みんな懐かしの瀧口修造デカルコマニーですよー、とか言いながら手元にある図録の写真を撮って見せ合ってた。
ふた昔、いやさらに前くらいだと、小説の表紙装画なんかでこの手のデカルコマニーよくあった。
よく考えたらこれって絵を学んでなくても描けるから瀧口修造もやってみた!なのでいまのAIで二次元絵を作ってる人とわりと似たようなものなのでは…。
木庭顕「残骸の諸位相」『世界』2023年10月号(no.974)p.207-220.
https://id.ndl.go.jp/bib/033034922
文章としては長くはないけれど、重量級の一撃。
タイトルからは分かりにくいが、日本の現代政治史を、戦後初期の政治システム確立の試みが、不完全かつ不十分であったものの一定程度の成功をおさめた後、その後はただ破壊され続け、残骸だけが残された絶望的な状況にある、という見取り図を概略として示したもの。
『世界』は電子版はないので、リンク先は、国立国会図書館の雑誌記事索引。書店にもまだあるかも。
木庭顕氏独自の文体は(比較的)抑えられているし、独自の用語法については解説もなされているので、まだ読みやすい方だとは思うけれど、可能なら、
木庭顕『誰のために法は生まれた』朝日出版社, 2018.
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255010779/
蟻川恒正・木庭顕・樋口陽一 編著『憲法の土壌を培養する』日本評論社,2022.
https://nippyo.co.jp/shop/book/8811.html
(特に冒頭収録の鼎談)
を読んでおくとより分かりやすいかも。
こういうのずっとあるんだろうな。
"「ワシも後から必ず行く!靖国で会おう!」と言って特攻隊(ほとんど子供)を送り出した上官サムライ日本男子のその後⤵️"
https://x.com/jCjmmlgiyjxYQ1C/status/1582330240382402560?s=20
ほほう
"『世界』10月号のブラック・ミュージック連載で大きく依拠しているのは、シドニー・ミンツのこの本です。出たばかりのころはいまひとつ扱い方がわかりませんでしたが、日本語の本ではもっとも素晴らしい本のひとつだといまでは自信をもって言えます。品切れですが、なんらかのかたちで復刊を希望。"
「民度」は植民地主義語彙だろという指摘だが、これって90年代だと宮台が流行らせた単語だから、80-90年代においては論壇語彙が実際の階級や統治といった背景抜きでバーチャルな文化所属感の範囲で作用していた、しかし00年代以後はそのふんわりした使用法がグロテスクに見える段階に入り、統治層が元の意味で使い始める時代に入った、という説明で回収できる面もあるな。
90年代に使われるときには、麻生が言うようなニュアンスは希薄に響いた、ってのがある
https://yukito-ashibe.hatenablog.com/entry/2022/11/01/203958
すぐにわかる学術書の読み方 ~大量の本にどう向き合うか〜
(岡澤康浩(京都大学 人文科学研究所 助教))
阪神と東京の落差にとくに共感はないんだが、ピーポ君が踊るのマスコットと思い込むのは刺さった。https://x.com/ciotan/status/1703294196256543156?s=46&t=5mSltbi1UVoy9J3RPXDKUQ
『プラットフォーム資本主義を解読する』(ナカニシヤ出版,2023)
https://www.nakanishiya.co.jp/book/b10031736.html
やっと読み終わったので、紹介と感想を。
すごくざっくり紹介すると、ニック・スルネック『プラットフォーム資本主義』(人文書院,2022)で提示された論点を踏まえつつ、日本で関連する論考を発表している論者たちが、それぞれの研究のエッセンスを紹介し、さらに深く学び考えるためのガイドを提供する、といった一冊。
各章末尾に「ディスカッションのために」と題して、本書の記述をベースにしつつ、さらに議論を進めるための論点が提示されていて、ワークブック的な使われ方が意図されていることが分かる。単に読む、というよりは、ゼミや、読書会で使う本であることが意図されている感じではないかと。
引用ツイートが何個も重なってるが、その擬似ツリーごと読むと面白いツイート。
落伍者を見捨ててるから授業動画集約ができていたというのは、薄々思ってはいたが、やはりそうなんだな
https://x.com/paultommie/status/1702645309976068474?s=46&t=X2RUQ4Qbb8-DRqOgpyhdjg
あまり書き物ができてない。