旭東洋食堂 @千葉県旭市
特急の終点まであと少しという町にやってきて、今宵はアジフライ定食。
「アジフライねー」と厨房に注文が通り、はーいの声に調理が進む。まな板からトントントン、何かをかき混ぜる箸の音。昼光色の店内のテレビでは今日のニュース。カウンターに立てられている色褪せたコミック誌。いったいいつのかわからない週刊ポスト。斜向かいの作業着のお客さんはレジの横から新聞を持ってきて料理を待つ。一人客が数人だけなので会話の声はない。
暫くすると揚げ物の音が聞こえてきた。料理と一緒に持ってきてくれた、残り少ないマヨネーズのチューブ。
こういう昔ながらの食堂はいい。ファミレスじゃね、ダメなんだよ。
谷椿 @長野県松本市
このホルモン店はすごい。なんたって店主がすごい。
カウンター最後の一席に滑り込んだ瞬間からオヤジさんが喋りまくる。「どこから来た?え、電車で?なんで?」さらにコンロに火を入れて「何にしようかな、カシラでいい?」といきなり焼き始める。あとは目の前で焼いてくれながら彼はキンミヤを割らずに飲み続ける。オレが入店した時は既に酔っ払ってたよね(笑)
お隣はオレより年上の常連男性2名。兄弟だと。オヤジさんはずっと喋るからタイミングよく注文しないと何も食べられなくなるよと。たしかにオヤジさんは時々ヒョイとこちらに合図を送って、オレの鉄板から焼けた肉を勝手につまみながら飲み続ける。オイオイそれありか。そろそろ酔っ払ってきたと見えて、後は自分で焼いてと。
そんなこんなで時間は過ぎ、隣の兄弟は松本の和食屋のオーナーと知り、絶対来てねと言われて次回の訪問を約束してお開き。なんじゃこれ、いい店じゃないか。
いわし料理いなせ @大分県大分市
久しぶりの大分。関アジでも関サバでもなく、いわし料理専門店に。目指して行ったお店が予約でいっぱいで入れず、通りがかりで見つけたこのお店。40万匹くらい殺ったねぇと書かれたご主人の写真の古いポスターが店頭に貼ってある。とすると、今は60万匹超えてるか?それに惹かれて暖簾をくぐった。
刺身にはカボスを絞って甘い刺身醤油。大分だねー。同じ刺身でもその土地ならではの味がある。徳島に行くとマグロの刺身に酢橘を絞るし。
イワシフライも辛煮も美味しい。
ビールの後は、今日は日本酒は封印して、麦焼酎。宇佐市の兼八を。うわ、初めて飲んだけどこれは美味いな。いいちこで納得してたのを反省。これは水割りよりロックで飲むべし。
ご主人今日も次々とイワシを捌いていく。
浜木綿 浜松西インター店 @浜松市西区
高速道路のインターから繋がる郊外の大きな通り沿いにくると、飲食店は街道沿いのチェーン店だけになる。つまり、ツマラナイ。でもないものはしょうがない。
駐車場の入り口にドライブインと書かれたこの店に徒歩で参上。中華料理っぽくない名前の中華料理店。東海地方の地場チェーン店のようだ。それほどの期待もなく。
と思いきや、このよだれ鶏いい。中華街の本格的な味とは全く異なるんだけど、日本人はきっとみんな好き。そんな味わい。オレの好きなパクチーもいい感じ。
今日は月に一度の小籠包半額デーとあって、餃子や春巻等とともに点心を色々いただき紹興酒もいい感じ。
思いがけず満足の夜