十二国記『華胥』備忘録感想①
華胥の「責難は成事にあらず」は、砥尚や朱夏のような「正義感が強くアクティブだが実は無能な人」へ向けた手厳しい教訓であるわけだけれども、同時に力強い励ましでもあると感じた
砥尚と栄祝は思い余って道を踏み外してしまい自らの命で政に関わる資格のないことを償うしかなかったけれど、道の何たるかに悩み自省し何とか熱意も守り切った朱夏には生きてやり直す修羅の道が残された
それで朱夏が立派に国を支える官吏になるかというと、きっと現実はそんなに甘くなく、何度も自身の無能を突きつけられながら生きていくのだろうけども、そのように大事は成せずとも真摯に生き永らえることをこの物語は肯定してくれていると思う
また、黄姑が砥尚の禅譲の報に接し「本当に、なんて立派な」と言うシーンから、過ちと退場を余儀なくされた砥尚に対しても一縷の敬意が示されている
そして無能を露わにされた朱夏たちの下で賢しらにしていた青喜に「あなただけ責任のない立場でいたいなどという甘えは通用しませんよ」と厳しく諭したその黄姑自身が、登極し王に選ばれる……
水都百景録(江南百景图)おすすめです…… 特に生活史が好きな人には刺さるのかと……
今から始める&中国語が多少なりわかるなら、日本版の「水都百景録」より本家国際版の「江南百景图」がおすすめです(更新がアクティブなので)
歴史上の記録に残る人をモチーフにするという制約の中で男女比を均等にしようとすると、知名度めちゃくちゃ低い人とか有名な誰かの奥さんとか娘とかを出すしかなくなってくるとこはあるから、その分オリジナル要素が増えてくるところはあるよな
水都百景録(江南百景图)は、そこのオリジナリティにかなり重点を置いていて、丁寧に資料に当たって当時の社会構造の問題を反映した上で、現代の女性(や功労が表に出にくい立場にある人)へのエールになるキャラクターにしてあると感じる
ついったではあんまりこういう言い方はしないけど、思想が強くて良いゲームだと思います
最近ゴマサバがとても安価かつタイムセールで半額になっていることが多くてよく買ってる
生姜多めでぶり大根(ぶりじゃないけど)にするととても美味しい
本日の東坡肉、あると思ってた紹興酒がなくて飲みきれなくて放置気味だった日本酒を使ったり、底一面と香辛料を焦がしたりと散々だったのに、味は過去一美味い……!!!
本場とは違うのかもだけど、次も日本酒にしよかな
水都百景録(江南百景圖)の絵と漫画(桂英さん宗保さん夫婦多め)/ ときどき町活🌺 20↑/ 映画感想/ 美味しかったごはん/ 絵・漫画・写真の無断使用禁止Do not reproduce.(boostはOK) / 歴史創作はお休み中 / フォロリクお気軽に🙌
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