箱田徹『ミシェル・フーコー』
(最初に断っておくと、フーコーの思想は全く知らないので専門外からの意見だと思っていただきたい。)
講談社が「最近の人は200頁ですら読むのがきついので、いっそのこと100頁にまとめたらどうか?」という趣旨でシリーズ物を出しているので、気になってとりあえずフーコーを選んだ次第。
だが、あまりに窮屈にまとめているので分かる人には分かるが初心者には分からないという中途半端なものになってしまった。本来リーチすべき対象には伝わらないだろうし、なんなら私にも難しかった。
著者や編集者がイメージする使い方ではないだろうが、大学の講義の副読本としてはいいと思う。
#読書 #りーふの読書メモ
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000372838
8巻まで読み終えたあとで「斜め鏡に過去を視る」の内容を思い出すとめっちゃ胸が苦しくなるのでおすすめです(?) #裏世界ピクニック
ラムザイヤー、ローゼンブルース『日本政治と合理的選択 寡頭政治の制度的ダイナミクス1868-1932』
注意:ラムザイヤーの別の主張について、私自身は賛成ではないがここではその話はしない。
維新の元勲から政党政治の崩壊までを、政治アクターの合理的選択の結果として理解する研究。主張が明快で分かりやすく説得的である。個々の論点について細かい違いがあるとか、ここで批判されている見方は一昔前のもので藁人形論法であるとかといった批判があるようだが、まとまった形で明確に示したことに意味がある。
個別論であるが、裁判官の独立性もあまりなかったというのは意外だった。児島惟謙とか、太平洋戦争末期の衆院選無効判決とかでエピソード的に司法権の独立が語られるのに引きずられていたのだが、ちゃんとデータを見ると官僚ほどではないにせよガンガン更迭されている。
Mastodonでいまいち裏世界ピクニックが話題になっていなくて悲しい……と思ったら、タグ付けないと検索できないか。実は読んでるよ、って人いないかなぁ? #裏世界ピクニック
宮澤伊織『裏世界ピクニック8 共犯者の終り』
読み終えてから動悸が止まらず息が苦しい。中身は……読書メーターとか見てください。
わたしから言えることとしては、最後のところは勢いで押し切っているように見せかけて実はかなり丁寧に描いているのがよい。あと、印象論であるが、作者が文化人類学を学んでいた故か、色々と誠実な書き方をしていて「信頼」「安心」して読める。
これで終わりではないらしく、次作が待ち遠しい。
#読書 #りーふの読書メモ
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宮澤伊織『裏世界ピクニック7 月の葬送』
ついに閏間冴月との対決。……なのだが、思ったよりはあっさりしていたような?
空魚が冴月に嫉妬して、わざと低い声で話しかけて鳥子が簡単に落ちるところがめちゃかわいい。
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宮澤伊織『裏世界ピクニック6 Tは寺生まれのT』
番外編っぽい感じ(その後このネタが出ない訳ではないが)。
本文ではないけど、表紙の絵はこの巻が一番格好いい。
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板橋拓己『アデナウアー』
同著者の『分断の克服 1989-1990』がとても面白かったので流れで読んだ。こちらも大当たり。
それまでのドイツの伝統的な中欧志向、バランス外交の伝統を断ち切って「西側(西欧)結合」を打ち出した、というテーマを一つの大きな軸として伝記的に書いたもの。この世代以降の研究者は方法論に自覚的で、読んでいて納得度が高い。
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https://www.chuko.co.jp/shinsho/2014/05/102266.html
宮澤伊織『裏世界ピクニック5 八尺様リバイバル』
空魚と鳥子の関係性が深まってきている。そして鳥子の通っている大学はsophiaだった。
空魚の過去話がフラグとして出てくるのでどう回収されるかが楽しみ。
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