「私ときどきレッサーパンダ」
よりにもよって公開時期がコロナ禍の最中だったせいでDisney+配信のみになった作品3本が改めて劇場公開される事になった内の1つ。
たしかに、これは劇場で観るのが正解。あの時期はMARVELなどの傘下も含めたディズニー作品は「作り手は明らかに劇場公開を意図してるのに、会社側は配信オンリーを選択」なんてのが結構有った訳で……。
まぁ、劇場で観る価値は有るが、たった2年前の作品なのに、もうキャラ設定なんかはイマイチ古臭く感じてしまうのが欠点か。


「ゴールド・ボーイ」
何を言ってもネタバレになる、話が二転三転するミステリー。
あの子役、無茶苦茶すげ〜わ。


「デューン 砂の惑星 PART2」
映像はクソすごいので、IMAXやドルビー・シネマなどの超高画質の劇場で観るのがオススメ。
ただし……ストーリーは……超大河SFの序章で終ってるよ〜な感じ。


「変な家」
面白く出来そうな話なのに、結局オチは有りがちなテンプレ通りの代物に……。


「ボーはおそれている」
何とも不思議な内容だが、40前でメジャーな会社が製作・配給した長編は、まだ3本目という監督による人生とこれまでの作品の総決算のような極めて個人的な映画。
この監督、果たして今後も作品を作り続けられるのか??という不安を掻き立てるような作品。


「梟─フクロウ─」
中国で明が滅び清が勃興した時期の朝鮮半島の王宮で起きた宮廷内の陰謀を「ある条件でのみ目が見える」という盲目の鍼灸医の視点から見た物語。
「この人が出演してる韓国映画は傑作確定」のユ・ヘジンが小悪党だから逆にタチが悪い朝鮮国王・仁祖役。
苦い結末だが、主人公の設定と「見て見ぬフリをすべきか否か??」という本作のテーマが巧くリンクしている。


「落下の解剖学」
面白い、けど、「良く有るパターンの男女逆転版」じゃないかと云う気はする。
もちろん、男女逆転させた事で見えてくるモノも有るんだろうが……。

今さらだけど、公開中のスパイ映画「アーガイル」、日本語版Wikipediaに思いっ切りネタバレが書かれていたので、これから観に行く方は御注意を……。


【ARGYLLE】
大人気のスパイ小説の作者を狙う本物のスパイ達。
その理由は……彼女が書いたスパイ小説そのまんまの事が起きているから。
何故、彼女は現実に起きている事を予知できたのか??
次から次へと起きるドンデン返し。
今年ベストには入らないだろうけど、頭空っぽにして楽しめる快作。


「宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました」
数年前に流行った韓流ドラマをパクった邦題からして色々酷いが、内容は「色々酷い」が褒め言葉になるような代物。
あまりに馬鹿馬鹿しい理由で、38度線の両側で、北朝鮮兵士の1人が韓国兵士のフリを、韓国兵士の1人が北朝鮮兵士のフリを、1週間だけする事になる。
ところが、韓国兵士のフリをしてる北朝鮮兵士は「身を挺して戦友を地雷から護った英雄」に、北朝鮮兵士のフリをしてる韓国兵士は「食料問題を解決するかも知れない天才」に祭り上げられてしまう。
「異世界転生して無双すればするほど、本人の立場が悪くなる(ただし、異世界の人達は善意で英雄視してるだけ)」という、主人公達も観客も、どんどん胃が痛くなる嫌な「なろう系」。
一方、全ての騒ぎの発端になった「38度線に落ちてきた当りの宝くじ」を換金に行った奴も、これまた、あまりに馬鹿馬鹿しい理由で、とんでもない騷ぎに巻き込まれ……。

ああ、そうか、だから映画版の「マダム・ウェブ」では主人公が救急救命士なのか。


【マダム・ウェブ】
主人公と敵役は同じ力を持っていたが、一方は、それを自分の為に使い、もう一方は、それを他者を助ける為に使った。
その結果、片方は望まぬ未来を回避しようと足掻けば足掻くほど、望まぬ未来をどんどん確定させていき、もう片方は未来を変える事が出来た。
教科書的な「ヒーローとヴィランの違いは何か?」に関する物語。

映画感想「マダム・ウェブ」ネタバレ 

エゼキエルの持つスパイダーマンの力は強力ではあるが、あくまで不正に得たもの。
だからこそ「正統なスパイダーマン(スパイダーウーマン)」達に殺される未来を予知する事は出来たが、その未来を回避しようとすればするほど、望まぬ未来を確定させてしまう。
一方で、カサンドラの力は正統な力なので、未来を変える事が出来る。
……って、解釈でいいのかな?

ちなみに、コミックにおいて、本作の悪役であるエゼキエルについて、あるキャラが言った言葉がコレ。
「彼は、いつも『私はヒーローにならねばならない』と言っていた。だが、一度もこう言った事は無かった。『今日こそが、その日だ』とは……」


【マダム・ウェブ】
コミックでは「ヒーローとヴィランの戦いの本質は、似ているが、ある点で決定的に違う者達同士の『どちらが本物か??』を巡る争い」(例:キャプテン・アメリカの前に現われる敵は「愛国者」を名乗る事が多い)だと看破したキャラが、この映画では皮肉にも……。


【犯罪都市 NO WAY OUT】
ラストあたりで、主人公が悪役にやる事って、普通、悪役のやる事じゃね??
それも韓国映画では特に……。


「哀れなるものたち」
何とも奇怪な女性版「フランケンシュタインの怪物」の物語。
なお、主人公である女性版「フランケンシュタインの怪物」を作ったのは、マトモな人間として生まれながら、父親によって「フランケンシュタインの怪物」に作り変えられた医者。
いや、待てよ、この話信じていいのか?? ウィレム・デフォー演じるゴドウィン医師が「父親」から言われた事を信じてるだけで、実は、こいつも「父親」によって作られた「フランケンシュタインの怪物」では無いのか??
とは言え、この奇怪なる親子関係は「前世代の再生産」とは成らず、主人公は見事に人間となり、父親であるゴドウィン(なお、劇中、何度も「ゴッド」と呼ばれている)を乗り越える訳である。
ある意味で「ポスト・モダン」すら行き詰まり失敗してしまった今の時代において、再び「近代」の代表とされるヒューマニズムと「大きな物語」に立ち戻ろうとする話なのかも。

あけましておめでとー(旧暦)

仮面ライダー555 20周年劇場版 ネタバレ 

・北崎と草加は「オルフェノクを元に作り出された人造生命体」にした方が良くなかったか?? 手から銃口が出て来るような機械的なのじゃなくて。
・「月がきれいですね」は巧が「狼男」である事を考えると、脚本家が意図しない意味を観客が読み取って雑音になる可能性が無いか??


【仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド】
マジで555が大好きで、かつ、「お祭り映画なら、少々は雑な出来でも許容出来る」人以外にはお勧め出来ないです。
凄く出来が良い訳でも、ネタに出来るレベルで出来が悪い訳でもない、一番扱いに困るタイプの作品。
どう考えても、尺と予算が足りてない。


【TALK TO ME】
しょ〜もない交霊術ごっこが引き起す大惨事。
どう考えても、あれ、ベルセルクのベヘリット的な何か悪魔的存在が意図的に人間界にバラ撒いたモノにしか思えない。
果たして、あんな運命を辿った主人公は、どのような選択をするのか……?

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