孤伏澤つたゐ『ゆけ、この広い広い大通りを』(日々詩編集室、2023)読了。
物語話者は2人の子どものいる専業主婦「まり」。その子ども達の動きが伸びやかで、トランスジェンダー女性である「夢留」や、アロマンティック/アセクシュアルなフェミニストである「清香」と橋渡しする鍵となっている。
親世代との確執がリアル。所謂「毒親」でなくとも、子どもが大人になっても過干渉だったり、話を周囲に筒抜けにしてしまったり……。
「まり」の夫である地方公務員の「環」の人物像も良かった。男性中心社会で育休を一ヶ月取った「環」は、花形の部署から、女性が多く彼が休みにくい部署に「理解があるから」と転属されて、残業の日々となる。そこで疲弊する彼は、「家事・育児を妻に丸投げする男性」として責められるべきなのか。本書では問題を個人化せず、構造のものとして描いている。
3人が頼り合っているのがとてもいい。私はケア論の「修繕的正義」という概念が好きなのだが、まさにこの3人は、踏み越えて傷つけてしまうかもと恐れつつ、繕い合って生きている。生きている限り、擦り切れて傷ついてしまうのだが、個人の力だけで閉じてしまわず、緩やかに繕い合えるなら乗り切っていけるかもしれない……。
「地元」で生きる人にも、東京の人にもオススメの本です。
#STOPインボイス
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👉👉👉 https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html
一昨日(9月23日)の朝日新聞「ひと」欄に出ていました。ここは「○○のひと」を一日ひとり紹介する欄です。わたしは「「トランスジェンダー入門」を出版した」ひとです。有料会員用の記事ですがプレゼント機能つかいました(URLの有効期限は9月26日 20:34です)。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15749024.html?ptoken=01HB61X4RFK8DQQF8B53N1F0PH
「今日の生き方(再録)」感想。
とりにくさん「今日の生き方(再録)」読みました。
パートナーのワンさんと二人暮らししているタヌさんの日々を切り取った四コマ。
パートナーと暮らしていることを職場の同僚から隠してしまうことでのすり減りには胸が痛くなって、タヌさんと同じ表情をしながら読んでた。
ワンさんとタヌさんが二人で過ごしているところには、すごく愛があってめっちゃうれしくなった。
「休日の朝」が特に好きで、朝目が覚めて隣にワンさんがいることに大興奮して撫で回してるタヌさんの叫びがこっちまで幸せになってきていいな〜って思った。だれかを大切に思う時、その存在が奇跡に感じられるっていいなあと思った。
「以前の話3」の言葉の少なさがとても素敵で、多くを語らなくても、手を繋いで二人が壁の向こうに歩き出していることに、安らぎを感じた。
本と一緒に、ピンバッヂも通販させてもらった。
いろんなパターンでされてる刺繍が、見ているのも楽しいし、触っていてもたのしい。柔らかいので、安心感がある。早速通勤用のカバンにつけた。うれしい。
#fedibird #読書
QT: https://ohai.social/@trnk9/110988377614383698 [参照]
7月の日記ZINEをネットプリントに登録しました。
有益な情報は何もない、いち個人事業主の日記です〜。
◆セブンイレブン
プリント予約番号:11526192
有効期限:2023/09/22 23:59
◆ローソン・ファミリーマート・ポプラ
ユーザー番号:FKKNAWGLMQ
有効期限:2023/09/23 03時頃まで
◆ダイソー・ミニストップ・ライフなど
プリント予約コード:tqqyxkwe
有効期限:2023/09/18 03:11:37
白黒、A3の2ページ(印刷代40円)です。
ネットプリントの端末で「両面印刷/短辺綴じ(ダイソー系は左綴じ)」を選んで印刷し、次の投稿のように折り→綴じ→裁ちをしていただくと、A6判16ページの小冊子になります。
ダイソー・ミニストップ・ライフなどは、プリンタの設置店舗が限られるようなので、サイトでご確認を🔽
https://www.ricoh.co.jp/mfpmc/print/
同じ内容のリソグラフ印刷版(3色印刷・製本)を後日販売予定です。
PDF版もつくり方勉強中です〜
孤伏澤つたゐ『ゆけ、この広い広い大通りを』読了。知り合いに会いたくなくて遠くのカフェに行く描写や運転免許がなくて親に送ってもらうしんどさに激しく共感しながら読みました。バイク乗りのトランス女性、都会から帰ってきたフェミニスト、幼馴染と結婚して地元で暮らす専業主婦の三人のそれぞれの人生の苦味が丁寧に書かれてる。この種の物語を作ろうとしたとき、ある意味で世間から期待される生き方をしている側は敵か風景にされそうだけど、そうではなくて意外にも語り手は専業主婦になった女性なんだよね。こどもたちの愛くるしくも鬱陶しい仕草の拾い上げ方も巧みで、こんなにいろんなものが見える目を持ってこんなにいろんな立場について考えられる強い心があるということがほんとうにすごい。まじでみんなに読んでもらいたい。とくに地元に住んでる人は首がもげるほど頷きながら読んでほしい。これ何か賞あげないといけないやつよ!!
#かぐやSF3
本日は最終選考会議でした。
冒頭、四人でせーので大賞に推したい作品を発表したのですが、全員違う作品を推していました🌀
最後は全員納得で選考会を終えました。
ちなみに受賞者への事前の連絡はなく、参加者も全員結果発表のときに結果を知ることになります。
第一回、第二回は読者賞と大賞は別の作品でしたが果たして今回は?
また審査員特別賞は今回も出るのか?
話したいことがいっぱいあるけど、30日の発表まではお口にチャックで頑張ります🤐 選評を書くよ💪
『毒親絶縁の手引き DV・虐待・ストーカーから逃れて生きるための制度と法律』
来ましたあああああ!親や配偶者といった身近な関係で苦しむ人に、これ以上頼りになる本はあるでしょうか。本書を一言で説明すると、むちゃくちゃ信頼できて頼りになる味方です。あなたを叱りません、諦めさせません。「自由になりたい、でも…」と不安な気持ちになっても「本はどこにも行きません。あなたが元気になるまでのんびりここで待っていますね」とニコニコと待っていてくれます。そして実際に加害親から離れて独り立ちする手引きがこれまた痒い所に手が届くように実践的です。なぜなら、この手引きには百戦錬磨の弁護士さんや被害者のサポートをしている人たちの知恵が詰まっているのですから。
あ、タイトルでは必要な人に届くように「毒親」としていますが、本文内では「加害親」と表現されています。
仕入れた本を売る、その利益だけではいずれ食っていけなくなることはわかっていたが、想像よりも相当はやくそのときがやってくるのかもしれない。ということで、大小さまざまな書き仕事を常々募集中です。