#マストドン読書部 #読了
『人類は宇宙のどこまで旅できるのか』 見た! 読んだ! なんかちょっと賢くなれるぞこの本。 学術的な難しい話もしているんですが、面白くてスラスラ読める。一部を除いて。わたしは……電子や原子のその性質を利用して〇〇を作りました! 系に弱い……。 物理学者としての視点だけではなく、一般的にはこういう風に言われているみたいな批判の意見なども掲載されているのでSFをみるときの解像度があがった。 この世界ではどうやって解決したんだろう? になるし、自分で書く時の意識が変わるなー! と思った。特に宇宙の星々の遠さを実感させられた時と、予算の問題の時の「そう! そうだよね! 分かってたけど説明されるとやばいなこれ……」とテンションがあがったりさがったりするのがすごかった。
『鑑識写真係リタとうるさい幽霊』
思っていたよりも幽霊としゃべらない!! けど、中身は面白かった。幽霊が物理的に主人公に関わってくるあたりがよい。そしてこの手のお話では意外なところに着地するというのもよかった。そっちか~~! と久々にニコニコした。この手のお話、敵キャラが突然インフレ化するのが気になってしまうタイプなんだけど(そんな敵とひとりで対峙するな問題)今回は幽霊が出ることによって物理的にそういう格差を解決していてよかった。元気出る。 舞台が舞台なので常に「治安のいいブレイキング・バッドか??」と思ったけどブレイキング・バッドみたいな世界観に変わっていくので良かったです。
『ある晴れたXデイに』 カシュニッツ短編集第2弾。安定の面白さと嫌な感じと幽霊のお話たち。カシュニッツのお話の書き方はわりと小川洋子に似ているよなーと思う。(ストーリー展開が異なるのでそれぞれの感じがあるけれど) 最初から情報は開示されず、小出しにしていく感じとか勉強になるなーと思う。逆算してここがこうなるのか! のスッキリとした感じが楽しいのでカシュニッツは二回読んでしまう。 デブの主人公がずっといじめられているというお話がしんどかったけどいちばん好きだなあ。 シリーズで同じ装丁(表紙にはめる画像だけ異なる)をしているのいいですね。東京創元社いい仕事してますね……。
#マストドン読書部 #読了 ケヴィン・ブロックマイヤー『いろいろな幽霊』
https://nanos.jp/ya10co/blog/2/381/
100の短編ということで、2ページから3ページ程度で終わるショートショートまとめという感じだったけれど、自分がこの手のお話をよく書くのでにっこりとしてみていた。
こういう短さで切り取られたワンシーンが好き。映画のワンシークエンスを書き連ねただけのものもあれば、真面目にオチがついている話もある。100もあるので様々だし、途中で「意味わからん……」になる回もあったけれど概ね面白かった。
#マストドン読書部 #読了 『イギリス花粉学者の科学捜査ファイル』
花粉学者が実際に起きた事件をいかに解決してきたかと自伝要素をまとめたノンフィクション本。
トウモロコシの花粉でなにか判明するのではないか、と考えた最初の警部さんとその部下がとてもよかった。ドラマ化したら絶対トリオになってた。
花粉の話も面白いが、土壌とそこから見つけられる情報量、シャーロック・ホームズの科学捜査は意外と的をえているんだなあなんて思ったり。
残留花粉なんて言葉は初めて聞いたけど、それぐらい身近なもので尚且つ証拠として嘘をつけないものなのだなと思った。続きはブログ!
https://nanos.jp/ya10co/blog/2/373/
#マストドン読書部 #読了
ルー・バーニー『7月のダークライド』
ルー・バーニーって〇月の〇〇になる法則でもできました???? なんだ、この邦題……。
自分がミステリーを読んだのはかなり久々な気がします。『復讐殺人』以来な気がする。合ってるかな……。いや、ジェフリー・ディーヴァー以来かな!? ひと月ぐらい空いてる気がします。
ハーパーBOOKSのこの手の本は大体ハッピーエンドではないという認識なんですけども。これもご多分にもれずという感じでした。レーベルからのメタ推理。
ストーリーはあらすじ通り、虐待が疑われる姉弟を助けようとしたら陰謀に関わってしまうお話です。初っ端から疑いのある姉弟が出てきてテンポが良いです。あと主人公の「とにかくこの事件だけは解決させたい」という西部劇のヒーローのような価値観がよかったです。
この手の「トラブルを解決したい!」ミステリー作品、なんだかんだで相手キャラのインフレが起きがちというか「やばい組織」と戦う芯の強いヒーローのお話が多いのだけど…… この主人公はそんな中でも平凡というか非力というか、とにかく「摩擦のない」人間のお話で面白かったです。
#マストドン読書部 #読了
花村萬月『たった独りのための小説教室』を読んだ。
プロの小説書きを目指す人なら読みたい一冊だと思ったが、興味本位で買うのはオススメはしないなーとなった。わたしは二次創作を書いているのでプロになる気はさらさらなく、まあちょっと上向きになれればいいかなくらいの気持ちだった。生半可な気持ちでみると余計に削られてしょうがない。
指南されて行動しろと言われて1人で隠しきってでもやりきろうとする人のための書き方本。ただそのご指摘はかなりかなり赤裸々かつ、小説をちょっと書いてきた人だとメッタメタに刻まれるタイプの指摘をするので中々難しいですね。
ある意味、プロってこんなこと考えてるんだの舞台裏暴露本でもありそういう意味では面白かったです。
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