今日のメインはゴーリー展だったんですが、原画をじっくり観られてかなりよかった。ケープコッドに移住後、コミュニティカレッジでエッチングを学んでいたこととかは知らなかったので興味深かったです。『狂瀾怒濤』のスクランプがふさふさしていてよかったし、親交のあるバレリーナに手作りのカエルのぬいぐるみを贈り、バレリーナはカエルを連れて観劇したりしていたというエピソードもかなりよかった。
でも美術館でいい絵をじっくり観た後に売店で印刷の粗いグッズを見るの、わりと微妙な気持ちになるな〜〜 ついもうちょっとがんばってほしいとおもってしまうが、むずかしいのかな。ゴーリーはほぼモノクロなので、色味が気持ち悪いということがないのはよかった。ポストカードやマスキングテープとかはよかったです。あと印伝カッコよかったな〜〜
『パクシ』は全話収録されたDVDもないっぽいな〜〜 『パクシ』はたしかイルカから進化した種族の一家とたまに謎のワニのおじさん(バルタザール)や虫が出てくる、昔NHKでやっていたクレイアニメです
検索すると「パクシ 怖い」と出てきてショック、めちゃくちゃかわいいが?? 食いしん坊でよく紙袋に入ったまんじゅうかなにかを食べている
前作?の『カロとピヨブプト』にも同じ種族っぽいのが出てくるんですが、なぜか『カロとピヨブプト』はYouTubeにもあるし、LINEスタンプまである! パクシも同じにしてほしい
https://twitter.com/k6qx0o0ixbd5zpm/status/1298970811705917440?s=46&t=IyLS9vrmciUCRSKpgs9g-w
昨日は難民移民フェスに行って語りや音楽を聴いたり、ミャンマーの甘いものを食べたりした後、新宿で「すべての武器を楽器に」というフリーライブに出ていた踊ってばかりの国を観て、その横で売っていたビッグイシューを買って帰りました。なんか妙に正しいっぽいことをした日って感じで若干気持ち悪いが…
食べものの店はぜんぶ列ができていて心が折れましたが、たまたまそんなに並んでいない瞬間があったのでよかった。でも遅い時間に行ったので人気のものはほとんど売り切れていたとおもう。
家族連れも多かったし、ゼミで来ているっぽい大学生らしき人たちも結構いた。制服を着た高校生もいた。
難民のかたの話は途中で時間オーバーになってしまって残念だった。そのかたはカッコいいTシャツと鹿と魚のふりかけも売ってたんですが、数が少なく買えなかったのでそれも残念。アフリカ出身のかたたちのジャンベと歌、FUNIさんのステージも聴けてよかった。
新宿でやっていた路上ライブも、ああいうところでデカい音を出して平和を訴えるというのが気持ちよかったし、最後の「Ghost」もちょっと凶暴でよかった。政治は生活と地続きなのだから、音楽にそれがあふれだすのは自然なことだし、音楽じゃなくてもおかしいことはおかしいと言っていかないといけない。
よこはま万作・萬斎の会を観てきましたが、おもしろかった。考えたら10年くらい観てなかった。なので孫をみるのは初めて。
演目は「子盗人」と「孫聟」。萬斎は相変わらず表情と声がずるい。なんだかんだ他にいないんだよな。万作は幕間で出てきた時、以前よりさらに声が苦しげでこの後大丈夫なのか??とおもいましたが、やはりめちゃくちゃ巧い。ボケかけだけどイベント大好きなおじいちゃんの役ですが、聟が来るのに厄介払いされたことに勘付いてぷりぷりしながら橋懸かりを杖をつきつき出てくるところとかかわいかった。孫は顔立ちや声はわりと父に似ていて、おもいのほか長身でした。ただ演技はまだコチコチしているので、がんばってほしいです。
万作の思い出話もかなりおもしろかった。晩年の万蔵(父)が「花子」の終盤で驚くところで入れ歯がポーンと飛び、でも後見の万作は近眼だしもう一人も高齢で何が落ちたのかわからず、オロオロしているとハケる時に万蔵が蹴飛ばして手元に来て、やっと慌てて懐に回収したという話がツボだった。万蔵が面を打っていた話とか、ちょっと黒式尉の話が出たのもよかった。ガチファンとおぼしき人が「今日は頭がはっきりしてらした」と話しているのが聞こえましたが、来年で初舞台から90年と話していたから、そりゃそうだよな。しかしすごい。
寺尾紗穂さんのライブで、ドラマーのあだち麗三郎さんのパートナーが諸国調味料探訪という屋号でつくられているサンラーを買いました。食べるラー油的なものですね。個人的にはもっと辛くていいなとおもうけど、シナモンやカルダモンの甘い香りがして、ごろごろ入っている山くるみがおいしい。
そういえば好きなミュージシャンが物販で調味料を売りがちかもしれない。折坂悠太もライブ中に咖喱山水がカレーを作り、それも「香奏」として演奏に組み込んで、アンコールで完成したカレーを折坂氏が食べてフィニッシュ、という尖ったライブをしたり、カレーのスパイスと音源のセットを売ってたりしていたな。ちょうど夕飯時にステージからいい匂いがしてくる衝撃に打たれ、ラストもなぞの高揚感があっていいライブだった。同じことはしない人なので、またおもしろいことをしてくれるでしょう。今度の弾き語りツアーも楽しみ。
早起きして『ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう』という映画を観てきましたが、こちらもかなりよかった。
一日のうちに偶然二度会って恋に落ちた男女がお互いの名前も訊かずに翌日カフェで会う約束をして別れるが、翌朝目覚めると呪いによってどちらも別人の姿になりそれぞれの職能を失っていて、すれ違いながら過ごす…という話ですが、やはりすごく不思議な映画でした。白昼夢めいている。細かいところはナレーションとテロップで処理してしまうし、いきなり観客に指示を出しはじめるくだりとかもおもしろかったな。
あと大抵のシーンに野良犬がいるところもかなりよかった(たぶんほぼ全員の名前も紹介される)。配給会社はラブストーリーとか書いているけど、そこが主眼ではない。通行人はスマホを持っていたりするのに、主要人物は一度も取り出さないし、人ではないものとの心理的距離の近さにちょっと嫉妬してしまった。普段あまり映画は観ないですが、こういう映画ならいくらでも観たいですね。二時間半と長いところも個人的には好きだったな。パンフレットにハチャプリのレシピが載っていて、作りたくなる。
埼玉にある原爆の図 丸木美術館でも関連して、ハンセン病の人びとを撮った在日朝鮮人の写真家・趙根在の企画展をやっていて、そちらも素晴らしかった。
子どもの頃は亜炭鉱で働いていて、その後ハンセン病療養所に足繁く通って患者たちと交流を深め、かれ以外では撮りえない写真を撮った人。やはり写真そのものが素晴らしく、観終わってすぐに図録を買い求めましたが、撮ることの暴力性に自覚的でものすごく配慮を重ねて撮っていたことや、家庭の事情で違法な児童労働につかねばならず、読み書きに苦手意識があったが上野英信のことばに救われたことなどが書かれていて読みごたえも非常にありました(全部はまだ読めていませんが)。
こちらも7日までですが、やはりハンセン病資料館とあわせて行くことを強くおすすめします。
国立ハンセン病資料館に行って来ましたが、常設展、企画展ともに素晴らしかった。遠いのでつねづね行きたいなとおもいつつ行けていなかったのですが、行くことができて本当によかった。
ハンセン病の人びとのなかでも、外国籍やクィアの人びとをわずかながら掘り起こそうという意欲が感じられてとてもよかった。
特に戦後の『いのちの芽』という詩集を取り上げた企画展では、船城稔美という(おそらく)トランス女性の詩人をささやかながら取り上げていて、胸を打たれた。戦前は船城稔と名乗っておられたが、戦後はほぼカミングアウトした状態で、女性として生ききったかただということだった。50-60年代というと、ハンセン病のかたがただけでなく、全国的に詩がもりもり書かれた時期だとおもうけど、船城さんは誰も詩を書かなくなっても、ひとり死の直前まで書き続けたと教えてもらった。
世界的にもっとも惨たらしい境遇に置かれた日本のハンセン病患者たちが、素晴らしい膨大な詩を遺したことに打ちのめされる。いくつかの詩を夢中でメモし「どこかで読めるだろうか」と思いながら外へ出たら、美しい復刻版を無料配布していて驚きました。最高の税金の使いかただし、みんなもらいに行きましょう。5/7までですが、行ける人はぜひ行ってほしい。
主に壁打ちです あらゆる差別と戦争に反対
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