あさのハジメ「初体験にオススメな彼女2」(MF文庫J)を読んだ。
https://mfbunkoj.jp/product/hatsutaiken/201216031730.html
「実はわたくし――この方とお付き合いしているんですの」 お嬢様の秘密が明らかに……!?
ゴールデンウィークが過ぎ、僕たちは「ロボット研究会」という部活を建前にしつつ、それぞれの高校デビューを目指して活動していた(実際は僕は五月病になっていたんだけど)。そんな五月の夜、僕はふとした事故で姫宮先輩の家に運び込まれてしまい……。
(あらすじから引用)
頭空っぽにして読めて良かった。
偽装恋人展開にメシマズ属性、実は貧乏生活お嬢様とかてんこ盛りすぎる。相変わらず主人公の魅力は欠片もないし、超ネガティブという割には楽観的すぎるからその点不満だけど、それ以外はコメディ系のツッコミ主人公なので⭕️
保険医で趣味が人間観察の美人など新しいキャラも出てきて、姫宮先輩ルートのようなお話でヒロイン成分は摂取できたからある程度の満足感はあり。インスタント萌えって感じ。
井上悠宇「誰も死なないミステリーを君に2」(ハヤカワ 文庫JA)を読んだ。
https://www.hayakawa-online.co.jp/smartphone/detail.html?id=000000014278
待望の青春ミステリ・シリーズ第2作"サトシオ"、悪魔的な華麗なる一族に挑む!
死の予兆が見える志緒と、相棒の佐藤くん。財産を相続しそうな志緒の友人・獅加観飛鳥に死線が現れ、二人は彼女を護ろうと……。
(あらすじから引用)
今巻も中々面白かった。
資産家一族の遺産相続を巡り、古い鬼の伝承や過去の神隠し事件などなどワクワクする要素が多く、死線が見えるから事前に誰も死なせないように犯人当てをする設定が合わさってミステリーとしても良かった。
警察の知り合いや引き続き志緒の父親なども出てきてキャラクター的な面白さもあるし、設定とは裏腹に佐藤君視点のライトな語り口も読みやすさが増していてお勧めしやすいライトミステリでした。ライトノベルも描いてるみたいだし著者の他作品も読んでみようかな。
あさのハジメ「初体験にオススメな彼女」(MF文庫J)を読んだ。
https://mfbunkoj.jp/product/hatsutaiken/201216031089.html
「マスター。私と一緒に、初体験をしてください」僕の前に現れた少女はそう言った――一糸まとわぬ全裸の姿で。彼女は天才科学者・鈴音姉さんからのプレゼントで、僕の色々な初体験を妹としてサポートしてくれるらしいんだけど……。
(あらすじから引用)
昔買って積んでいたシリーズの一つを読み始めた。
古き良き会話主体のラブコメライトノベルですね。
生体アンドロイドの妹、裏表のあるハイスペックお嬢様、不良として高校デビューしようとしている見た目が幼い女の子、どの子も可愛いのでこれからの展開が楽しみです。
逆に今のところ主人公に魅力がそんなに感じられないので、これからの活躍に期待。
完全に導入であり、下地作りの段階なのでゆるゆると読んでいければいいな。
今読むとツッコミが少し寒かったりするから、これくらいの作品が多かった2010年代の空気を感じられて良いですね。
井上悠宇「誰も死なないミステリーを君に」(ハヤカワ 文庫JA)を読んだ。
https://www.hayakawa-online.co.jp/smartphone/detail.html?id=000000013813
死期の迫る人がわかる少女・志緒は、人が死ぬミステリーを許せない少年・佐藤に助けを求めた。志緒がファンである歌手志望の少女・奏音に、死の予兆が現れたのだ。未然に事件をふせぐべく、佐藤と志緒の冒険が始まる…。
(あらすじから引用)
ちゃんと面白かった。
最新作の過去編から読んだからか、主人公の佐藤とヒロインの志緒のキャラクターや過去を知っており物語に入り込んで読めた。
死線が見える設定もタイトルの回収もキチンとされていてライトミステリ調な会話パートも合わさっていて面白かった。
トリックというよりホワイダニットを突き詰めていく部分が物語の軸に合っているのも⭕️
佐藤(砂糖)と志緒(塩)の魔法の調味料コンビの活躍も含めても楽しみです。
山田桐子「引きこもり令嬢は話のわかる聖獣番8」(一迅社文庫アイリス)を読んだ。
https://www.ichijinsha.co.jp/iris/title/seiju-ban-8/
「思っていたより、事態は深刻だ」
聖獣のお世話をする「聖獣番」として働いている伯爵令嬢ミュリエル。異常事態で過剰に色気がダダ漏れていたサイラス団長も普段通りに!これで一安心と思いつつ紳士すぎる恋人の態度に、もやっとしていたある日。再会した隣国の王女一行の一員である聖獣が、とんでもないことになっていて――。王女様には聖獣との関わり方を学んでいただきます!その代わりに、婚約者に甘える方法を教えていただけませんか?
(あらすじから引用)
安定していて良かった。
7巻の終わりから考えると、日常のお話と隣国の王女グリゼルダ様とのお話がベースになっていて、楽しく読めた。
段々破壊力を増す天然悪女ぶりのミュリエルも見れたし、それに答えるサイラスも相変わらず色気があって格好良いのでストレスフリーに甘さだけを享受できて大変満足です。
本筋のお話はあまり進んでいないものの、甘々な日常回だったので、安心して読めました。次巻も楽しみです。
斜線堂有紀「楽園とは探偵の不在なり」(ハヤカワ 文庫JA)を読んだ。
https://www.hayakawa-online.co.jp/smartphone/detail.html?id=000000015286
2人以上殺した者は“天使”によって即座に地獄に引き摺り込まれるようになった世界。過去の悲惨な出来事により失意に沈む探偵の青岸焦は、「天国が存在するか知りたくないか」という大富豪・常木王凱に誘われ、天使が集まる常世島を訪れる。そこで青岸を待っていたのは、起きるはずのない連続殺人事件だった。犯人はなぜ、どのように地獄に堕ちずに殺人を続けているのか。
(あらすじから引用)
楽しみにしていて長らく積んでいた。
期待通り結構面白かった、"天使"によって2人以上の殺人が許されない世界観と過去に傷を持つ"探偵"という舞台装置が上手くハマっており、物語として楽しめた。
トリック部分に関しては、個人的には少し惜しい気持ちになった。連続殺人ができない以上そうなるよねって感じのいくつか想像していたものを超えなかったので、その分クローズドサークルなどの舞台でミステリの空気感は濃かったので⭕️
少し消化不良な部分があったとは言え、やっぱり世界観や語られるライトな"探偵"という舞台装置などと一緒に物語を楽しむのが、個人的にはこの作品の落とし所な気がしました。
八奈川景晶「ヘルカム!4」(富士見ファンタジア文庫)を読んだ。
https://fantasiabunko.jp/product/2011hellc/201105000672.html
天国と地獄を和解させるという仰天の思いつきをしてしまった義貴。あり得ない事態と思いきや意外や意外、両陣営は乗り気に。思わぬ展開に戸惑う那由多や涼。そんな折り義貴のもとに天国から新たな人物が送り込まれ!
(あらすじから引用)
最終巻、綺麗に終わっていた気がする。
ただ順当に巻数が少ないため、物語的な厚みはない。出てきた新キャラも何の魅力もなく一瞬でそのポジションは意味のないものとなり、メインヒロインルートを辿って予想の範疇は超えていない。
あれだけ主人公に対してヒロイン達の好感度が爆上がっていたから、ハーレムルートもあったかと思ったが、順当に締めてきたなぁ。
2010年代ラノベの良い空気を味わえたのでまぁまぁ良かったです。
横溝正史「死神の矢」(角川文庫)を読んだ。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322111000521/
弓の収集家として名高い考古学者の古館博士が、三人の若者を招き弓遊びに興じていた。見事的を射た者を、愛娘早苗の婿とするというのだ。
だが、その直後、競技に参加した若者の死体が発見される。浴室の中でシャワーを浴び続ける男の胸部には、白塗りの矢が射ちこまれていた……。
解決不能と思われた密室トリックを名探偵・金田一耕助が解き明かす。
(あらすじから引用)
表題作はまぁまぁ面白かった。
もう事件が起こるとしか思えない導入と密室殺人から次々と殺人事件が起こり……とは言え、あまりスマートな事件ではなかったかなぁ。
被害者側が悪人で犯人側に同情の余地もあり、金田一耕助も最後の殺人は防げた気がするが防がないなど、止むなしと言った展開が後半にはある程度見えてきたので程々に楽しめた。
短編集は短いながらも、どちらかと言うとユーモアミステリの様相で軽めに楽しめたので⭕️
八奈川景晶「ヘルカム!3」(富士見ファンタジア文庫)を読んだ。
https://fantasiabunko.jp/product/2011hellc/201105000671.html
伊織を迎え3人となったヘルカム。更なる部員勧誘に張り切る義貴だが、天国の涼が妨害してこない事に疑問を覚える。しかしひょんなことから地獄と天国それぞれのメンツをかけた那由多vs涼の女の戦いが勃発し!?
(あらすじから引用)
期待してなかった分、結構良かった。
今巻のヒロインである外面お嬢様だけど、素は男言葉のツンツン系な敵サイドのヒロインがラブコメしていく流れが物語としてラノベなりに軽やかにまとまっていたのが良かった⭕️
水着回もあり、主人公が好感持ってるヒロインの素の部分をちゃんと好きだって明言してドキッとするタイミングで優しくしておりラブコメとしても結構良かったなぁ、変にバトルパートない方が絶対良いってこの作品。
次で最終巻っぽいのでサクッと読んじゃいましょう。