ガザ北部の難民キャンプ空爆に関するBBCの記事。こちらの方が詳しい。
情報ソースにより被害者の人数が異なる。つまり被害が深刻だったということだ。
"ハマスが運営する保健当局は、少なくとも50人が殺害されたとしている。パレスチナ赤新月社は死者数を25人とし、ガザ地区の医師は死者120人が病院に運ばれてきたとBBCに話した。"
"イスラエル軍のコンリカス報道官は、難民キャンプでの攻撃では地下トンネルを狙ったが、周囲の建物の崩壊は「避けられない」と説明。イスラエル軍は「巻き添え被害」と「非戦闘員の死傷者」の報告を確認中だとした。"
感想:民間人への被害が避けられないと知って空爆したなら、ストレートな戦争犯罪。
10月31日、ガザ地区の難民キャンプに空爆、民間人の死者多数。
"イスラエル国防軍の報道官は取材に対し、ハマスが民間人の背後に隠れていると主張した。難民キャンプには罪のない民間人が多数いたことを指摘されると「これが戦争の悲劇だ」と述べ、民間人に対して南へ移動するよう促した。"
感想:対話が壊れている。
https://www.cnn.co.jp/world/35210962.html
10月29日、国際刑事裁判所(ICC)のカリム・カーン(Karim Khan)主任検察官はガザ地区のエジプト側国境ラファ検問所を訪問。
イスラエルを念頭に「人道支援物資が罪のない民間人に届くのを妨げるようなことがあってはならない」と指摘。国際人道法上の権利が侵害された場合には「刑事責任すら生じる」と述べた。
感想:グテレス国連事務総長に続き、国際刑事裁判所の検察官がラファを訪問。国際機関は危機感を持っている。
共同発日経
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB306NR0Q3A031C2000000/
国際刑事裁判所のツイート
https://twitter.com/KarimKhanQC
カーン主任検察官のスピーチ全文
https://www.icc-cpi.int/news/statement-icc-prosecutor-karim-khan-kc-cairo-situation-state-palestine-and-israel
「極右政権はなぜ無能なのか」をストレートに書いている。
極右は、理念、偏見、権威にとらわれ、失敗を認める代わりに怒りを動員し、実務、協調、理性を損なう。
「イスラエルの教訓から我々は何を学ぶべきか。理念は政策ではなく、怒りは戦略ではないのだ」
https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/48219.html
イスラエル政府によるジェノサイド計画をWikileaksが暴露した。
ガザ地区のパレスチナ人を計画的にシナイ半島に追い出す。イスラエル軍が実際に取っている軍事行動の内容(例:南部への避難を呼びかけ。北部から攻撃)とも整合する。
このような人々の強制移動はジェノサイド、人道に対する罪にあたる。
米バイデン政権は10月30日、生成AI規制の大統領令を発令。
- 安全性:発売前のAIシステムの安全性をNISTが評価。サイバー攻撃への耐性、差別・偏見を助長しないかを検証。「国防生産法」による安全保障上の措置と位置づけ。
- 透明性:コンテンツに「AI製」を明示。商務省がコンテンツ認証や電子透かしの指針を作る。主要15社は受け入れ。
- 技術革新:AI人材のビザ緩和。スタートアップや研究者のデータ入手を容易に。助成金を増額。FTCが競争環境を監視。
感想:動きが速い。ハイブリッド戦争に使われる安全保障上の懸念があるためか。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN301180Q3A031C2000000/
パレスチナ人の命も守れ:ユダヤ人の学者ジュディス・バトラーがイスラエルの「ジェノサイド」を非難
https://note.com/bashir/n/n78fb1d686563?sub_rt=share_b
一読したメモ書き。
- 「私たちは一人残らず立ち上がって異議申し立てをし、このジェノサイドの終結を求めなければいけません」
- パレスチナ人を非人間化し、虐殺を正当化する
パレスチナでは「生の条件そのものが組織的に攻撃されてきた」
- 「ユダヤを口実にするな Not in our name」
- 「イスラエルのパレスチナ占領における入植者植民地主義的枠組みは人種差別の一形態です。パレスチナ人は人間以下とみなされています」
- フランス、スイス、ドイツで、パレスチナ支援を言及した人物が反ユダヤ主義と非難されたり失職する事案も。(表現の自由、集会の自由が脅かされている)
- 「イスラエル国家が異常な暴力をふるう入植者植民地主義国家であるなら、イスラエル国家を非難することは反ユダヤ主義ではありません」
- 「もしあなたがこの不正義に反対しないのであれば、あなたは良いユダヤ人とは言えません」
- ナクバ(パレスチナ人の難民化)は今起きています。
- 「もし今日アーレントが生きていたら……」
倫理学の2大派閥は功利主義と義務論。
功利主義は天秤で判断する。ある事柄の善悪を判定する上で、幸福と不幸のそれぞれの総量を計算し、幸福が上回れば善であるとする。判断コストが安いこと、社会の隅々に浸透した市場原理やゲーム理論と類似しており分かりやすいことが功利主義のメリット。一方、幸福の定義が人によって違うことがデメリット。
義務論は、カントの定言命法に見られるように、「義務」に沿って人の振る舞いの善悪を判定する。判断する人の立場に依らず一貫性があるロジックを提供することがメリットで、判断コストが功利主義に比べて高くなることがデメリット。
人権も義務論の流れを汲む。「すべての人の尊厳を守らなければならない」という義務から出発し、侵害してはならない人の権利を定義する。
私たちの社会の仕組みをラフに捉えるなら、功利主義と義務論を接続し、政治やビジネスのあらかたの領域は功利主義で低コストに判断するが、人権に抵触する領域は義務論でカバーしましょう、という仕組みになりつつある。
シンギュラリティ論者は、「計算能力は(そして技術水準は)ムーアの法則(およびその後継)に沿って指数関数的に向上する。未来には予測不可能なスゴイことが起きるよ!」という理屈を唱える。テクノ楽観主義もだいたい同じ路線だ。
私の学生時代の指導教官であった大照完先生は、現代のイケイケな産業経済の話の後で、「しかしエクスポーネンシャル(指数関数的)な系は、だいたい不安定だから」と感想を述べていた。
電気回路にせよ経済システムにせよ、指数関数的な増加が観測されたら、その後には逆の動きをするのが通例。電気回路の場合、そのくり返しを「発振」と呼ぶ。経済システムの場合はバブル崩壊だ。そして場合によっては不可逆的なカタストロフ(破局)が訪れる。
系の余力、マージンを食い尽くせば後退モードに入ること、あるいは破局が到来することは当然だ。シンギュラリティ論者はこの種の「系の余力が尽きる」問題に対して、系を宇宙に広げることで解決できると考えている。しかし、これは楽観論に過ぎる。
哲学者ハンス・ヨナスが考えた未来倫理は、「善より悪を考える」「最悪の事態を考える」立場を取る。イケイケの未来が持続可能であるためには、最悪の事態=破局を避けなければならない。破局を避けるには、破局についいて真剣に考える必要があるのだ。
イスララエルのカルヒ通信相は、イーロン・マスク氏のガザ地区へのStarlink限定供与を示唆する発言に反発。
「ハマスはそれ(Starlink)をテロ活動に利用するだろう」
「おそらくマスクは、拉致された赤ん坊、息子、娘、高齢者の解放を条件にしてくれるだろう。全員だ!」
「その時までに、(通信相である)私のオフィスはStarlinkとの関係を断ち切るだろう」
https://twitter.com/shlomo_karhi/status/1718309963666211328
感想:発言に中身はなく、たんにX/Twitter上の情報空中戦ですが、記録として。
非道な事には、まず「非道だ」と言わないといけない。戦争をする上でも最低限のルールは「民間人を攻撃するな」。これは国際人道法として明文化されている。
10/7のハマスの攻撃は民間人も犠牲になった。軍事作戦と見ようが平時のテロと見ようが、これは非道だ。
しかし現在進行中のイスラエル軍のガザ攻撃は、国際人道法にもジェノサイド条約にも違反する。正規軍の大規模攻撃により多くの民間人が亡くなっており、その半分は子どもだ。より非道であり比例原則にも釣り合わない。
イスラエルも、アメリカも、「自国領土を攻撃されたならルール無用で反撃してよい」という"俺"ルールで動いているようだ。イスラエルを支持する西側諸国も同じロジックを共有しているのだろう。
この"俺"ルールを黙認することは、国際人道法の適用のダブルスタンダードを認めることになる。グローバルサウスは先進国のダブルスタンダードを冷ややかな目線で見ている。
イーロン・マスク氏は、X/Twitterで、通信が封鎖されたガザ地区で「国連や国際援助団体にはStarlink接続を提供する」と述べた。ただし通信端末を届けようにも現地は封鎖されており、どれだけ実効性があるかは不明だ。「ガザ地区からのStarlink利用はない」としている。
以下、情報源
2023年10月28日午後7:02 (日本時間)
"誰がガザの地上リンクの権限を持っているかは不明だが、あの地域で接続を要求した端末がないことは分かっている "
https://twitter.com/elonmusk/status/1718206478283133105
2023年10月28日 午後7:42 (日本時間)
"ガザから我々の衛星群と通信しようとした端末はない。SpaceXは、国際的に認知された援助団体との通信リンクをサポートする。 "
https://twitter.com/elonmusk/status/1718216559087288602
2023年10月28日 午後8:16 (日本時間)
(リプライに応答して)"国連やその他の国際的に認められた援助団体を支援する。"
https://twitter.com/elonmusk/status/1718225344568668417
イーロン・マスク氏は、X/Twitterで、通信が封鎖されたガザ地区で「国連や国際援助団体にはStarlink接続を提供する」と述べた。ただし通信端末を届けようにも現地は封鎖されており、どれだけ実効性があるかは不明だ。「ガザ地区からのStarlink利用はない」としている。
以下、情報源
2023年10月28日午後7:02 (日本時間)
"誰がガザの地上リンクの権限を持っているかは不明だが、あの地域で接続を要求した端末がないことは分かっている "
https://twitter.com/elonmusk/status/1718206478283133105
2023年10月28日 午後7:42 (日本時間)
"ガザから我々の衛星群と通信しようとした端末はない。SpaceXは、国際的に認知された援助団体との通信リンクをサポートする。 "
https://twitter.com/elonmusk/status/1718216559087288602
2023年10月28日 午後8:16 (日本時間)
(リプライに応答して)"国連やその他の国際的に認められた援助団体を支援する。"
https://twitter.com/elonmusk/status/1718225344568668417
グテレス国連事務総長のツイート。危機感を感じてほしい。
かくいう自分も、歴史に裁かれる側の一人だ。人権、人道の問題では、誰ひとり部外者ではいられない。
「中東における人道的停戦、すべての人質の無条件解放、必要な規模の救命物資の輸送を、私は繰り返し要求する。
誰もがそれぞれの責任を果たさなければならない。
これは真実の瞬間である。
歴史は私たち全員を裁くだろう。」
https://twitter.com/antonioguterres/status/1717979644421411301
ガザ保健省は、ガザの死亡者リストを公開した。
人名はアラビア語からの機械翻訳。「敬意を持って扱うこと」との注意書き付き。「敬意を持って扱うこと」との注意書き付き。
画像はリストの末尾の方を示しているのだが、言葉が出てこない。
2歳児の、1歳児の、0歳児の命が日々失われている。名前がある大勢の人々の命が失われている。
https://twitter.com/nofrills/status/1718130153262579901
https://twitter.com/iraqbodycount/status/1718078237312483656
10月25日に福島第一原発で2名の作業員が汚染水を浴び入院した事件、第3報。
東京電力の記者会見に出席した方のnote記事。
https://note.com/masanoatsuko/n/n9762ad27d371?sub_rt=share_sb
新聞報道より詳しい。記者会見の資料ややりとりで明らかになった数字を記載している。作業員は43億7600Bq/ℓの汚染水を浴びた。作業員の体の除染は続いている(つまり被曝量はもっと増える可能性がある)。
記者会見で浴びた汚染水の量として「100ミリリットル」という情報は撤回とのこと。つまり浴びた量はもっと多いと見られる。
https://twitter.com/masanoatsuko/status/1717676090632941773
ITジャーナリストです。
仕事リスト:https://note.com/akiohoshi/n/nebac412b6c12