10代の頃から写真に撮られるのは断固拒否の態度でやってきて、それはもう、写真に誘ってくれたひとたちをぽかんとさせたり鼻白ませたりしてきてしまったのは自覚してるんだけど、それでも写真からは徹底して逃げ回ってた。
高校卒業の際のクラス写真にも交ざりたくなくて、写真撮影がはじまるすこし前に校舎を抜けでて近くのモールで時間をつぶしてから帰宅したこともある。
醜形恐怖もあるけど、自分の身体が見かけ上は「女性」に、それも「胸もお尻もおおきく張っている肉づきのいい女性」にしか見えないのが受け入れがたくて、どうしても写真に撮られたくなかった。自分のそういう身体を正面から見たくなかったし、写真を通して自分の身体がこの世に固着するような気がして恐ろしかった。