あまりにも仕事の話しかしないので、SFマガジンにブックガイドが載ったときに考えていた話でも。
J.G.バラードがシュルレアリスムの信奉者であることは有名だが彼が一番影響を受けたシュルレアリストは誰かと考えると、私は本人がよく言及するエルンストやマグリッドなどではなくダリだと思う。
バラードの「内宇宙」は、ダリの制作手法とされる「偏執狂的批判的方法」(ダブルイメージ、二重影像)」の言い換えじゃないか?というのが発想の元。「偏執狂的〜」は意識を覚醒させたまま、妄想や強迫観念に身を任せ、現実を解釈する手法とされていて、かなり似たアプローチを破滅三部作で実践していると思う。他のバラーディアンの皆様の意見も聞いてみたいですね。
鯨井さんのお許しが出ましたので、カモガワ奇想短編グランプリの最終候補作「おいしいはかいしのそだてかた」を公開します。
罰当たりなお話です。最近のではベストワークと思います。
第14回創元SF短編賞&『紙魚の手帖』vol.12 AUGUST 2023 刊行記念トークショーが東京創元社公式youtubeチャンネルで公開されました。
前半は第14回創元SF短編賞の選考委員のお二人(編集部の小浜さん・SF作家の宮澤伊織さん)による今回の選考についてのお話があり、後半は受賞者(おれです)も参加してのトークです。
幼少期ドラゴン愛好エピソードなどを話しました。おれが一貫性の化身です。よろしくお願いします。
https://www.youtube.com/watch?v=T7e5e-HhENs&ab_channel=tokyosogensha東京創元社
自作の参考文献を公開します。以下に加えて、いくつかのwebページを参考にしました。
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竹内昌治、日比野愛子『培養肉とは何か?』岩波書店
ポール・シャピロ著、鈴木素子訳『クリーンミート 培養肉が世界を変える』日経BP
ジェイシー・リース著、井上太一訳『肉食の終わり:非動物性食品システム実現へのロードマップ』原書房
三浦英之『牙:アフリカゾウの「密猟組織」を追って』小学館
アラン・ソーントン、デイヴ・カリー著、内田昌之訳 『アフリカゾウを救え』草思社
堀内勝『ラクダの跡』第三書館
瀬谷ルミ子『職業は武装解除』朝日新聞出版
QT: https://fedibird.com/@abe_dragonslay/110871643638360565 [参照]
第14回創元SF短編賞受賞作 阿部登龍「竜と沈黙する銀河」単体電子版が各種プラットフォームで配信開始しております。竜の実在する世界を舞台にしたドラゴン×百合×アクションSFです。
コーヒー1杯分の値段で読めますので、どうぞお付き合いください!
kindle https://www.amazon.co.jp/dp/B0CDLW8MXD/
kobo https://www.kobo.com/jp/ja/ebook/41LBQgXlHj2dNWWV9sdbug
SFマガジン2023年10月号特集「SFをつくる新しい力」(8月25日頃発売)の表紙や扉絵が公開されました。
日本、中国、韓国、インドその他のSFシーンの一端を感じてください。
出版社note:
https://www.hayakawabooks.com/n/n409939ae9042
「SF小説入門&偏愛ブックガイド」には寄稿者の愛、パワー、願いがたっぷり込められています。
前回の予告時点ではじつはまだ収録されていなかった「大学SF研座談会」(東北大学SF・推理小説研究会×京都大学SF・幻想文学研究会×大阪大学SF研究会)もばっちり記事になりました。
一方でエッセイ「若手によるSF活動」(岡野晋弥/紅坂紫/あわいゆき/岡本隼一)は、別にSF研究会ではないSF好きが、同人誌作りや翻訳やライティングやイベント運営を主体的にモリモリやっていったエッセイ集です。
ジョン・ヴァーリイの翻訳でも知られるSF評論家、書評家の大野万紀さん(1953年生まれ)には、日本SFブーム絶頂期のSFファンの活動を回顧した「SFファンたちはどう生きるか――SFじいさんの昔話」を寄稿していただきました。これもかなり面白いです。
出版社のツイートURLはこちら↓
https://twitter.com/Hayakawashobo/status/1689562304713826304?s=20
『紙魚の手帖』vol.12 Genesis――夏のSF特集ラインナップ紹介
http://www.webmysteries.jp/archives/32979662.html
第14回創元SF短編賞受賞作 阿部登龍「竜と沈黙する銀河」が掲載されております。
“古来より竜が実在する地球を舞台とした、SFアクション✕バイオパンク作品。
アイデアを高密度に詰め込んだ、エンターテインメント性抜群のデビュー作にご注目ください。”
とのことです。「日曜洋画劇場みたいなSFアクション」という作者の惹句よりも随分良い感じに紹介されていますね。お陰さまでいい作品になりました。よろしくお願いします。
小説同人サークル「サ!脳連接派」主宰。 路傍のアンソロジスト。 SFと奇妙な小説が好き。 チャイナ・ミエヴィルとJ.G.バラードが特に好き。存在としての椅子も好き。