Mastodonのお一人様鯖を立ててみることにした理由と、3日目の段階ではありますが実際にお一人様鯖を運用してみて思ったことをまとめてみました。
とりあえず雰囲気でやってる感じだけど、自分専用ならではの快適さはある気がしています
瞠目した作品の画像をいくつか。これらの作品においては、例えば(氏のトレードマークとなっていた)ハイライトを欠いた目が「+」っぽい記号や染みっぽい何かに置き換わっていたり、あるいはストロークが薄塗りはそのままながら自由度が増して強調されたことで、もはやキャラクターに結実しなくなったりしていました。かように、むくけも氏が狭義のキャラクターアートからゆるやかに(?)絵画≒ペインタリーなものへと逸脱しつつあることがより明確になった感がある一方、そうしたペインタリーなものを描くためにキャラクターを、というか、「キャラクターを描くこと」を変えようとする指向もかいま見え、そこが伸びたらさらに面白いことになるだろうなぁと思わされたのでした。明日まで(って、明日の関西は台風が直撃するので、実質今日まででしょうね)。
中崎町にあるアトリエ三月で開催中のむくむくしたけもの「OK、そのまま」展。各地で旺盛に出展しているむくむくしたけもの氏(以下、むくけも氏)ですが、アトリエ三月での個展は一昨年以来二度目となります。
そんなむくけも氏の作品、薄塗りでハイライトを欠いた目──最近のマンガにまま見られる、ぽか〜んとしたときに描かれる漫符を想起すると分かりやすいでしょう──が特徴的な、少女でも少年でもあるような存在が主なモティーフとなっており、ここだけクローズアップするといわゆるキャラクターアートの一種であると言えるのですが、しかし今回の出展作を見てみると、いくつかの作品において狭義のキャラクターアートから逸脱した描写を見せており、瞠目することしきりでした。
開廊10周年記念展 Vol.2 泉 茂「Newly Discovered Works」2023年9月15日(金)~10月8日(日) https://thethree.net/exhibitions/6265/
大阪のthe three konohanaとYoshimi Artsは近年、画家・版画家の泉茂(1922〜95)を共同で継続的に取り上げていますが、その第四弾となる展覧会が両ギャラリーでほぼ同時期に開催されます。上記はthe three konohanaでの日程で、Yoshimi Artsでは2023.9.13〜10.1の開催となるとのこと。今回は最近新たに見つかった泉の未発表絵画作品のほか、彼が長年教鞭を取っていた大阪芸術大学秘蔵の資料が展示され、両ギャラリーのギャラリスト氏+福元崇志(国立国際美術館主任研究員)氏の寄稿による小冊子が配布されるそうです
この展覧会ではその顕著な例としてラオス館(の万博後)と古河パビリオンがあげられています。ラオス館は万博終了後長野県諏訪市に移築されて昭和寺となり、館内にあった釈迦如来立像やラオス仏教特有の(?)木造の鐘──ちなみに同展来場者は自由につくことができる(素朴な味わいの音でした)──ともども現役だという。また古河パビリオンは創建当初の東大寺に建っていたという七重塔をモティーフにしており、実際に東大寺から僧侶を招いて法会が行なわれることもあったとか。これらの事例が示しているのは、大阪万博が
博覧会における仏教イメージが、オリエンタリズムから宗教的意味を帯びる存在へと変化したという点において、画期的な万博だった(同展フライヤーより)ことであり、それは同時に、信仰や宗教性といったアウラをともなうもの・ことと「あくまで物質として機能し、おおよそ信仰とはかけ離れた存在」とが弁証法的に統合されたということでもあるのかもしれません。
かかる観点から見たとき、大阪万博が画期的だったのは、仏教が表象におけるナショナルアイデンティティとして(欧米&日本政府によって)一方的に使用されるのとは違った提示/受容のされ方をしたことである
これまでの欧米における万国博覧会では、あくまで物質として機能し、おおよそ信仰とはかけ離れた存在であった仏教関係の展示物が、大阪万博では多くのアジア諸国からの来場者に、信仰の象徴が展示された空間として受け止められたのです(同展フライヤーより)もちろん、ナショナルアイデンティティとしての仏教イメージという側面は完全に払拭されたわけではなく、それは相変わらず日本館の展示のフレームワークを強く規定していた(この展覧会では当時日本館に展示されていた仏像のレプリカ群が再出展されています)のですが、「信仰の象徴が展示された空間」という側面が強く出ていたパビリオンももう一方ではあり、そこでは万博と仏教との間のただならぬ関係性が露呈していたのではないか、というわけですね。
髙島屋史料館で開催中の「万博と仏教」展。万博という場における仏教のイメージの変遷を、宗教学者で和光大学講師の君島彩子氏の監修のもと、明治政府が初めて参加したウィーン万博(1873)から大阪万博(1970)まで振り返るというもの。19世紀〜20世紀前半の欧米各地での万博においては、日本館で寺院テイストの建築が採用されたり仏像がメインコンテンツとなっていたことはよく知られており、それは欧米における日本に対するステレオタイプ(=オリエンタリズム)を内面化ないし先取りしたセルフオリエンタリズムであったと現在の視点からは整理できるでしょう。それだけならよくある話なのですが、かかる万博における表象(の政治)が日本の近・現代仏教にどのような影響を与えることになったのかが射程に入っていることに、この展覧会の独自性が存在する。
あとで読む
【新連載】クリティカル・シーイング:新たな社会への洞察のために #1 美術批評はかつてないほど重要である。「つくることの思想」としてのこれからの美術批評に向けて(文:石川卓磨) https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/critical-seeing-01-202308
井上裕加里の新作-近作について - みづェ…… https://atashika-ymyh.hatenablog.jp/entry/2016/06/30/000000
井上裕加里「堆積する空気」展 - みづェ…… https://atashika-ymyh.hatenablog.jp/entry/2017/08/15/200000
──手前味噌ながら、当方が以前書いた井上氏についての記事をあげておきます。
QT: https://fedibird.com/@wakalicht/110865690738429315 [参照]
第2回白髪一雄現代美術賞の受賞者が決定しました!|尼崎市公式ホームページ https://www.city.amagasaki.hyogo.jp/manabu/art/1025055/1034601.html
尼崎市が昨年から始めた白髪一雄現代美術賞、第2回の受賞者は井上裕加里(1991〜)氏に決まったそうで、今知った(爆)。当方、以前から彼女の仕事には継続的に注目しておりますが、《世界の女性の地位の問題をテーマとした作品を作成されています》という紹介は、確かにそれはそうなんだけど、メチャメチャ不穏な作品も唐突に出してきはるからなぁ…… と若干ゃ苦笑するところ
来年度中に市内にあるA-LABで受賞記念展が予定されているそうですが、穏当な作品でまとめるのか、不穏な作品を投げ込むのか、気になることしきりではあります
Pierre Lesieurとは? となって軽く検索し、あぁ〜〜これは確かに……と同意しきり(坂◯夏子氏とか、かなりそのまんま度が高いような?) <BT
https://www.nichido-garo.co.jp/sp/exhibition/2019/10/pierre-lesieur.html
これはなかなか欲しいけど、もろもろコミコミで10万以上というのは……
【小寺信良の週刊 Electric Zooma!】“裁断せずに”本をスキャン、「CZUR ET24」を試す-AV Watch https://av.watch.impress.co.jp/docs/series/zooma/1522718.html
若者はあえて「ブラック企業」で働いてみるべき訳 https://toyokeizai.net/articles/-/691858
管見の範囲でも散々な言われような白井聡氏の記事ですが、タイトルからしてかなりヒドい。「あえて」という精一杯のアイロニーのつもりなんでしょうけど、白井氏本人の気質がブラックだから、さもありなんという感想しかないわけで(눈_눈(京都の某書店で店員に暴力を振るってたという証言がありました)。あるいは「マル経界の次世代のホープ」の座を斎藤幸平氏に奪われたから、ヤキが回った?
──それはともかく、《それでも、こうした企業の反社会的性格を抑制するために、経営者たちはさまざまに企業倫理を考え出してきました》と言って、企業や資本主義の偽善を暴いてる気になってるのを見ると、(いにしえの2ちゃんねる発祥な)「しない善よりする偽善」と言いたくなりますし、というかこのネットスラングは「する偽善」という位相を可視化していることにこそ資本主義の本質があることを(マルクスとともに)確実に言い当てているように見え、「資本論で考え」ているのはどっちなんだか…… となるのでした
「VOCA展2024」の出品作家31名が決定しました。作家と推薦委員は下記のとおりです。 https://www.ueno-mori.org/exhibitions/voca/2024/
知らん間に来年のVOCA展(2024.3.14〜30、上野の森美術館)の入選作家が発表されてました。面識のある作家というと、松元悠氏やしまだそう氏あたりですかね。あと片山真理氏や笹岡由梨子氏は既に充分なキャリアがあるように見えるので、まだ入選してなかったんかぃという感慨の方が先に来ます。まぁ個人的には面識のある方々がVOCA賞をはじめとする賞レースに絡まないことを期待したい 。下手に受賞するとなぜか詰んでしまうので
テート美術館展 アンバサダーの板垣李光人さんに聞く「リヒターの作品を見て、自分も描きたくなりました」 https://artexhibition.jp/topics/news/20230807-AEJ1503550/
国立新美術館で開催中(〜10.2)の「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」展のアンバサダーに俳優の板垣李光人氏が〜というので、なんか近年こういうの多いなぁと思いながら読んでたんですが、出てくる言葉がいちいち不穏だったので、ついつい瞠目してしまう
僕は、デジタルアートを描いて、インスタグラムで発表したり、NFTで販売したりしていますが
現代仏画
(印象に残った展覧会は? という質問に)森美術館で開催された「塩田千春展:魂がふるえる」(2019年)ですとか、パブリケーション向けの作り設定では出てこないパワーワードが連発されており、名前の「李光人」が(ドイツ語で「光」という意味の)Lichtに由来するからというダジャレキャスティングで選んだとは思えないガチ勢ぶりですな
好事家、インディペンデント鑑賞者。オプリもあるよ♪