『日本社会とポジショナリティ
沖縄と日本との関係、多文化社会化、ジェンダーの領域からみえるもの』https://www.akashi.co.jp/book/b646041.html
内容説明
集団に起因する不平等や差別。それが個人同士の間で現れる諸相を捉える視点としてのポジショナリティ。沖縄と日本との関係、性差・ジェンダー、多文化社会化など、定量的調査を含む現代日本の具体的な事例から動態を読み解き、状況変革への共通了解と協働条件を提示する一冊。
ダニー・ネフセタイさんへのインタビュー
>イスラエルにはナクバについて書かれた本もあるが、あえて読む人は非常に少ないという。「自分の国が加害者だったと認めたくないから、わざわざ調べようとはしない。日本で言えば、従軍慰安婦問題や南京虐殺と似ている」と話す。「自分の国の非を認めるのは大変なこと。今回のガザ戦闘みたいなことをやっても、それでも自分の国が悪いとは認めたくない」
>最後に、イスラエルの学校で使っているという地図を見せてくれた。「この地図にはガザとの境界線はあるが、ヨルダン川西岸との境界線は描かれていない」。イスラエル以外で使われる地図では、イスラエルと西岸との間には第1次中東戦争の休戦協定で1949年に引かれた休戦ラインが描かれ、西岸にはパレスチナ自治区とイスラエル占領地が混在している。しかし、イスラエルで使っているという地図に休戦ラインはない。「西岸はイスラエルだという教育だ。イスラエル政府が意図的にやっている」
https://nordot.app/1151511549889872579?c=39546741839462401&s=09
「さまざまな人と 共に生きよう」 川口でヘイトスピーチ反対パレード
https://www.tokyo-np.co.jp/article/324209
https://www.iwanami.co.jp/book/b223928.html
“猛暑のなか、天皇が坑内に降り、「下積み」の「一種特別な卑しい社会」の人びとと同じ地点に立つという行為が、炭鉱労働者の心を見事に掌握した。自らも炭鉱労働を経験した上野英信は、過酷な労働と圧制と搾取のなかで、炭鉱労働者自身が自らを「下罪人」「亡者」と自嘲していたことを指摘しているが(上野英信『追われゆく坑夫たち』岩波新書、一九六〇年)、天皇の行動は、炭鉱労働者のこうした被差別意識に希望と映ったのである。”
https://www.iwanami.co.jp/book/b223928.html
“敗戦直後、昭和天皇には戦犯論、あるいは退位論もあったが、GHQは占領政策の遂行上の利点を重視し、戦犯として追及することも、退位を求めることもしなかった。
天皇は、GHQの意向に沿い、「人間天皇」「象徴天皇」の姿を国民に印象付けるため、一九四六年二月から全国巡幸を開始する。まさに、それは「象徴天皇制へのパフォーマンス」といえる行動であった。[坂本一九八九:まえがき]。しかし、巡幸の目的はそれだけではなかった。戦後の社会運動、労働運動の高揚のなかで、労働者と親しく接するという言動を通して「労資協調ムード作りに、天皇が一役買っていた」のである[鈴木一九七五:五九、六四―六五]。これは明らかに政府やGHQの意向を受けた政治的活動であった。
天皇の巡幸先として積極的に炭鉱が選ばれたのも、石炭産業が戦後の経済復興のために重要であり、また、炭鉱の労働運動が激化していたからであった。”
[寄稿]民主主義の廃墟―大量消費の果てにhttps://japan.hani.co.kr/arti/opinion/28869.html
“「天皇制は何故やめなければならないか。理由は簡単である。天皇制は戦争の原因であったし、やめなければ、又戦争の原因となるかもしれないからである。」「馬鹿げた侵略戦争を世界中に仕掛けた以上、日本は世界に対してその責任をとらなければならない。天皇制と封建主義とが日本を好戦的にした根本的理由であるならば、その理由を除き、天皇制を廃し、封建的残滓を洗い、再び好戦的になり得ないことを実行を以て世界に示さなければならない。」
ここに引いたのは日本敗戦直後1946年3月21日に東京大学「大学新聞」に掲載された「天皇制を論ず」という寄稿の一部である。筆者「荒井作之助」は、のちの評論家・加藤周一の筆名である。加藤周一は天皇個人と天皇制を区別して議論することの必要性を強調しながら、天皇制という制度の廃絶を主張しているのである。戦後間もない時期、日本の中にもこのような正論が芽生えていた。それが今では、ほとんど誰も天皇制の廃止を口に出さない社会になったのだ。”
ブログ更新しました。
くたばるのは、忌々しい社会や歴史を書き換えてからでも遅くはない~吉野靫『誰かの理想を生きられはしない』 - 達而録
https://chutetsu.hateblo.jp/entry/2024/04/28/120000
ZINE を緊急出版しました。
産経のトランスジェンダーへの反医療本について、読んでヘイトではないと判断してしまうひとが出てきていることについて、私たちの思うところを書いています。
改めて、「これを読んで」と勧めることのできるたくさんの本を書いて出版してくれたいろいろな立場の方々に感謝と敬意を感じています。
札幌周辺のかたはどうぞお声がけください。29日は紙で持って北大周辺にいます。
https://sites.google.com/view/nijiiroobake/
https://x.com/nijiiroobakeya/status/1784611927832048112?t=LbnrHQPFSRKY8eNLRnWTuA&s=09
トランスジェンダーって簡単に診断もらえて医療的なケアを受けられるんでしょ? っていう言説と、精神疾患って簡単に診断もらえて障害者割引とか利用できるんでしょ? っていう言説、どちらも現実の手続きの煩雑さや当事者の痛み・苦しみを矮小化しているし、医者による診察や診断なんて嘘やデタラメばかりだとでも言いたいような反科学的・陰謀論的な態度だしで、マジで遺憾です。
“七三一部隊の人体実験は日本陸軍内部の秘匿事項でしたが、人体実験で得られた成果は関係する東京帝大・京都帝大の医学部教授のもとに送られるなど、日本医学界を巻き込んだ巨大構造のもとで公然の秘密のようにおこなわれていました。七三一部隊を率いた石井四郎は、人体実験の情報を米国に極秘で渡すという交換条件で東京裁判で裁かれることはありませんでした。七三一部隊や関連する部隊で働き、戦後、戦犯として裁かれずに逃れ、要職に就いた者も少なくありません。”
“この文脈であらためて注意を喚起しておけば、戦後、戦争責任を問われなかった最大の責任者は「大元帥」であった昭和天皇(一九〇一─八九)でした。すなわち、昭和天皇は〈戦前〉と〈戦後〉が断絶しつつも連続している関係性の象徴でもあり、石井をはじめ「免責」された者が戦後社会の中枢に居続ける構造を可能にしてきたのだと言えます。”
第一三講 近代日本の〈闇の奥〉──人類館、朝鮮人虐殺、七三一部隊
野蛮の言説 (春陽堂ライブラリー 2) 中村隆之https://www.shunyodo.co.jp/smartphone/detail.html?id=000000000692
なぜ「歴史のなかの朝鮮籍」なのか
──著者が語る朝鮮籍をめぐる問い・前編鄭栄桓
http://www.ibunsha.co.jp/contents/chong_younghwan01/
“しかし、GHQや日本政府の対応は真逆で、彼らを引き続き日本の管理下に置きたかった。だから、国籍は離脱していないので変動しないという立場を取ります。つまり、外国人登録令に違反したり、許可なく朝鮮半島から渡航したりした人は、拘束し、場合によっては強制送還したいわけです。”
“そういう意味では、外国人登録令とは、大日本帝国崩壊後も朝鮮人に対して植民地主義的な支配を続けたいという要望の下に、朝鮮人の法的地位を日本の管理下に置き続けようという法令であったと言えます。また、しばしば指摘されるように、日本国憲法施行の前の日に、天皇の最後の勅令として施行されたという事実は、極めて象徴的な意味を持っていると思います。”
なぜ「歴史のなかの朝鮮籍」なのか
──著者が語る朝鮮籍をめぐる問い・前編鄭栄桓http://www.ibunsha.co.jp/contents/chong_younghwan01/
“(前略)当時の在日朝鮮人団体からは、「外国人として認めてほしい」という要望が強かった。日本政府は朝鮮人が「独立国民」であることを認めず、平和条約発効までは国籍は変動しない、との解釈を採っていたからです。つまり日本は敗戦したが、朝鮮人は依然として日本の「帝国臣民」だというわけです。他方で参政権を停止し、外登令の適用対象にすることで権利だけは奪っていく。朝鮮人団体はこれに抗議したわけです。外国人登録をさせておきながら、なぜ、解放された民族として扱わないのか、と。他方で、在留権の問題に関しては、「外国人だからいつでも強制送還していい」というような認識には全く立っていません。植民地時代に在日朝鮮人が形成された歴史的責任から、在日朝鮮人が自由に日本に居住する権利を認めてほしい、だから解放民族として扱い日本の臣民とは見なさないでほしい、そして同時に、日本に自由に居住する権利を与えてほしいというのが朝鮮人団体側の要望だったのです。”
「国籍」をめぐる植民地主義と現代の課題──著者が語る朝鮮籍をめぐる問い・後編鄭栄桓
http://www.ibunsha.co.jp/contents/chong_younghwan02/
“その際に見落としてはいけないもう一つの問題は、家父長制とジェンダーの問題です。戦後になって、朝鮮人を様々な権利から排除していく際に、戸籍という手段を用いた結果、朝鮮人男性と法律婚をした日本人女性も「朝鮮人」として扱われて同じく権利から排除されることになった。平和条約発効の際に国籍喪失をする「朝鮮人」にも、こうした日本人女性が含まれた。”
“もし植民地時代、朝鮮戸籍に入った日本人男性が多く存在したならば、おそらく日本政府はこうした措置は採っていなかったでしょう。戸籍によって日本国籍喪失のラインを引いてしまうと、日本人男性は外国人になってしまうわけですよね。統治する側にとってそれは許容できなかったのではないか。逆に、朝鮮人の「家」に入った日本人女性が、「国」の構成員から除外されることは特に問題視されなかった。そういう意味では、レイシズムと家父長制の両者が非常に重要です。”
“大日本帝国、そしてそれを継承した日本国にとって、国籍の帰属は戸籍、そして「家」という制度の強い影響を受けたのです。”
読んだ本 これから読みたい本のメモ 思うことなど トランス差別に反対しています