Gallerist’s Eye #3 MINAMI MIYAJIMA「BAIKA PIXEL」2024年9月14日(土)~10月13日(日) https://thethree.net/exhibitions/6579/
知らん間にthe three konohanaの次回展の情報が公開されてました。アーティスト活動の傍ら、今里(大阪市生野区)地区でJITSUZAISEIなるスペースを運営するなど、大阪で八面六臂の活動を繰り広げているMINAMI MIYAJIMA(1997〜)女史の個展。彼女の取扱ギャラリーであるアトリエ三月(大阪市北区)とその主宰者な原康浩(1983〜)氏の協力のもと、the three konohanaオープン当初の名物(?)企画「Gallerist’s Eye」として開催されるそうです。会期中にはトークのほか、(同じくアトリエ三月取扱作家な)新村葉月、Koichiro Kojima両氏も交えた街歩き企画「BAIKA POINTS」も予定されているとのこと
【800万部超!世界で一番読まれている美術の名著】『美術の物語』、幻の「ポケット版」が、装いを新たに今秋発売決定!|Web河出 https://web.kawade.co.jp/column/98104/
ゴンブリッジ『美術の物語』、かつてphaidonから出てたポケット版が河出書房新社から再刊されるそうで、10月18日発売予定。確かに高校生や美大生にとっては現行のクソデカ版はアレではあるんでしょうけど、このポケット版も¥4,990+税(発売当初は特価として¥3,990+税)ですから、当方的にはよく頑張ったなぁと思いつつも……
「暴力ガードマン」と労働運動 ──「労働立法」としての警備業法── https://www.ritsumei-arsvi.org/essay/essay-5244/
立命館大学の大学院先端総合学術研究科に所属している岩﨑弘泰氏による研究ノート。1972年に成立した警備業法によって警備会社やガードマンの職掌の範囲が(改めて)定められたその背景には、労働争議の場において組合側をフルボッコするために作られた「特別防衛保障」なる警備会社が各地で暴力沙汰を起こしていたという事情があった──そうで、新自由主義において「アウトソーシング化」と呼ばれることになる動きをこの特別防衛保障は先取りしていたわけですね。
岩﨑氏、《「警備業の労働実態を明らかにする」とのテーマで始まった私の研究は、「労働組合や社会運動団体等の活動の自由を、如何にして守るのか」との別のテーマにつながり、現在に至っています》という見通しのもと、参与観察も行なったそうで、博論→公刊というルートを辿ったら読んでみたいですね。警備会社、アウトソーシングと人材プールの両方の側面があります(知人の画家も一時期警備会社で働いてましたから)ので、分析対象としてなかなか一筋縄ではいかないですが [参照]
南海トラフ監視強化、なぜ1週間…「避難で体調崩したり社会活動の維持が困難に」 : 読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/national/20240809-OYT1T50275/
南海トラフよりも「なんかいいトリュフ」の方が……
マスコミツイートに付いたコミュニティノート分析|データをいろいろ見てみる https://note.com/shioshio38/n/nf99e946ceed9?sub_rt=share_pw
これは労作。アブストラクトにおける《誤解を産むマスコミ報道はいままで一覧などでまとめられていない。過去のマスコミ報道を一括で検索できるような第三者アーカイバーや一括検索システムが必要ではないか》というのは、学生時代に過去の新聞記事を一次資料として探すのに手間取った者としては首がもげるほど同意ですが、まぁ実現しないでしょうなぁ (トヨタイムズのような)オウンドメディアや政府による情報の校閲機関が必要という意見が出てくるのも、まぁ理解はできる。必ずしも全面的に同意するわけではないにしても
BBプラザ美術館開館15周年記念コレクション展 |明日への出発| 後期:フランスの作家たちの物語 https://artexhibition.jp/exhibitions/20240803-AEJ2251498/
2024.8.27〜10.6。今年開館15周年を迎えたBBプラザ美術館(神戸市灘区)、コレクション展前期は京阪神に関わりのある美術家たちの作品を展示する「関西の作家たちの交差点」展でしたが、後期展「フランスの作家たちの物語」は印象派に始まるフランス近代絵画がメインとなるようで。以前も触れましたが、もともと神戸の鉄鋼会社シマブンコーポレーションが集めてきた泰西名画のコレクションを見せるための美術館として始まった美術館なので、ついにというかひさびさにというか、その本来の目的に沿った展覧会が開催されることになるわけで。それこそ開館記念展以来説すらあって さて……
[記者ノート]大手書店チェーンの大垣書店が批評誌…「書店に足を運んで、本を読みたくなるようにしたい」 : 読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/articles/20240804-OYT8T50034/
京都市を中心に関西各地に店舗網を広げ、最近は東京(麻布台ヒルズ)にまで進出している大垣書店ですが、「羅」と書いて「うすもの」と読む批評誌の第1号を発刊して無料配布を始めたことが、こうやって新聞記事になってて驚。当方の居所にも大垣書店があるので、仕事帰りに文物をお救いするついでに取ってきました。以前『アーギュメンツ』なる手売りの批評誌を刊行してインディーズ出版界隈で話題となっていた黒嵜想(1988〜)氏が編集長を務めています。昨年春にパイロット版となる第0号が刊行&無料配布されていたものですが、その後音沙汰がなかったのであっ(察し)となっていただけに、予想外の展開ですね。今後も定期的に刊行されるとのこと。さて……
大阪の民族学博物館で「客家と日本」展 台湾の客家文化発展センターが共催 9月開幕 https://japan.focustaiwan.tw/culture/202408070006?utm_source=site.twitter&utm_medium=share&utm_campaign=twuser
「客家と日本─華僑華人がつむぐ、もうひとつの東アジア関係史」 展。2024.9.5〜12.3、国立民族学博物館(大阪府吹田市)
国立民族学博物館、秋の企画展は台湾中部苗栗県にある客家委員会客家文化発展センターとの共催で、華僑の中でもとりわけ客家と呼ばれる人々に焦点を当てる「客家と日本─華僑華人がつむぐ、もうひとつの東アジア関係史」 展とのこと。客家についてはいちおう教科書的な定義レベルでは知っているけど(「華北から華南に移住して独自の文化や生活習慣を保持している中国人」というのが、最もシンプルな説明になるでしょうか)、その実際については基本的に無知なので、客家人口がなかなか多いことで知られる台湾と日本という限定はあるものの、多方面から歴史や文化について知ることができる貴重な機会になりそうです
ところで、先述したように、
今回の「“桜でんぶ”へのカウンター」展は、「このまま逃げ切ったと思うなよ委員会」なるアーティスト・コレクティブの企画によって開催されています。その活動の現在を報告したファイルを読むと、今回の展覧会の企画にとどまらず、残された作品の保存・修復、膨大な制作ノートを芸術資源((C)京都市立芸大)としてアーカイブ化する活動などが同時進行しているという。実際、今回の出展作の中にもこのまま(ryのメンバーたちが──現代美術の保存・修復に豊富な知見を持っている京大の田口かおり准教授による監修のもと──応急的に修復した作品がありましたが、制作方法が突飛なだけにその保存・修復もなかなか難度が高いようで。とはいえ作品写真の撮影を石原友明氏に依頼する(当方がギャラリーを訪れたとき、まさに氏による撮影の真っ只中でした)など、本気度が高いので、全員アーティスト活動の傍らで行なわざるをえないという条件はあるものの、継続してほしいものです。
好事家、インディペンデント鑑賞者。オプリもあるよ♪