10代の頃から写真に撮られるのは断固拒否の態度でやってきて、それはもう、写真に誘ってくれたひとたちをぽかんとさせたり鼻白ませたりしてきてしまったのは自覚してるんだけど、それでも写真からは徹底して逃げ回ってた。
高校卒業の際のクラス写真にも交ざりたくなくて、写真撮影がはじまるすこし前に校舎を抜けでて近くのモールで時間をつぶしてから帰宅したこともある。
醜形恐怖もあるけど、自分の身体が見かけ上は「女性」に、それも「胸もお尻もおおきく張っている肉づきのいい女性」にしか見えないのが受け入れがたくて、どうしても写真に撮られたくなかった。自分のそういう身体を正面から見たくなかったし、写真を通して自分の身体がこの世に固着するような気がして恐ろしかった。
子どもの頃から髪が長くて、ボブくらいの長さに切ったこともない。むかし担当してもらった美容師さんが「髪の癖がえらい強い!!」と叫んでたし、そのあと担当してもらった美容師さんたちもみんな癖が強いことに戸惑ってた。
癖が強いから髪伸ばすか毛先重くしましょうか?と提案されて、素直に髪を伸ばしてきたけどほんとうは短いのにも挑戦してみたい。ノンバイナリーはみんながみんな中性的な外見をしてるわけでも、そうしたいわけでもないし、自分は普段、女性寄りの服装をしてるけどもちろんそれを他者に「説明」して「納得してもらう」必要なんてないけど、それでもいまの外見以外にも自分にとって心地いいものがあるかもしれないから、それを模索してみたい気持ちはある。
ReBitさんは現在、精神障害があるLGBTQの支援センターを大阪に開所予定。
「LGBTQは職場のハラスメント等により、精神障害になりやすい(過去10年で4割が経験)。」「安全網であるはずの福祉を安全に利用できない」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000047512.html
大阪での取り組みも大変お忙しいはずのところ、藥師さんとイベント開催できるのはありがたい。(私は出ませんが…!)
なお與さんのカミングアウトをきっかけにしてTwitterでは「カミングアウトはハラスメント」(?)などとというバックラッシュが起こっているらしいけど(出典未確認だし確認する気もないけど複数の人がそれに対する批判をしてるので信憑性はあると思う)、カミングアウトの自由は人格権の重要な一部として保護されるというのが通説だし、例えば一橋大アウティング事件を契機にして制定された国立市の条例ではアウティングやカミングアウトの強制と並んで「カミングアウトさせないこと」の禁止が明記されてる (リンク:国立市女性と男性及び多様な性の平等参画を推進する条例 8条2項)。
だから「カミングアウトはハラスメント」などと言ってカミングアウトを抑圧するような言説は重大な人格権侵害だし民法上も不法行為になるはず。
https://ops-jg.d1-law.com/opensearch/SrJbF01/init?jctcd=8A8016A454&houcd=H429901010036&no=4&totalCount=5&jbnJiten=5050731
バ先でビッグモーターのことが話題にのぼったとき、それに言及してる同僚や社員たちはさも「一企業が起こした問題」のような口ぶりだったから、端っこで聞いてたのをいいことにちょっとわらっちゃった。
資本主義やら拝金主義やらで背骨ができあがっちゃってるひとたちに、ハラスメント行為を禁止しないままお仕事させたら大なり小なり不正行為をぽこぽこ起こすのこれまでのバ先でさんざ見てきたし、いまの職場だってまったく無関係の話じゃないとおもうんだけどな。
まだ運よくバレてないだけでバレたらおおいにやばい、もしかしたらニュースになるかもしれんような出来事って、その企業でちょっと働くだけであれこれ見聞きするし。
納得のいく数字が上がってくるまで現場の労働者に暴力的な圧力をかける経営者を、「強いリーダー」とか「剛腕」とか肯定的に評してきた社会全体が最終的にこんな不正義を招きこんだんじゃないの。
『ニモーナ(Nimona)』感想
トランスマスキュリンのバイジェンダーであるND・スティーヴンソン原作を見事にアニメーション映画化。クィアの葛藤と喜びが詰まっている、間違いなく今年最大級のエンパワーメントな一作。子どもに届けたいプライドです。本作は是枝裕和監督の『怪物』と「性的少数者と世間の怪物視」という同様のコンセプトを設定しながらも、マジョリティ型の語り口に陥らず、真っ向からマイノリティに寄り添った作品であったと思います。
フェミニズムやフェミニストたちの主張にはじめてまもとに目を通したのはTwitterでだったし、ノンバイナリーというジェンダー・アイデンティティがあると知って目眩がするほど安心したのもTwitterを見ていたときだった。
Twitterをすきかきらいかで考えたことがないから、すきなものが変貌していくことへの悲しみとか嘆きみたいなものはないのだけど、背骨まで資本主義に蝕まれてるような男ににやにや笑いで踏み荒らされたらいい気分ではない、もちろん。
もはやうごめく地獄みたいな場所だけど、そのなかであっても安心を得られるコミュニティを見つけたり、リアルの人間関係ではかなわなかったコミュニケーションに救われてきたひとたちがTwitterにいる。
そのひとたちの「居場所・避難場所」が、社会構造上の権力者によって「整地」され、より金銭的な利益が生まれるかたちに作りかえられていく様子は、ただの暴力行為にしか見えない。
(続き)公開書簡に関するMashableの記事。
公開書簡の内容に加え、以下の情報を追加している。
- Twitterから来たヘイトスピーチや過激派アカウントがすでにThreadsに存在
- Threadsはポリシーを強化するどころか、意図的にInstagramのファクトチェック・プログラムをプラットフォームに拡張せず、悪質な行為者に屈服したり、連続的な誤った情報発信者をフォローしようとしているユーザーに警告するポリシーを削除するなど、逆の行動をとっている
- このプラットフォームは、研究者がThreads上の活動を分析するための最も基本的なツールさえないままだ
- Meta社は、プラットフォーム上での偽情報の拡散を抑制するコンテンツモデレーターや市民参加チームをレイオフしているのと同じ時期に、Threadsを展開した
公開書簡はまだマイルドな内容で、公民権団体の当事者らにはもっと言いたい事があるようだ。
https://mashable.com/article/threads-hate-speech-disinformation
7月13日、米国の24の公民権団体らが、Metaの経営陣に公開書簡を送った。
https://accountabletech.org/wp-content/uploads/Letter-to-Meta.pdf
7/6にローンチした新SNSのThreadsの上で、早くも深刻なヘイトスピーチが蔓延していると指摘、対処を求める内容だ。
ネオナチ、選挙に関する偽情報、COVID(新型コロナ)や気候変動の否定論、トランスジェンダーへのハラスメント、ヘイトスピーチ、女性嫌悪などの言説が放置されていた。Metaの利用規約とその執行にはギャップがある。
公開書簡の要望は大きく3点。
1. 暴力と憎悪をThreadsに持ち込まないための強固なポリシーを直ちに導入すること
2. コンテンツを制御するAIの偏見、AIの不正操作を防止する取り組み
3. 透明性と市民社会の関与。社外の研究者へのデータ提供、市民社会との対話
これは、公民権団体らが何年も前からFaceboookに対して要求してきたことと共通だ。
感想:Threadsでは政治的コンテンツを目立たせず荒れないよう配慮したと言っているが、他のSNSと同じ問題を引き継いでしまった。ヘイトスピーチ対策は簡単ではない。
ここ一週間ほどべそべそになってたけど、おすすめされた『ニモーナ』を観たらすこし気分が晴れた。
「普通の人」たちから注がれる恐怖・疑念のまなざしや、「素朴な疑問」として繰り返される存在の否定に傷つき追いたてられるひとびとへ向けて、まっすぐに手を差しのべてくれるような作品。
正直、かなりストレートにメッセージを投げかけてくるね!?ってびっくりもしたけど、(言葉の綾ではなくそのままの意味で)ひとの命がかかってる現状において、このストレートさは制作陣の断固たる意思表明なんだと感じられて頼もしかった。
ラストシーン、主人公・ニモーナが自分を敵視するキャラクターと対峙する際に「物語を書き換える」と宣言するのがとても、とてもよかった。
社会に深く根づいているマジョリティがつくり出した「物語」をひき裂いて燃やし、残った灰はゴミの日に出せ。世界を永遠に変えよう。
これまでアルバイトやパートとして勤めてきた企業で、社員や店長たちからひとりの人間として尊重される経験をほぼしてない。
バイトやパートはペン立てに雑然と詰めこまれてるボールペン、印刷ミスしたコピー用紙を裁断してつくったメモ用紙、そういった無造作に扱っていい会社の備品のようなものだとどうやら認識している社員たち。
こちらの名前をいつまでも覚えず、当然のように挨拶もせず、書類にはんこをもらいにいってもPCから目を離さないまま無言で書類をひったくる。悪質なクレーマーの対応にパートたちが追われているのを知りながらもフォローに来ない。年間を通していちばんの繁忙期を深刻な人手不足でありながら乗り切ったときでも、労いの言葉はひとつも聞けない。
非正規雇用というだけでこちらの人格すら軽視するような風潮が、おおかたの企業・社員
たちのあいだであたりまえのように存在しているのを肌で感じてきた。
そのくせ「客から見たら社員もパートも関係ない」と放言して、最低賃金で働くパートに多岐にわたる業務や、より高度な業務をこなさせようとしてくる。
パート(その大部分は女性)の労働力を湯水のようにつかって利益を上げているくせに、主婦パートを同じ職場で働く対等な人間とはみなしていない。いつだって軽んじ、見下して、「パートのおばちゃん」呼ばわり
無職とアルバイトを反復してる統合失調症のノンバイナリー。
未診断ですが、ASDとADHDと思われる特性が強めにあります。
トランス差別を含むあらゆる差別に反対しつづけたいので勉強中ですが、間違うこともあると思います。
❏調子が悪いときはTL見れてません。