後の恋人』(平凡社)。いままで読んだどの小説にも似ていなくて、感想を言語化できない。いや、これは、そもそも、小説なのか。

今だって、2000年代に東浩紀や高橋源一郎が「猫を起こさないように」を「発見」していたら何か変わっていたんじゃないかくらいに思っている。『うわさのベーコン』や『左巻き式ラストリゾート』よりも刷新的ではないのか、と。

綾門優季さんの文章に触れると、自分が国内の社会問題についてきちんと考えようと、あるいは気を配ろうとしてこなかった、という気分にさせられる。

こちらが仰ぎ見ている翻訳家の方から、「いい本を教えてくださって感謝しています」と連絡が来てびっくり。でも、素直にうれしい。

Wes Robertsonという英語圏の社会言語学者による日本のネットスラングについての記事なのだけど、この紹介の手つきはすごい。かなり笑えるし、こういうアプローチの仕方がありえるとは。wesleycrobertson.wordpress.com

泉鏡花を訳し日夏耿之介を研究する気鋭の日本文学研究者ピーター・バナード氏、慶應大学で「怪奇的文体論」「怪奇小説と人種差別」などの授業を受け持っているようで、シラバスみてると「世界一受けたい授業」という感じが勃々と湧いてくる。「日本近代怪奇幻想小説通史」では金井美恵子や松田青子らの作品もテキストに選ばれている。「Students are welcome to consult with the instructor for suggestions if they are interested in reading more about modern Japanese literature.」とも!!

スカイプでスロヴァキアの本好きと話す。すごくびっくりしたのが、注文していた英語の本を受け取るために今度ほかの国まで列車で旅行しに行く、とうれしそうにしていたこと。どの国にもAmazonがあるわけではないことは知っているけれど、いったいどういうこと?!家まで送ってくれるネット書店があるのではないの?!どうしても気になったので間を置かずもう一度オンラインで話して、こちらの質問に対して返ってきたのは以下。

1.スロヴァキアにはAmazonはなく、洋書を買う時にAmazon.de(ドイツ)かAmazon.fr(フランス)を使うことがある
2.ただし、以上のふたつだと同じヨーロッパ圏でも「外国」への輸送費が高くかかる
3. スロヴァキア在住だが、チェコまでは近い。片道90分かからないくらい。megaknihyというチェコのオンライン書店を使って、指定した受けとりポイントで本を受け取る

プライム配送という選択肢もある私たちの状況からすると、こうしたプロセスには大変な労力がかかるようにみえるかもしれない。でも、はずんだ声で説明をもらうと、届くまで待つそのタイムラグは憧憬の種に水をやる愛しい時のようにも響きはじめるのだった。

ビュトールがミショーの詩を「SF文学」というタームを使いながらコメントしているのをみたことがあるんですが、原文ではどうなっているのかな。「SF小説」ではなく「SF文学」という呼称はついぞ見ないので。

リンゲルナッツの詩、味があって面白い。昆虫の世界がいきなり身近に感じられてくる。いわゆる「じわる」感触。

都立図書館を訪れる。メモしていた資料をもとにどんどん本を出してもらって、複写したり積み上げた雑誌をその場で読みふけったり。

『月街星物園』、「MONKEY」の翻訳家対談、「文學界」のピーター・バナードのエッセイ、1990年の「シティロード」、「小説現代」02年の筒井康隆×佐藤〇紀対談など。

勉強のための読書とは呼べないと思うけど、こういう日をつとめて作って養分を供給するのはかならず必要。

北宋社の「イメージの文学誌」ですが、堀切直人「本との出会い、人との遭遇」(右文書院)には監修者は名前だけで、作品はすべて堀切氏が選んだ、と書いてあります。真偽はまったくわかりませんが、『巨船ベラスレトラス』など読むにつけ、北宋社はちょっとどこまで信頼していいのか、というイメージ。久世光彦が推す『猫町の絵本』とか、面白そうな本はあるのですが。

@ikumitranslates そうですね、野鳥がお好きでしたら『鳥のために』などぜひ…とか、まあそれはhalf-jokeなのですが、もし本当に翻訳されることがありましたら、掲載誌を拝読したいです。応援しています。

【情報募集】辛島デヴィッド『文芸ピープル』によると、アメリカでは2019年、女性作家の作品がliterary fiction上位100位の売り上げのほぼ7割を占めた、とあります。2020年以降はどう推移しているか、ご存じの方はいらっしゃらないでしょうか。

@ikumitranslates いきなり失礼します。日本の現代詩、たとえば高貝弘也『高貝弘也詩集』(思潮社)、河野道代『花・蒸気・隔たり』(panta rhei)、山崎佳代子の詩集など、とてもおすすめです。山崎佳代子さんの詩は、東欧では文学賞を受賞されていますが、英語圏ではまとまって紹介されていないのではないでしょうか。

きょうの気分で、わたしの大好きな紀行文。
岩崎力「ユルスナールを訪ねる」(『ヴァルボワまで』雪華社)
和田忠彦「ミラノ古本の旅」(『世界古本探しの旅』朝日新聞社)
四方田犬彦「一九七九年 ソウル」(『星とともに走る』七月堂)
蜂飼耳 アラン島についての文章(『空を引き寄せる石』白水社)
ボルヘス『アトラス』(現代思潮社)
パトリシア・ライトソン「アリガトウ」(「南半球評論」号数不明、1986年の号)

西成彦『イディッシュ』(作品社)読み中。ゴンブロヴィッチ『トランス=アトランティック』などで翻訳には触れていたけど、単著を手に取るのは初めて。ウクライナをはじめとする東欧の歴史について知りたくて読み始めたけど、すでにして刺激的な本の予感。

ブログでなく同人誌をやってみたい理由のひとつが、いろいろな国の日本文学翻訳家の方にインタビューを行いたい、もっといえば翻訳といういとなみや翻訳家という職業にもっと脚光が当たってほしいということだったりします。ただ、同人誌を編集した経験がなく、もう一押しふんぎりがつかない。

thebookerprizes.com/media-cent

近年は残雪が頻繁に候補に挙がる国際ブッカー賞のロングリスト、数え間違いでなければ2023年はアジアの作家の人数は減って2人か。この賞については、
トーキョーブックガールさんの記事が毎年参考になります。

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