フリーランスの英語講師・翻訳者/通訳者(英語↔日本語)・ライター・コピーライター。広島県地域通訳案内士。韓国語・アラビア語・仏語・エスペラント・ヒンディー語など修行中。「権威・権力大嫌い」のアナキスト。
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文法訳読をやらないで、母語と外国語をロジカルに結びつけるやり方が身についていない場合、外国語の能力は母語のそれの1~2段階下のレベルにまでしか伸びていかないんだな。
今日から6月か。ぼちぼち、未だに性根の座らない受験生に一段厳しい姿勢を見せねばならなくなる時期かな。
単語帳とか総合英語、持たせるだけで高校生が使いこなせるようになるワケないだろ。
それもその学校の最上位レベルに合わせた大部分の子にとってはオーバースペックなヤツをあてがって、何がしたいねん。
日本の児童文学翻訳者の努力たまもので、日本語世界では「いろいろな国の児童文学の翻訳を母語で読める」環境を作っている。北欧でいえば、「屋根の上のカールソン」「長くつ下のピッピ」「やかまし村」などなどであるが、たとえばドイツでドイツ語翻訳の「長くつ下のピッピ」は有名であるものの、カールソンもやかまし村もしらんのよね。だから、私が「やかまし村でザリガニをうまそうにくうものだから」とか、スウェーデン人と話していると、ドイツ人が「???」となる。逆にドイツ人と「エミールと探偵たちでー」とか喋っていると、スウェーデン人やフランス人が「???」となる。
受験学年なのに、英語の学習をする場に辞書のひとつも持ってきていない生徒の結果がどうなるかは、まぁ見えているよね。
やっぱり文法訳読をきっちりやらないと、かなりショボいところで「英語力」って頭打ちになるね。
高校生が他の科目もきちんと勉強しながら英検準1級をとろうとおもったら、普通は2級取得から最低でも1年はかかる、と踏んでおくべき。
各級間の距離感はざっとこんな感じ。3級 >> 準2級 >>>>> 2級 >>>>>>>>>>>>>>> 準1級
小学生あたりで英検を「先取り」取得していくことの最大のデメリットって、一言でいえば「英語をナメるようになってしまう」ことなんだよな。
協会側がなまじ「中学卒業程度」みたいな目安を掲げてしまっているので、勘違いが生まれやすい。
約1ヶ月先の英検で小学1年生に3級をとらせるための指導、という引き合いがあった。
まぁ、できなくはないけど、「英語力の向上」に向けてはほとんど無意味な学習にしかならない可能性が高いんで、お断りした。
保護者の方々に声を大にして言っておきたいんだけど、小学校(それも低学年)からやたらと英検取得を目指すのって、むしろ害悪の方が大きくなるケースが多い。
長期的な視野でよくよく考えて取り組むべき。
「なんとなくわかる」ってのは、
「わかっている」のうちに入らないからな。
「なんとなくわかる」は「わかっている/いない」で言えば間違いなく「わかっていない」んだ。
「生きた英語」とやらに注力して文法学習をおざなりにしていると、母語(日本語)のロジックに引っ張られて致命的に間違った英語を量産してする生徒が爆誕する。
「生きた英語」を学ぶと「間違った英語」を使うようになってしまう、というこの皮肉。
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