綾辻行人「Another 2001(上)」(角川文庫)を読んだ。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322210000684/
多くの犠牲者が出た1998年度の〈災厄〉から三年。――春から夜見山北中学三年三組の一員となる生徒の中には、三年前の夏、見崎鳴と出会った少年・想の姿があった。〈死者〉がクラスにまぎれこむ、という奇怪な〈現象〉に備えて、今年度は特別な〈対策〉を講じる想たち。だが、クラスに広がる不安と疑心が次第に歯車を狂わせていき……ついに惨劇の幕が開く!
(あらすじから引用)
まぁまぁ面白かった。
Anotherから3年後の夜見山での物語、前作を読んでいれば初手から〈死者〉はある程度分かるが、この作品特有のいつ現象に〈現象〉に遭遇するのかの不気味さを感じられて良かった。
上巻は長めのプロローグのような印象で既に〈死者〉の存在が分かっている状態だが、一筋縄ではいかなさそうな部分もあり下巻を読むのが楽しみです。
赤沢さんがアニメに引きずられてメインヒロインレベルに可愛くなっており、その点でもプラスでしたね。
気が付けば読書記録(読んだ小説の感想)の投稿も100を超えていました
実はリアルタイムで読んだ本の感想を投稿している訳ではなく、大体20〜25くらいストックして少し間を空けてそれぞれ投稿しております。
これからも拙い感想ではありますが、投稿を見て少しでも気に止めていただけると嬉しいです
あさのハジメ「初体験にオススメな彼女5」(MF文庫J)を読んだ。
https://mfbunkoj.jp/product/hatsutaiken/201221000191.html
あるみとの過去を思い出してしまったことに少しの気まずさを抱えつつも、僕は高校デビューという目標を改めてきちんと達成するべく、文化祭を目前に控えた学校生活に集中することにした。だが、姫宮先輩のアイディアにより、僕たちロボ研はバンド活動をすることになる。しかも、なぜか僕は女装させられてしまい……!?
(あらすじから引用)
文化祭回で、ここにきてまさかの主人公女装回。
前巻から続く物語の根幹に関わる設定が徐々に明らかになり、やりたいことが伝わってくるのだがいかんせんディティールが甘いせいで惜しい。
だが、最後のどんでん返しと物語の流れ、設定の相性が良すぎて結構面白い部分もあり純粋に最終巻が楽しみになっている。
今巻はヒロインの可愛さというより、いよいよEプロジェクトの全てが明かされて最終巻に向けて一気に展開が動き出した部分が良かったです。
泡坂妻夫「ダイヤル7をまわす時」(創元推理文庫)を読んだ。
http://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488402266
暴力団・北浦組と大門組は、事あるごとにいがみ合っていた。そんなある日、北浦組の組長が殺害される。鑑識の結果、殺害後の現場で犯人が電話を使った痕跡が見つかった。犯人はなぜすぐに立ち去らなかったのか、どこに電話を掛けたのか? 犯人当て「ダイヤル7」など7編を収録。貴方は必ず騙される!
(あらすじから引用)
全短編安定して面白かった。
短編集ながらも丁寧な作りになっていて、犯人当てから死体の謎まで様々な題材で面白いトリックが描かれており、読みやすい文章だったのでとても良かった。
登場人物の背景や思考がどの短編でもユニークで面白く、その中に伏線や手がかりなどが上手く散りばめられており、泡坂妻夫らしいユーモアさなどが散見されておススメしやすい短編集でした。
令和の今復刊して現代の若い人がダイヤル式電話機とか分かるのか少し不安なところ(笑)
あさのハジメ「初体験にオススメな彼女4」(MF文庫J)を読んだ。
https://mfbunkoj.jp/product/hatsutaiken/201216034094.html
夏休み。僕は姫宮先輩とアルバイトをしたり、カレンの家に遊びに行ったり、あるみとプールに行ったりといった、騒がしくも楽しい日々を過ごしていた。そんなある日、僕のもとに、くるみから一本の電話がかかってくる。そして、僕はくるみと二人で旅行に行くことになるんだけど……!?
(あらすじから引用)
夏休みで各ヒロインとの日常をエピソード仕立てに描いており、只々可愛いを享受していたのですが、いきなり本筋になりそうな主人公の失われた過去の記憶やEプロジェクトに纏わる部分が少し明かされたりと緩急が激しかった。
後は前巻から登場の新ヒロイン、くるみの出番が多くあり純粋なツンデレで結構好きな見た目もしているので満足度は高い⭕️
どんどん終わりに近づいており、どう締めくくるのかが楽しみです。
大沼紀子「真夜中のパン屋さん 午前3時の眠り姫」(ポプラ文庫)を読んだ。
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8101228.html
午前3時――真夜中にオープンする不思議なパン屋さんに現れたのは、ワケアリ男女の二人組。 居候女子高生の希実は、彼らが抱える不穏な秘密によって、不本意ながらも、またまた事件に巻き込まれていく。 降り止まない雨の中、希実の過去に隠された謎が明らかに……。
(あらすじから引用)
毎巻新しい濃いめのキャラクターが出てきて、希美やブランシェリークレバヤシを中心として展開される少し切なくてハートフルな物語で良かったです。
特にソフィアさんの詐欺と恋愛周りのエピソードが暖かすぎて個人的に好きだった。
急転直下ドミノ式に物語も色々な方向に動き出して、希美の過去も判明し、今回の話の根幹である「家族」というのは関係値であり、呪いであるというのも言い得て妙だと感じました。
遂に母娘の再会が次巻では実現しそうだが、果たしてそれがどうパン屋組と関わってくるのか、楽しみです。
あさのハジメ「初体験にオススメな彼女3」(MF文庫J)を読んだ。
https://mfbunkoj.jp/product/hatsutaiken/201216032805.html
二日前。何の前触れもなく、桜あるみは僕の前から姿を消した――。自分の部屋にこもって。そう、あるみが引きこもりになってしまったのだ。姫宮先輩やカレンにも手伝ってもらってなんとか部屋のドアを開けることに成功したものの、久しぶりに姿を見せたあるみの身体は――「……あんまり、見ないでください」なんと巨乳になってしまっていた!どうやらこうなった原因はあるみの精神回路の問題らしく、黒医先生の協力を得て僕たちは彼女の夢に潜ることになる。けれど、そこで僕たちが出会ったのは、どこかあるみに似たひとりの少女で……
(あらすじから引用)
3冊目ともなると、軽快なノリに慣れてきてサクッと読み進められますね。同著者の作品「まよチキ!」を読んでいた頃を思い出します。
またもや重要そうな生体アンドロイドあるみの保護プログラムで妹的な別人格が出てきましたね、他のヒロインにはない正統派ツンデレな感じが良いです。ここにきて物語のまだ語られていない重要な部分の伏線のようなものが多く出てきて先が気になります、少し楽しみが増えました。
お昼休みに通販で買った本が着弾📚
友麻碧「メイデーア転生物語 6」(富士見L文庫)
大沼紀子「路地裏のほたる食堂」(講談社タイガ文庫)
大沼紀子「路地裏のほたる食堂 2人の秘密」(講談社タイガ文庫)
大沼紀子「路地裏のほたる食堂 3つの嘘」(講談社タイガ文庫)
まよパンシリーズが良いので楽しみです
松葉屋なつみ「星巡りの瞳」(創元推理文庫)を読んだ。
http://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488535087
人を真なる道に導く、と予言されて生まれてきた白珠は、ある事件をきっかけに右目と宮城内での地位を失い、世捨て人のような生活を送っていた。だが、妹の代わりに旧都香久の御所守を買ってでたことから、運命の歯車は大きく回り始める。鬼の巣窟となった旧都に巣くっていたのは……。
(あらすじから引用)
結構微妙だった。
前作の「星砕きの娘」と同じ世界観を持つ過去編、
前作ほどの強い印象はなく何処となく平坦で緩急もあまり感じなかった印象。
主人公が捉え所のない飄々とした性格が故に最後まで同じように進み、鬼が登場する世界観は変わらずで信仰の移り変わりを緩やかに描けていた。
キャラクター的な部分で言うのであれば、付き人のつばめが甲斐甲斐しく世話を焼く場面が多く、健気で良かったです。主人公の白珠やつばめに少し泥臭い人間の部分が混じっていてその点は少し良かった。まぁもしシリーズの続きが出るのであれば読もうかな……