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miso『鵺の啼く夜に』

オメガバースのヤクザものBL。
理不尽と暴力と呪いかけまくりの愛の話。愛もまた呪いとして、あとは陰湿で愚かなものとしてもしくは脇目もふらぬ類の信仰としてしか描かれておらず、救いのないどうしようもなさなのだが、そのどうしようもなさがとても良かった。

泥沼ですらなく、もう底なし沼の底の底で、意地と覚悟とハッタリだけで(あと暴力で)それぞれの愛と生存を絡ませあい繋ぎ止めてぐちゃぐちゃにして繋ぎ合う、という、はぁーーーほんとうにどうしようもない。
好きです。
αもΩもβももう、言ったもん勝ちやったもん勝ち通したもん勝ち、お前がそう言ったし俺がそう決めたからそれ! でしかないカオスで、大変好みでした。
オメガバースおもしろいね。
おすすめしたくなるけど、暴力描写いっぱいなので注意。無理しないでね!

amzn.to/3Lxo2ko

尾上与一『セカンドクライ』、読了。

おもしろかったが、受けくんが被虐待児である必要はあったのだろうか。
「被虐待児」の描写として誠実さが足らないわけではない、とは思うけど、キャラ付けのエッセンスでしかなかったようにも感じた。
日常の極端なでこぼこの説得力ではあったけど……
シリアスな話が脱力をもって描かれているのはめちゃくちゃ好みだったけど、まだいけるよ!!!! みたいな感情も大きくて、惜しいような、完全燃焼しきらなかった心地。
作者へのもともとの期待値が高すぎるのは自覚してる。

あと秘書さん好きです。

あとあと攻め→受けの恋はわかるが、受け→攻めの方は今ひとつわからん。
その感情がちゃんと本物であることは、後半すごく伝わるんだけれども。

例えばもし同じ設定でこれを書いたのが木原音瀬や安西リカだったら、どうだったかなぁという想像はしてしまった。エグいに強くコミカルいける木原音瀬さんと、「日常」の描写に特筆すべきところばかりの安西リカさん。

ともあれこれももしまた続編とか出てくれるなら買いたい。
★5と迷って4になってしまった、程度の盤石のおもしろさでした。おもしろかった!

amzn.to/3JPzIxu

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尾上与一『セカンドクライ』

作者と誘えの方の組み合わせだけ見て「とりかえず買おう」と買ってみたわけですが、冒頭読み始めですが今のところ、好きだなーーーーーめちゃくちゃ湿度が高い。
シリアスにしかならないだろう書き出し。救いが見える結末にはおそらく至れるのだろうが、いやどうか? という疑いを抱かざるを得ない程度の不穏さ。
こういうのが読みたくなるときも、あります。

BLの箸休めに別のBL読んでいくスタイル。

amzn.to/3z6LkX3

KJ・チャールズ『捕らわれの心』読了。カササギの魔法シリーズ2/3冊目。

文体と舞台設定が絶妙で、読んでいて心地よい。「この時代のこの雰囲気の作品にはこの文体やこの言い回しだと空気感出る 気がする!」という読者の感触の体現というか。プロの翻訳のありがたみよ。

仕事や生育環境の差や、「持てる資本の差によって」自らのセクシュアリティへの取り扱い・姿勢に残酷な差が出ること、そもそもそれは社会に原因があることとかが、特筆するまでもない前提としてあるのが心地よい。物語に浸れる。
女性たちの振る舞いも「この時代でこれは許されたのか?」と疑問になりつつ、「でもこの環境の人らだもんな!」みたいな納得感。

作者さんの別作品でビアンCPがめちゃくちゃかっこよく活躍していたのは、芯として本物なんだなぁ。

しかしこの時代の中国(上海)で同性愛者がどういう扱いだったのか、私は全然知らないんだけど、この作品で描かれている通りなのか? 中国ではいつ、なぜ今みたいになっちゃったんだろ。調べなきゃ。

ストーリーは、ただただ普通におもしろいです。
次が最終巻。自由にラブラブできる環境手に入れて欲しいよ〜っ

amzn.to/3Ly9px3

銅チケ10連ガチャ、わりとssrきてくれるのよね。ようこそ!!!
わたし、おシャイ、好き〜!!!

墨香銅臭『天官賜福』、日本語訳版の2巻、電子書籍がきたぞーーーっ(書いました)

amzn.to/3Tj62ff

早寝電灯『52ヘルツの共振』

早寝電灯さんの作品はだいたい常に好きなのだけど,今回はちょっと新鮮だった。コマの空気感(テンポ?)がところどころ新しかったのと,絵も少し違ったような……?
そして,何より,肌色シーンがある!!! すごく意識してしまった。いたしている!!!

早寝電灯さんのオメガバースってどんなんだろ? って思ってたけど、とても早寝電灯さんだったと思います。
オメガが首ガードつけるなら、そりゃアルファだってマウスピースつけたりもするよね。言われてみればそりゃもう,ほんとそうなって当然然るべきだったじゃん?? でも私マウスピースは初めて見たのよ!!! わぁ!!! となりました。

公平であること、自分の身体は自分のものであること。自分で自分をコントロールできるという希望と、できなくても絶望では必ずしもないこと。
そして、辿り着けなかった絶対に理解し得ない声の孤独への憧れと、そこから一番離れた場所に至ったからこそ、その孤独の一端に触れたこと。
こういう、ひそやかで繊細な誠実さが早寝電灯さんだなぁ〜〜〜健在!!! という感じでした。好きです。

amzn.to/3JfvRZi

西修『魔入りました! 入間くん』31巻

一言感想のみですが、おもしろかったよ!
幕間というか、休息の巻な気はするんだけど、振り返るとそういうのが尊いじゃないですか……

amzn.to/422H1co

おがきちか『Landreaall』40巻

ダンジョン編クライマックスで、主人公ボロボロだし緊迫したシーンのはずなのだが、ずっと爆笑していた気がする。
サーに回転を加える!

自分たちが正しいと信じ、非人道的だと感じた他者の生き様が、それを善意で変えてしまった側が、それは本来大切な誇りであったと知らされるというのは想いがあればこそ辛い話で、でもそこを見ずにおくことは絶対にできない、そうでないと誠実ではあれなくなってしまうことだから、うわぁーーーーーとなる……んだけど、そんなことを思いながら爆笑していた。
『Landreaall』はいいぞ。

おがきちか作品は実はエロも含め単行本、電子になっているものはすべて読んでいるが、最終的にはどの作品読んでも「おがきちか……!」となる。一貫性があるというか。

今回、最後の最後に商人がご指名受けてやりとりすることになるくだりとか、『エビアン・ワンダー』思い出してニコニコしてしまった。
『ワールドトリガー 』のあの会見に大興奮する人たちが大好きな類のやつです。私のことです。
次巻もたのしみ!

amzn.to/3ZX9xdt

『進撃の巨人』進捗です。
アニメで観たところまでで止めて、その先はアニメを先に見るようにしようかな……とか思っているんだけど、そこでとどまれる自信はないよ。

あと作中内でも「歴史は繰り返す」やりまくっていて、因果とか業のめぐりとか言ってもいいんだけど、そうなるとつまりやっぱりエレンは最初から自分の存在をそのポジションに置くことをこそ目的にしていまこんなんやってんだろうなぁとしか思えなくて、さてはこれ最後まで知ってから読み返すと「マジかよ実は最初から……描かれてるじゃん……っ!!!」てなる類の作品だな? と思いました。
好き好き好きー!

中村明日美子『home』

大事に積んでいたのを、ついに読んでしまった。はぁ……好き。
長々と感想書ける作品ではないのだよな。
良かったです。

amzn.to/3Yo0CAE

たらちねジョン『海が走るエンドロール』4巻

おもしろかった。4冊の中で一番好きかも。

たらちねジョンさん好きなのに、この作品には今ひとつハマれてなくて、理由はたぶん「対象のマジョリティ化」だったと思う。
この人の作品は、リーチする母数は広くはないかもだし、その中でも物語は平らに見えて、しかし特定の人たちにはものすごく深く刺さる! ような、そういう作品だったように感じていた。
紙鑢みたいに削られてしまうんだけど、お水でさーっと流されると陽だまりがあった! みたいな。今作は違う。

これまでの作品は、モブたちすらまた肉をもった「人間〜!」だったが、今作はそういう体温を感じられていなかった。
「キャラたちの人生があって、それが物語に整えられて提示された」みたいな感じだったのに今作は、展開のためにキャラがいて、そこに物語がひっつけらている、みたいな……。

でも4巻は、少し人間ぽさが見えてきた気がする。それはうみ子さんの変化が、そうだからなのかも。うみ子さんが人間になってきた?

5巻も楽しみにしたい。楽しみに続きを待てるようになって嬉しいな。

amzn.to/3J8BlWU

きはら記子『泣き虫大家のみくるちゃん』

・ジャケットは好みではなかったのだが、作者買い。勝利です。
・みくるちゃんかわいい。七三分けに瓶底眼鏡、なんか「可愛い顔隠し」とか漫画的な理由かと思ったら違かった。そしてかわいかった。
・話の流し方、ペースが独特で心地よい。
・群像劇だ〜! と思ったし、好きなんだけど、群像劇としてはもっとイケる気がする!
・私はもうおばあちゃんに移入してしまった。子らよどうか幸せに生きていておくれよ……
・ピュアピュア!
・みくるちゃん、おとなしいし引っ込み思案風だから「おおっ」となったけど、しかし思い返せば頭っから「これがいいのかな? じゃあこれで! どーーーん!!!!」みたいなとこある子だったから、ラストのあれにもやっぱり納得がいくんだわ。キャラ設計とストーリーの組み合わせも、おもしろいだけでなくかっちりぴったり噛み合っていて良かった!

amzn.to/3SFgM7E

3年前の3月1日、私はオノナツメさん『ACCA』のコラボカフェにいたようです。
3年前の自分がうらやましいよ……!

KJ・チャールズ『カササギの王』を読んでいる。
カササギの魔法シリーズ、全3巻(完結済)のうちの1冊目。

『天官賜福』1巻と極同様のセリフが出てきて、大興奮してしまった。それは私にとってはもはや、ほとんど愛と信仰の言葉なんよ……!
(アニメだとあの12話でcv.福山の潤さんが声にされていた、某セリフです)

amzn.to/3Sx6UwA

佐々大河『ふしぎの国のバード』10巻

いやこんなん絶対イヤなクソ野郎じゃん、というキャラクターを、イヤな野郎のまま「しかしクソと言い切るには魅力がある……」感じに料理して出してくれるのうれしいな。キャラクターの多面性を見せつけられるのが好きなので。

今回懸念していたのは、アイヌの描か方。
これまでこの作品では「日本(和人)」が客体として描かれていたけど、アイヌが描かれるとなると、その構図が変わるので。
これまでの構図の中でアイヌが描かれるとしたら、それはどうなのか……? 大丈夫なのか……? という不安、懸念があった。
アイヌは今回ほとんど描かれていなかったので、そこの判定は保留! しかし「和人」とアイヌとの関係性みたいなものは態度から窺い知れるものがあるようなないような……? という感じ。
今のところ、無理だ〜みたいな感触は抱いていないです。
11巻も見守りたい。

amzn.to/3Sorv6d

ソウマトウ『シャドーハウス』13巻

そろそろ前の巻を読み返さないとわからなくなってきた。
もとより、いろんな立場のいろんな存在がそれぞれに思いを巡らせて動いている物語だったけど、ここにきてその絡み合い方が密になってきており、おもしろーい!!!

救護班の彼の言い分は本当にそうで、しかしあちらもあちらならこちらにもこちらのそれがあるわけで、ぬおおおお。

顔の子どもたちの「人間らしさ」もそうなのだが、シャドーたちの「人間らしさ」としかいえないものもまた見え方が変わってきていて、没入をさせきらないつくりなのも、おもしろいなぁと思う。

amzn.to/41m9w4h

荒川弘『黄泉のツガイ』3巻

荒川弘作品て、安定しておもしろくてすごいな。
揺るぎないユルくんの揺らぎが見えて、「わぁーっ この子も人間の子どもだった時があったんだよなぁぁぁぁぁ」みたいな心地になってしまった。
いまも人間の子どもです。

ハガレンを思い出すような「解」の描写(?)があり、ラストに出てきたホラーみたいな「敵」(?)もぞわりとするいい感じさで、期待値は高まりますな。

でもああいう異形もともあれ、人間のえげつなさもヤバいね。

amzn.to/3ZgSQtm

田中相『天狗の台所』2巻

1巻のほうがおもしろかったな……なんだろ、なにがちがうんだ?
おにちゃんがまともそうに見えてほとんど頭抜けた食マニアである、ところに慣れてしまった うえに、普通にかっこよかったから…… なんか 普通だなって思ってしまったのか……?
オンちゃんむぎさんかわいくて好きなんだけど、「おにいちゃん」に特効ついてるので、全部がお兄ちゃん基準で見てしまってごめん!!!

熱出たお兄ちゃんがかわいくて頭良くておばあちゃんかっこよくて、子どもらには子供らの連帯があって、よかったなぁ。

3巻も楽しみなのは間違い無いので、ゆっくり再読などしながら待ちたい。

amzn.to/3Ku87CX

菅野彰『ドリアン・グレイの禁じられた遊び』

スピンオフなのだが、やはりこちらの2人の話、好きだ。
「凝っていた」と評する時間のうつくしさを、うつくしいものとしてそれも大事にしていて良いというのは、やさしさだなぁと思う。

少しギョッとなったのは、篠田さん(好き)が「ノンポリ」であると明示されていたこと。
まぁ、なので、だからこそ英智さんのような苛烈な王と、この穏当な社会性と倫理観とを手放さない(とはいえ大変に強い芯を持っている)篠田さんとの、いつかどこかでの出会いなどを見てみたいわけなのだが、それはそれとして。

「ノンポリ」でいられるのは、ただの傲慢と無責任でしかないことが明確な社会に私はもう生きてしまっているので、「感情がとまってしまった」のだ。
ひとりで無人島にいるのでもなきゃ、「ノンポリ」でいることが許されるというのは、その事態自体が、とんでもなく不遜なものと思う。

話ズレたけど、いやでもこの巻を政治に触れることなく思うのは無理では?
英智おにいちゃんにはお仕事とってもがんばってほしいな。

宙人くんと双葉さんは、どちらも大変頑張りました。好きだよ。

amzn.to/3Sqm8TS

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