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ルーシー・ウッド著 木下淳子訳『潜水鐘に乗って』(東京創元社)、堪能しました。すごくよかったです。巨人や精霊といったコーンウォールの伝説を下敷きにした12の物語――なのですが、端正な文でさりげなく描かれる細部の数々によって、家や海辺の景色、登場人物たちの実在感がすごくて、異様なことが起きていても現実として受け入れてしまう不思議な読み味。まだ周囲に空気感が残ってます。

〝とはいえ、考えてみればこのマコーマックという作家、もともと〈部分が全体に奉仕しない〉とまでは言わないが、〈部分がその異様さにおいてまずみずからを主張する〉感のある、不思議な逸話や奇談を挿入しながら話を進めていく人なのである。〟柴田元幸「座りの悪さのよさ」より。

『200X年文学の旅』は当然おすすめです。

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【祝文庫化!】エリック・マコーマック 増田まもる訳『ミステリウム』文庫版(東京創元社)を、訳者の増田さんより頂きました。

寂れた炭鉱町で言葉がおかしくなって死んでいく奇病が発生し、関連もよく解らない奇妙な事件も次々と起きるなか、水を研究する謎の男や記者見習いなどのエピソードと共に、町の隠された歴史が露わになるようでいて余計に謎が増えていく――

訳者あとがきの他、『200X年文学の旅』の柴田元幸さんのエッセイが再録されています。内容にはまりすぎる装丁は、fragment(コラージュ:西山孝司 装幀:柳川貴代)12月22日頃発売

次のSFマガジン、金延幸子インタビュー「フィリップ・K・ディックとの日々」ってまじですか…! 私は「青い魚」という曲が大好きでよく聴いてます。

「〜してしまいますよね」と書いたつもりが、「〜してしまうますよね」としまうまが紛れていた。

「第14回全国大学ビブリオバトル~首都決戦」で『るん(笑)』が紹介されていると知って、見ていたら、準グランドチャンプになられていた。おめでとうございます。ありがとうございます。

総解説企画では、『サンリオSF文庫総解説』『ハヤカワ文庫SF総解説2000』『ハヤカワ文庫JA総解説1500』にも参加しています。

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『創元SF文庫総解説』(東京創元社)の見本を頂きました。〈Web東京創元社マガジン〉に分載された記事に書き下ろしを加えた約800冊のレビュー、草創期の秘話や装幀についての対談、創元SF文庫史概説、SF文庫以外のSF作品――などを収録した単行本です。やはり総解説本は楽しい。

カレル・チャペック『山椒魚戦争』、J・G・バラード『殺す』、石川宗生『半分世界』の三作を担当しました。

『ユリイカ』1月号「panpanya特集」に、panpanya作品についてエッセイを書いています。2023年12月26日頃発売。

seidosha.co.jp/book/index.php?

エアロバイク上でないと本が読めなくなってきた…

冬木糸一さんの「基本読書」で、『奏で手のヌフレツン』を紹介いただきました。

huyukiitoichi.hatenadiary.jp/e

牧眞司さんに『奏で手のヌフレツン』を紹介いただきました。

web本の雑誌【今週はこれを読め! SF編】死にいく太陽、苦痛に満ちた世界〜酉島伝法『奏で手のヌフレツン』
webdoku.jp/newshz/maki/2023/12 

酉島伝法 さんがブースト

【今週はこれを読め! SF編】死にいく太陽、苦痛に満ちた世界〜酉島伝法『奏で手のヌフレツン』
webdoku.jp/newshz/maki/2023/12
#webdoku

モラヴィアに『ロボット』という短編集があるのを知り、どんなふうにロボットを描いたのだろうと気になって読んでみたら、まるでロボットなど出てこない夫婦間のすれ違いの話がほとんどだったが、記憶の曖昧さから生じる独特の不条理感がおもしろかった。

『おすすめ文庫王国』(本の雑誌社)のジャンル別ベストテン「SF」(大森望さん担当)にて、『金星の蟲』を3位にお選びいただきました。ありがとうございます、励みになります。

ジョーン・エイキン著 三辺律子訳『お城の人々』(東京創元社)、楽しかった…。死者や異界といった不穏な状況が多いのに、やさしさとおかしみでなんともいえない読後感を覚える話が多くて、やっぱりジョーン・エイキンいいなと思いました。装画・挿絵:さかたきよこ 装幀:岡本歌織(next door design) 12月11日頃から店頭に並ぶそうです。

最初の「ロブの飼い主」は〝人が飼い犬を選ぶこともあれば、犬が飼い主を選ぶこともある。〟という書き出しの通りに、とにかく少女を慕う犬がすばらしくて。「携帯用エレファント」は、画像のとおり挿絵からして最高なんですが、そこから想像したストーリーとは違いすぎて笑う。大昔に悲劇に見舞われた恋人たちの幽霊に呪われかける恋人たちの物語「ハープと自転車のためのソナタ」のラストの飛躍や、近く起きるカタストロフがあまりにさらりと示唆される「最後の標本」の最後のひとときの穏やかさも心に残りました。

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