@lingkoniki おつらみです…うう…こればかりはおさまるのを待つしかなく…
歯が痛くて本当に何もできないのでSNSだけはかどる。ありがたくない!
色々言われながらも総じて批評的興収的に結果を出し続けられるノーラン、何周回かして尊敬し始めてるので、私は割とオッペンハイマー楽しみ派です。広島出身者にあるまじき態度…とも実は思ってないのだけど、ここはまあ人による、よな
話題のホラー『SMILE スマイル』を見たよ。想像より邪悪な笑顔は案外控えめ。ホラーは通常なら90分でまとめるほうがいい派なんだけど、これは「イヤーッ!なんなんこれ!ひいいい」をずっと続けることでメンタルにトラブルを抱えている(とみなされる状況)人のつらみを強調してくる。それを誰よりも身近に知っているセラピストを主人公にしたことで、並々ならぬストレスを体験させるのも納得で、長さの筋は通っていたな。ただ、あと一捻りがほしいというか(私は『透明人間』ももうちょい捻ろう?ってなった人なので…)、あと一息!って思うとこもあったかなー。
とはいえ序盤からかなりルックがしっかりしていて、じわじわーっとくるイヤさ(病院のピンクの壁がなんか異様な感じに迫ってくるのよ)の作り方とか、ソシー・ベーコンの化粧っ気ないとホントに素朴な感じもマッチしてて、そのあたりは好印象。
てか『異能機関』を読んだ直後だと「キング先生じゃーん!」ってなるな。場面の切り替え方や笑わせる気ですかみたいな過剰さを持ち込むあたり。エンディングも別のキング先生原作の有名映画でも知られるあれだし。米ホラーはみんなキング先生のこどもたち…でもここで終わるのは以前のキング先生で、最近の長編だとこのラストは折返し地点に持ってくるんじゃなかろうか、どうじゃろ
スワッシュバックラーの独自発展みたいな観点で見ても面白いし、ただ見てるだけでも面白いんだよなー。てかこの講義受けてみたいんですけど!大人になってわかる、大学には色んな面白い講義があるんだってこと…https://admission.seijo.ac.jp/feature/manabi/bun/062
オールドタイプなので映画とドラマを隔てるもののひとつに「台詞が聞き取れなくても見てしまうかどうか」はやっぱりある気がするんだよな。セコくてチョロいクソムシおっさんコンビのなかよくけんかしな!のイチャイチャというラブリーは六郎太かっこいー!パートに尺が割かれる後半ではやや弱まるも、むしろおっさんたちが武家的価値観のしょうもなさと全然相容れない方向にしょうもないことを強調しているので、これはこれでよかったな。武士的な根性やいわゆる「男気」をみせたシーンが1つでもあったらこのヌケの良さは出てないと思うの。
あとやっぱり画面設計的には上下を活かした運動の気持ちよさって大きいですね。あーでも乗馬シーンとか横移動の気持ちよさもあるか。でもやっぱ高い位置の使い方が特に好きだった。フレームのどこから姿を表すかだけでおもしろさ得点は全然変わるのね。
槍試合のとこの幕を使ったフレーム内フレーム変更も「うおー!」となった。
よくできた韓国映画における「元気ー!」って感じのアクションが志向しているものも、多分これなんじゃないかなーって気がする。おっさんの顔にはアクションがある。
実は見てなかった有名な映画を見る部、今日は「姫とホモソーシャル」を読んでとても興味を惹かれたので『隠し砦の三悪人』。ストーリーは最初から最後まで説明されていてシーンの克明な描写についても読んでたので確認作業になっちゃわないかなー?と思ってたけど、全然そんなことなくて、とてもおもしろかった。こんな和洋折衷ができるのかー。
黒澤明の映画って台詞が聞き取りにくい印象で、特にこれは「今なんて?」モーメント多かったんだけど、にもかかわらず全部が全部「見ればわかる」ことに終始興奮していた。それでいて「仲良くしようなあ」みたいな平易な言葉はちゃんと聞き取れてグッとくるのである。「えへへ」「えへへ」のデレデレラストもかわいすぎるだろ。あと仁王立ちと太ももへの偏愛を感じた。
そして確かに当時「女性を描けない」と言われたような部分が逆に今となっては「女子を女子として強調しない、同時に女性がゆえの苦難もあることはフラットに描いている」表現に見えるのね。ロマンスに回収されない限りなく男女やおい的な関係性を捉えられることにも女が女を救い女が女を守る表現もむしろ今のほうが評価されるのではと。いやじゃ!姫の心まで唖にする気か!
火まつりのシーンが最高すぎてびっくりした。何だあれ超かっこいい。フェスだ。
このアカウントフォローしてる人はそんなにいないからという理由で割と好き勝手に感想書いてるけど、もともとこれくらいは思ったこと書いても良かったんだよな…140字を3、4呟くときはこういう感じにできないので、やはり思考はシステムが作る
アフターサンになんとか駆け込んだんだけど、私にはあんまりよくわからないやつだった。ただまさかのニューロティックホラーだったのでびっくりしたよ…何だよこの嫌な感じは
『王と鳥』を見たよ。カリオストロの元ネタということだけ知ってたんだけど、なるほど、これはオマージュという以上に「世界の作り方」として影響がすごいんだな。通信と電気で動くものが活用される1950年代時点の「未来」性と旧態依然とした王政イメージのかけあわせ、飛行とビル、地下道と落とし穴。若者を導くやもめのおじさんとしての鳥。あと見た目やキャラクターそのものというよりプレヴェールの「詩情」を取り込む感覚的なところなんだろうと思った。デザインと背景には圧倒される。
良し悪しではなく、今となってはガチのレフトの人でもここまで直球の「民衆革命勝利」はやれなくなったよなー。実写アニメ国内海外問わず。まあそうなるよね…
おそらくもう見ることがほぼかなわない『やぶにらみの暴君』のほうがアクション映画として面白かったのかもしれない…とはうっすら。リズムはよくない気が。
あとねー、この暴君、ある種のクィアコーデッドヴィランという印象があるね。少年少女よりもくっきり赤い唇に白い肌、ハイヒールでしゃなりしゃなり、ところかまわず撃ちまくる、ヒステリック。着飾る男、見た目を気にする男は暴君!いうこと自体に悪意を感じなくもない、時代が時代だとしても。多大な影響を受けつつこのあたりは丁寧に避けたのもカリオストロの強さなのかなーと
勝手がわからない