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菅野彰『色悪作家と校正者の別れ話』

2人の間のどちらが「王」なのか、ついに明言されてしまいましたね。いや知っていたが。

篠田さんの魅力が止まるところを知らず、大変に好ましい。
あと弟君には心からしあわせになってほしいな……ほんとうにいい子だよ。

箸休めのような日常を3つ重ねた、短編集のような趣の1冊だけど、こういうのがあとから効いてきたりもする。
ともにあることと、ともにはあれないことが確認されたのは、きっと大切なことだったろうな。
(保守派の「結婚するまで同棲なんてあり得ない」論のあり得なさを思ってしまった けど、そちらこそが誠意というのももちろん理解はしますが)

あちらの2人もちらりと出てきて嬉しかったな。好きだ。

amzn.to/3XWHbij

菅野彰『色悪作家と校正者の別れ話』を読んでいる。

まだ序盤なのだが、何気ない会話の中で出てきた「助ける相手を見誤らないというのは、生き残る力ですよ」というセリフが刺さった。刺さるセリフの元々多い作品ではあるのだが。

力がなくとも見誤らずに済むために、本来行政に福祉課がある、というか福祉というシステムがあるのだが、日本は本当にそこが脆弱で、つまり社会としてあまりにも未成熟であるということなのだろうなと、あらためて思い知った心地がした。
未成熟なまま根腐れ著しく死に体なのだから、救いがない。。

amzn.to/3xGKe3x

菅野彰『ドリアン・グレイの激しすぎる憂鬱』

大変におもしろかった。いやあのねちっこくてめんどくさそうな陰の人が、なんでこんなおもしろさ100%オーバーな事態になっちゃってるんだ?! 最高!
冒頭からフルスロットルでずっとおもしろかったわ。このシリーズでついにギャグかな?! て思っちゃった 好き!

一方で、宮沢賢治の鮮烈だったりきびしかったりするうつくしさ、孤高の峻烈さ鋭さを損ねず見せつけてくる筆致は相変わらずでうっとりしたー。
波長がズレると途端に読めなくなる作家さん(文章)ではもとももあるんだけど、じゃあ今はちょうど波長があっているのかな?

「服を着せない」と言い切った受けさんがカッコ良すぎた。エロスではなくマイフェアレディの、そのもとの戯曲になぞらえてのセリフです。
そりゃ「虹色」の取材申し込みも来るよ。不可抗力だったようだけど、華麗に翻って背筋伸ばして受けて立ってる。痺れるね。

シリーズまだもう少し続いてくれて嬉しい。大事にしたい。

amzn.to/3xG8p1J

今日は!!!! 田中相『天狗の台所』2巻の発売日です!!!!!
やったぁーーーーー✨🙌✨💕💕

amzn.to/3Sg5oyI

菅野彰『ドリアン・グレイの激しすぎる憂鬱』
ジャケットでこっちの方が好みだなぁと思いつつ買っていたはずなのに、ここまで読み進めてやっとわかった。
表紙のこの2人、あの2人だ?! ここの2人がこうなんだ?! うわぁーーーーーっ それ最高絶対好きじゃん!!!! の気持ちで大興奮しています。
もうすぐ昼休み終わるから、仕事終わったら読むよ。わぁー!!!!

amzn.to/3khpxb9

菅野彰『色悪作家と校正者の多情』

おもしろかった。どんどんおもしろくなるな。
保守的ジェンダー観の強化にもなり得るものなのでそこは留意が必要ではあるけど、クソ傲慢な俺様男が複数の年上の女たちに手も足も出ずそれぞれにコテンパンにされて地団駄踏んでいる様子、素直に可愛いんだわ。
それを見て、攻めのこと「色悪」としか言いようのない最悪なモテ男かと思っていたけど、実はあなた本当はモテないのでは?
「愚かな女がいい」とか言うのは、勝てた試しがないからただの願望だったのですねみたいに見え方の転換が訪れるのも本当に笑う。

受けくんは優しさや思いやりのつもりでうっかり引導を渡してしまうタイプなのだけど(人間レベルが不器用なので)、サクリサクリと攻めくんのこと殺し過ぎで笑ってしまう。もっとやって。私は俺様攻めくんの度量の広さに感服しつつあります。

読書感想が「一緒だと嬉しい」感覚について、悪く言えば「世界征服」だとした記述が心に残る。その願望は、悪く言えばだけど、根本的な無理解と傲慢、我儘だもんな。
たしかになー!

amzn.to/3Kw3iZA

菅野彰『色悪作家と校正者の純潔』

大変におもしろかった。時々振り回されるけどいつも横暴で強くて主導権握ってる攻めが、常識的にしか見えない受けのあまりにも読めず規格外な一端に触れて、文字通り駆けずり回って奔走させられてしまうところ。

ここにきて、受けくんの攻めに対する侵食度合いの、というか攻めくんの侵食され度合いがとんでもねぇというのが見えてきて、ニヤニヤしてしまう。
下手するとどちらともが身を滅ぼす、もう少し具体的にいうと彼らそれぞれの核の9割を占める「仕事に影響が出てくる」ので、もう少々したら一度心の整理など必要なのでは? と思うけど、それはそれとして「いいぞ、いいぞー!」の気持ちである。

なお新登場の当て馬さんも好きだなぁ。私はやはり脇キャラが好きなんよ…… 脇キャラが魅力的で、脇キャラには脇キャラの人生がしっかりあるような作品が好きです。

amzn.to/3xAHUuQ

菅野彰『色悪作家と校正者の貞節』

再読。
シリーズここまで読んでいたはずなのだけど、やはり朧にしか記憶がない。何度でも物語を楽しめるお得な脳味噌です。

性が「過剰」である、というの、私はすごくわかってしまうんだけどなぁ。そして「それでも求める」がわからない。嫌だなとか嫌悪とかは別にないけど、必要性もないというか。
菅野彰作品は、『毎日晴天!』シリーズでも明確に(あとがきか、どこかでいつか作者さんも語ってらしたが)「性」との距離が慎重に扱われており、
このシリーズはその点は入り口から崩壊しているので私はそこがどうしてもどうしてもどうしても、気に入らないのだが、
しかし、その距離感を言語化して探られていくような描写(試み?)は大変に興味深い。
やっぱり好きだなぁ。

あと弟くんが大変に可愛いね。健気で良い。弟くんの幸せを心から願うわ!!!

amzn.to/3xw44hM

上田アキ『恋が満ちたら』

『恋が落ちたら』続編。
ストーリーというストーリーが、あるのだけど、私にはあまり響かなかった。ただ、あの2人が可愛くがんばって生活してるなぁよかったなぁ〜みたいな感情は、生まれはした。
絵が綺麗。絵の綺麗さが作品選びの基準1・2番目にくる人ならおすすめする。もちろん好みはあれども。

amzn.to/3Ic0qP4

白川紺子『契約結婚はじめました。』2〜5巻(完結)

おもしろかったんだけど、期待値が大変に高かったので、それなり……みたいな感覚になってしまった。
典型的内助の功的な立ち回りをする年下の彼女、でもBLだったら攻めなので、そのキャラデザは最高ですねとはなりました。夫さんの方が受けなんだよな。あと檀も受けです。

セルフエスティーム的な、主軸ですが、恋愛が起点や契機になるのはいいんだけど、それが掬い上げるような形になってしまう構造が私は苦手で、そういう受け止めが強かったから「★3」評価にしたのかも。もうひとつ★つけるか迷った。

同作者『後宮の烏』は、男女バディで別離で『おんな城主直虎』の傷を癒してくれる作品で、あちらの方が好き。
いやでもこの契約結婚シリーズも好きですよ。良質な群像劇。

「椿屋敷」という建物視点で語られる物語なのだけど、同時に毎巻収録されてる短編、の形式で傍で展開されている「すみれ荘」の物語もよかった。
あちらはまっすぐな群像劇なのだけど、群像劇が大変に好きだし、だいたい「当て馬」とか「脇キャラ」とか、あとは「相方」とかの方にど沼るタチなので、おいしかったなぁ〜〜〜また食べたい!

amzn.to/3EkYnXP

白川紺子『契約結婚はじめました。』1巻、読了。

「ご飯の描写がおいしそうに感じやらる作品とは相性がいい」論、いままで一度しか裏切られたことがないので、たぶん今回も大丈夫なはず。

白川紺子作品は、やさしいのに情け容赦のないところが好きだ。ナイフはきっちり捻ってくるし、最後まで切り裂いてくれるところ。梅肉メニューおいしそう〜!

契約結婚 というのはおもしろい言葉で、なぜなら契約ではない結婚て前提として存在してないように思われるし、たとえば「契約結婚」という言葉に含まれる「実は恋情・愛情・性愛関係にはないんですよ、偽物ですよ」というニュアンス、「擬装結婚」である、という感じも不思議。
もともと結婚と恋情と愛情と性愛関係にあるかどうかは全て別個の話であって、結婚に必要なのはただただ両者の同意だけなのだから、恋愛関係になく利害の一致のみのエモーションの関係であったとしても、それは別に何もおかしくない、責められるものでも文句言われるものでもない、「普通」の結婚のはず。

まぁこの作品の2人には感情も、かなり、感じるけど。
続き楽しみ!(最終巻まで購入済み)

amzn.to/3Ej3vM2

澤村御影『憧れの作家は人間じゃありませんでした』1〜3巻。完結? 続刊? 不明。

エンタメ小説だ!!! という感じ。サクッと読める。24時間で3冊読めるくらいのサクッと感。
雰囲気は、「人が死なないミステリー」。ただし人は死んでいる。現代すこし不思議ファンタジー。

すごくリアルなところと、ふわふわしたファンタジーなところとがあって、距離感を掴みにくい。その掴みにくさもまた魅力的。

私は映画『羅小黒戦記』も、沢村凛『黄金の王 白眼の王』も履修しているので、その点思うところはある。めちゃくちゃある。いいとか悪いとかでなく、一体どうしたら……と頭を抱える方向性での思いかたです。

准教授のシリーズも特技の積読でもちろん揃えてあるのだけど、EXに夏樹刑事が出てくるそうで楽しみ。

シリーズ続いて欲しいし、ここで終わっても欲しい。
深まって、活躍されてほしい作家さんだなぁ。

amzn.to/3Eg8LjE

RENA『本橋兄弟』4巻まで(以下続刊)

好きです、好き好き! という前提ではあるけど、「腐女子」の「ナマモノ」の扱いとか仮にも一応成人して年上の立場としてそれはシャレにならんのにギャグにしてツッコミも入れたら許されるとか、ほんなことはねぇからな?! みたいな心地にはなります。
あと担任、てめぇもだめだ。

目つきの悪いこのめちゃくちゃかわいい兄が愛されの総受けなんだと思うんだけど、いやあほんとめちゃくちゃ……報われてくれよな……ギャグ漫画相手に、どうしてこんな心からの祈りを捧げなければならないんだよな。

この兄の、しかも「救い」がないバージョンな事態って、シンカリオンに出会えていなかったときの、そのまま「普通」に成長していたら清洲(推し)がたどっていただろう道そのものじゃんねと思うので、本当に他人事に感じられない。他人だけどさぁ………………

魔法少女オタの友人くんと、店長さんと、弟の塾にいるあの斜に構えた君などなどモブまで魅力的で、良いことですな。
続きも楽しみに待つ。

amzn.to/3S0EVoV

RENA『雷神とリーマン』全5巻(完結済み)

ラストで号泣するタイプのギャグBL。いや泣いてはないですけど、「はぁ〜〜〜〜〜〜〜(しみじみと噛み締める)」の余韻を大変に楽しみました。
あまり言葉で説明するべき作品ではないように思う。ギャグと、大河的情感の揺さぶられ方を両方味わえるので、それぞれがお好きな方にはぜひ、とすすめたいな。

『荒川アンダーザブリッジ』とかを少し思い出したんだけど、あちらはホモいじり的なものとか「デンパ」的な揶揄をまんまギャグにする感じとかあってすごく嫌だったんだよね。
荒川好きだったけどほんと無理だった、みたいな人は、嬉しい馴染み深さを感じながら楽しめるBLな気がする。
エロシーンはないです。
はらだ『ワンルームエンジェル』好きな人も、もしかしたら好きかもな。(私は大好きです)

表紙を重ねるごとに近づいていく2人の距離感、大変に良い〜〜〜

amzn.to/3IsYB1f

犬井ナオ『俺に絶対、触れちゃダメ』

あらすじすら読まず、表紙にすら注目せずの、完全なる作家買い。勝利。

ロミオとジュリエットを意識した結果の納豆とのことで、いや納得感は高いです。『銀の匙』履修しているので。
受けくんの、ちょっと変わった子かな? という感じの真っ直ぐすぎるところが大変好感度高いんだけど、その受けくんから見ても「おもしろいやつ」の攻めくんも良い。
日々ぼんやりと学校で納豆を配り歩き、彼に魅せられる人々は納豆と自分とを比較し、もしくは天秤にかけ、玉砕していくのである。文字にすると意味がわからないのだが、そうだよなぁ〜となるし(なるよね?)、かわいいので、いいと思います。

ロミジュリこれどうすんの? と思ったら、ど真っ直ぐにそっちの方向で、オッケーハッピーめでたしめでたし✨🙆‍♀️✨でよかったです。
サクッと読んで充実してニコニコしたいときのBL。

amzn.to/3xoK3to

菅野彰『色悪作家と校正者の不貞』
新刊発売記念の再読。シリーズ1冊目。

菅野彰作品は基本的には好きなんだけど、文章に癖があるので、読めないときは本当に読めないし、「こういうことか……!」と沁みるまでに時差がとてもあったりする。(ただしこの時差は、私側の理解と心の準備の問題)

今回再読なのだけど、このシリーズにあまり近付いていなかった原因を再確認したし(原因隣接事項として、攻めの傲慢が心から気に入らないし)(キャラは嫌いじゃないむしろわりと好きかもなのに)、
一方で、これだからこのシリーズはおそろいしいし、好きなのだ、ということもまた再認識させられた。
愛とか心とかと現実と感情って、釣り合わなかったりままならなかったり、持て余すし、見据えちゃうと抱えきれないよねぇ……みたいな話。

シリーズは最新刊含め8冊。7冊目まで購入済みで、この1冊目含めて3冊目までは既読。
ゆっくり再読すすめつつ、最新刊までやはり追いたいな。最新刊も買います。

なお最新刊は、先週発売の『色悪作家と校正者の初戀』。8冊目で「初戀……?」となるが、この作者さんなら、あり得る。

amzn.to/3I0yAFk

小西明日翔『来世は他人がいい』7巻

このシリーズ、なにがおもしろくて追っているのか自分でもわからないんだけど、惹かれてしまうんだよな。
吉野さんが好きなのかも知れない。不器用ないい子なんだけど、きっちり極まってておかしいところ。情があって度胸があって頭が良くて、最後には自分のペースしか守らず筋はきっちり通す点、見ていて気持ちいいに決まっているというか。その上おもしろくてかわいい。
ここまで書いてて気づいたけど、好きなんだろうなぁ。
吉野のこと大好き大好きなメンズが複数いるんだけど、しっかり吉野様をお支えしたまえよ、の気持ち。霧島の性格の悪さが、そのへん頼り甲斐ある「かのように見える」から応援もしたくなるんかな……?
翔真も好きですが。

なお彼の人の宣伝ムービーcv.が神谷さんと知ってめちゃくちゃ興奮した。

amzn.to/3xdWvMB

田沼朝『四十九日のお終いに』

短編集。恋愛なのかそうじゃないのかも曖昧だし、百合ぽいものも男女を感じさせるものもBLだ!!!! というものも、全てが混在していて、どれもが良かった。素晴らしいな。

「こういうのお好きじゃないですか?」って提示されてる感があるんだけど、その提示のされかたも好みの範囲内。

突然肩の力を脱力させにくる、みたいなテンポは『いやはや熱海くん』の方が洗練されてはいるけど、こっちも全然、魅力的だった。

初期短編の田中相と吉田秋生と昔のヤマシタトモコの無理のないハイブリッドという感じがあるなーと感じたのですが、それはさすがに気のせいかも知れない。さすがに素晴らしすぎるもの。でも気のせいじゃないかも知れないけど。好きだ。

この作家さんと出会えて良かったな。『いやはや熱海くん』お勧めしてくれた方々、ありがとうございました。

amzn.to/3JWxWeC

三宅乱丈『fish』4巻。

息継ぎの1冊だと思うんだけど、三宅乱丈のシリアスラインの息継ぎは、重いんだよ……
「ふと耳にした故事や曲名から推しのことを思い出して、耐え切れず胸の痛みに喘ぐハメになる」というあの現象は、身に覚えがありすぎてちょっと笑ってしまった。笑えんけども。

サトルもさーヒロキもさー辛いなぁ…… あの謎の少年のキーマンっぷり、どうなるんだろ。今巻では全くわからなかったが!
続き楽しみに待ちたい。

amzn.to/3XED9Lr

あめきり『ちょっと待とうよ、春虎くん』

いろいろ思うところありすぎたので、読書記録の感想ページのリンクを貼った。感想詳細はリンク先参照。

所感まとめとしては
・かわいい
・青春、春だ!!! 2人ともいい子〜っ!
・「ホモイジリ」えぐい、寮生活だからますますエグくてとても辛い
・これをここまで書けるなら、あちら側のことももう少し書いてもらえないか? 期待したくなっちゃうんだが???
・そして、なぜ受けくんだけなのか???? 受けくんはゲイで攻めくんはゲイではないMSMでその両者の違いを無意識下に了解しあっているということなのか????(だとしたら認識力が高すぎる、あり得ん)
という感じ。

巻末おまけ漫画の、ドラストで初めてコンドーム買う話は最高でした。最高!!!
初めてのコンドーム買うストーリーだけを集めたアンソロジーとか読みたいよね。そんで学校図書館に置こう。

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