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ジョーン・エイキン著 三辺律子訳『お城の人々』(東京創元社)、楽しかった…。死者や異界といった不穏な状況が多いのに、やさしさとおかしみでなんともいえない読後感を覚える話が多くて、やっぱりジョーン・エイキンいいなと思いました。装画・挿絵:さかたきよこ 装幀:岡本歌織(next door design) 12月11日頃から店頭に並ぶそうです。

最初の「ロブの飼い主」は〝人が飼い犬を選ぶこともあれば、犬が飼い主を選ぶこともある。〟という書き出しの通りに、とにかく少女を慕う犬がすばらしくて。「携帯用エレファント」は、画像のとおり挿絵からして最高なんですが、そこから想像したストーリーとは違いすぎて笑う。大昔に悲劇に見舞われた恋人たちの幽霊に呪われかける恋人たちの物語「ハープと自転車のためのソナタ」のラストの飛躍や、近く起きるカタストロフがあまりにさらりと示唆される「最後の標本」の最後のひとときの穏やかさも心に残りました。

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