話題のホラー『SMILE スマイル』を見たよ。想像より邪悪な笑顔は案外控えめ。ホラーは通常なら90分でまとめるほうがいい派なんだけど、これは「イヤーッ!なんなんこれ!ひいいい」をずっと続けることでメンタルにトラブルを抱えている(とみなされる状況)人のつらみを強調してくる。それを誰よりも身近に知っているセラピストを主人公にしたことで、並々ならぬストレスを体験させるのも納得で、長さの筋は通っていたな。ただ、あと一捻りがほしいというか(私は『透明人間』ももうちょい捻ろう?ってなった人なので…)、あと一息!って思うとこもあったかなー。
とはいえ序盤からかなりルックがしっかりしていて、じわじわーっとくるイヤさ(病院のピンクの壁がなんか異様な感じに迫ってくるのよ)の作り方とか、ソシー・ベーコンの化粧っ気ないとホントに素朴な感じもマッチしてて、そのあたりは好印象。
てか『異能機関』を読んだ直後だと「キング先生じゃーん!」ってなるな。場面の切り替え方や笑わせる気ですかみたいな過剰さを持ち込むあたり。エンディングも別のキング先生原作の有名映画でも知られるあれだし。米ホラーはみんなキング先生のこどもたち…でもここで終わるのは以前のキング先生で、最近の長編だとこのラストは折返し地点に持ってくるんじゃなかろうか、どうじゃろ