木原音瀬「惑星」-第1回-|HB ホーム社文芸図書WEBサイト https://hb.homesha.co.jp/n/nfabfd52aeeb6
これすぎるBT
木原音瀬作品は発表媒体によって物語の行く末閉じ方に基準があるんじゃないかというのはたとえばBL「甘い生活」と一般文芸「Love Cemetery」でのそれぞれの児童性加害の描き方の違いから感じられると思ってて… 「悪行への報い」めいたものはBL作品ではあくまで主人公二人の間で私的な「愛」の枠内で取り交わされるけれど、一般文芸ジャンルで発表される場合人物を取り巻く「社会」のレンジが広く「そんな悪行『愛』でなんとかできるわけねえだろ」という視点がよりシビアに入ってくるというか…読者に対する誠実さの示し方に性質の違いがあるように思う
だから「惑星」では「その人がいかに善良であろうが苦しいことには変わらないままわりとそれでも人生は続く」みたいな終わり方であること自体はね、よく考えたら普通に納得ではあるんだけど、初めから一人の人間との運命的な出会いで今までの全てが劇的に変わる恋のスペクタクル性なんか求めちゃいなかったけども、それにしたって主人公はマジでなんにも悪くないのに…って気持ちがループしてる