私は「勝ち馬に乗って有名作品だけを読んで論じる」に論説におけるネオリベ秩序を痛烈に感じるので、そういうの嫌いなんですよね。ヒットしてる、注目作だけを、上っ面撫でて人気を得る評論ってクズじゃね?と思えてしまう。
が、逆サイドから攻める人はしばしば「いけすかない専門家を叩き出せ」でバフを得ようとして、「(ジャンルへの)愛」を吹聴しだすんだが、私はそういう部族同化意識も全然ないので、そういうことはしないのだ。
作品を読むことと、作品支持コミュニティと同一化するのを連続的だとみなす慣習こそが終わってる。その同一化が自明視されてるからこそ、「ヒットしてる、注目作だけを、上っ面撫でて人気を得る評論」は「コミュニティから自由な論説」と誤認される。
『平成敗残兵すみれちゃん』は、ヤンマガという「女はお色気担当な」という扱いがデフォルトの媒体で、その経路の欲望をあたかも応えるようでありながら、別物にずらしている処理がやたらクリティカルなのでは?と気になっている。
が、単行本巻末広告を見ると、結局はこういうマーケットのなかでの工夫にすぎず、この枠でいくらやっても限界があり、「この性産業もどきの枠を潰したほうがいいのでは?」という判断に傾く気持ちも沸く。
私は運送ともよく話すぐらいには近しい、肉体労働近接エリアの低賃金労働なんだが、風俗トークの現場はそれほど見たことないっすね(過去・現在の職場を含む)。キャバの話が出たことならあったかな。でも「いやー、そういうの目の当たりにしたよ」と全然別の業種の人から聞くこともあるし、まああってもふしぎじゃないだろうなあぐらいの認識。
そうなると、なので世代差とか業種とか地域など細かい差でけっこう経験が違ってくるし、「個別の現場差」でかなり差を処理できちゃう。となると、「こんなんねーよ」の批判の有効性も怪しくなる。「あるよ」ではねかえせるから。「お前の知ってるサンプル数いくつ?」というバトル開幕ですよ。で、Twitterで噴出してる疑問ってそこまで考えてないよね。
まあ私は職場では風俗とかより平然とネトウヨ言説が出てくることや暇空経由っぽいcolabo陰謀論、コロナ武漢陰謀論が出てきたりしたことにドン引きした…。その人はそれ以外ではいい人だったりするんだよな。
かっこええ話だが、これ、「洋楽コピーバンド」の店舗運営の規模でやってるような話だな。https://x.com/brandonkhill/status/1832298246246678778?s=61&t=GC7VSa4PcXnbn5H8qsel2w
私はこういう反応の方にもかなりピンとこないものがあるな…。こういう意見の背景にあるのは、「男向けの絵柄、女向けの絵柄、普通の漫画、BLの漫画、といったバイナリーコードが明確に存在していて、男女の文化で振り分けられているはず」という漫画の様式と性差の対応関係への強固な確信だよね。
そういう絵柄や様式による拘束力の強さから「リアル」判定をしているという話をしている。そんな馬鹿なとか、絵柄のクロスオーバーぐらいあるし、受容者のクロスオーバーも今では全然珍しくないけどなあ、という認識の方が私は強く出てしまうが…。なんか30〜40年前の「男か女かは絵柄と線でわかる」といった認識と実質同じものが今でも暗黙に支持されているんだな…。
もっと「3年B組一八先生」みたいな青年誌絵柄ハックでないと機能しないんかな。
私はアフタヌーンとモーニングこそが「青年誌が女性漫画家をヘッドハンティングして起用する先駆」とみなしているんだが、それは同時に飼い殺しでもあったわけで、要検討な要素が多い。結局、男性読者の大半は女性作家を「有徴化された」存在として見てただけなんか?とか。
https://x.com/kyouji0716/status/1833336894106833002?s=61&t=GC7VSa4PcXnbn5H8qsel2w
限界まで辞めずに粘るとどんなステージに突入するのかを競うRTAプレイみたいだな…(そんなことせんでほしい)
けっこうバランスよく有名作品入ってるな。買おうかな。1320円の文庫かーうむーとはなるが、5000とか行かないわけだしノリで買える範囲。
『ドイツロマン派怪奇幻想傑作集』
遠山明子 編訳
創元推理文庫
https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488584092
収録作品:
ルートヴィヒ・ティーク「金髪のエックベルト 」
ルートヴィヒ・ティーク「ルーネンベルク」
K・W・ザリーツェ=コンテッサ「死の天使」
K・W・ザリーツェ=コンテッサ「宝探し」
フリードリヒ・ド・ラ・モット・フケー「絞首台の小男」
ヴィルヘルム・ハウフ「幽霊船の話」
アヒム・フォン・アルニム「世襲領主たち」
E・T・A・ホフマン「からくり人形」
E・T・A・ホフマン「砂男」
あまり書き物ができてない。